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リアル書店はアマゾンの“懺悔”なのか 活字離れ…ネット通販じり貧状態に
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151105-00000500-biz_fsi-nb
SankeiBiz 2015/11/8 08:22
書籍のネット通販を生業(なりわい)とする米アマゾン・コムが、初めてとなる実店舗の書店「アマゾン・ブックス」を本社のあるシアトルにオープンした。アマゾンの台頭で多くの書店が苦境に陥り廃業に追い込まれたが、若者を中心に活字離れが一段と進み、ネット通販もじり貧状態。こうした中、店主や店員のお薦めといった個性的な本を取りそろえるなど、本の魅力を直接伝える工夫を凝らした“街の本屋さん”が見直されている。アマゾン・ブックスも取り扱い書籍は厳選した5000〜6000点と小規模で、実際に本を手に取ってもらう“リアルさ”を重視している。
「ネット書籍販売20年の経験を基に、オンラインとオフラインの利点を融合した店舗を作った」。アマゾン・ブックスのジェニファー・キャスト副社長は開業の声明で、こう胸を張った。米メディアによると、店舗は大型ショッピングモールの一角にあり、広さは売り場が510平方メートル、書庫が185平方メートル。米国で一般的な大型書店の5分の1程度の広さで、扱う書籍数は小規模な街の書店と変わらない。販売価格はネット通販と同じにした。
店内には、本の魅力を伝える工夫が随所に凝らされている。陳列では、全ての本を表紙が見えるようにして本棚に並べ、気軽に手に取ってもらえるようにした。ネットの「アマゾン・レビュー」で星4つ以上の高評価を獲得した隠れた人気本を目立つように配置し、レビューに投稿された読者の感想を書いたカードを掲示するなど、アマゾンらしさも演出している。
キャスト氏は地元シアトル・タイムズ紙に「現在、この店に集中しているが、この店だけで終わらないことを望んでいる」と述べ、評判が良ければ店舗数を増やしていく考えを示した。アマゾンはCEO(最高経営責任者)のジェフ・ベゾス氏(51)が1994年に創業。翌95年に書籍のネット通販サイトを立ち上げた。2007年には電子書籍端末「キンドル」を発表し、電子書籍の販売も始めた。
アマゾンは日本を含む世界各国に進出し出版業界に激変をもたらした。「無限の本を取り扱い、自宅まで届ける」というネットの特性を武器に、個人経営の書店を次々に駆逐。11年には全米2位の書店チェーン、ボーダーズ・グループが破綻する事態となった。昨年の全米の新刊書籍の売上高の41%、電子書籍の67%をアマゾンが占める寡占状態にある。
だが、ネット販売を含めた書籍販売全体は減少の一途だ。米紙ロサンゼルス・タイムズによると、調査会社IBISワールドの調べでは、15年の全米の書籍の売上高は132億ドル(約1兆6000億円)で、10年の187億ドルから約3割も減少。今後5年間で売上高は年1.4%、書店数も年2.7%ずつ減少するとみている。また米世論調査機関、ピュー・リサーチ・センターによると、米国成人の約4人に1人が過去1年間に1冊も本を読んでいなかったという。
一方で、IBISワールドは、「読者のニーズにきめ細やかに対応できる地域密着型の小型書店は繁盛しており、小型店は今後5年間で成長が期待できる」と分析した。日本でも店長や店主が選んだユニークな本を提案し、読者の知的好奇心を刺激するセレクトショップのような書店が人気を集めている。アマゾンも読書の楽しさを直接伝えられるリアル書店の大切さに気づいたようだ。利便性や効率性だけを追求したことへの“懺悔”かもしれない。(SANKEI EXPRESS)
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