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9月の景気動向指数は『足踏み』?
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52745779.html
2015年11月07日 在野のアナリスト
昨日、内閣府から発表された9月景気動向指数は、先行指数が2.1pt下降して101.4、一致指数が0.3pt下降して111.9、遅行指数が1.1pt下降して114.0となりました。実はこの景気動向指数、基調判断の目安が示されていて、そこで用いられるのが3ヶ月後方移動平均と7ヶ月後方移動平均です。それぞれでみると先行指数はともに3ヶ月連続で下落、一致指数は3ヶ月後方移動平均が2ヶ月ぶりに下落、7ヶ月行動移動平均は3ヶ月連続で下落、遅行指数は3ヶ月後方移動平均は3ヶ月連続で下落、7ヶ月後方移動平均は2ヶ月連続で下落。数字ばかりで分かりにくくなりましたが、要するに一致指数のみの3ヶ月後方移動平均が頑張って、2ヶ月ぶりに下落となったことから、基調判断は『足踏み』となりましたが、そうでなければ3ヶ月連続で下落、という数字が並び、基調判断は『悪化』、すなわち景気後退を示す可能性が高い、という判断となります。
しかも7ヶ月後方移動平均は、そろって3、2、2ヶ月連続で下落と、マイナス幅が1〜3ヶ月分緒標準偏差を外れている場合は、『下方への局面変化』であっても決しておかしくない。これは薄氷の『足踏み』であって、景気後退を示唆しているといっても、決しておかしくない数字でもあるのです。しかも一致指数へのプラス寄与が、生産関連が多いにも関わらず、マイナス寄与が販売面や有効求人倍率といった項目が並ぶ。つまり国内では7-9月期も、つくってはみたものの販売が低調で在庫を積み上げてしまったケースが想定され、4-6月期もそうだったように、在庫による押し上げ効果は、将来の景気の足枷になる可能性を秘めています。現時点でさえ、景気後退一歩手前、といった状況で、将来の足枷になる項目が散見される、これはかなり危険な兆候です。
9月は株価も下落、乱高下をくり返しており、マインド面を悪化させた可能性はありますが、その株価は現時点でももどりきれていない。一部で、日本株は出遅れ、という人もいますが、8月からの下落局面では、確かに日本株は戻りきれていませんが、年初来のパフォーマンスはもっとも良かった。つまり年初からみれば、日本株はまだまだ高い。企業業績も、下期の押し上げ効果は現時点では姿形もなく、このまま下期も増益が期待できないのなら、割高の水準にまでいたることも想定できます。米雇用統計のサプライズ効果で円安がすすみましたが、この水準を維持できるような状況とも思えない。何より、円安がプラス寄与する業態と、そうでない業態のバランスで考えるなら、ここからはプラス面、マイナス面、双方に目配せが必要です。
しかも気になるのは、恐らくクジラは年度いっぱいで打ち止め、株を買える資産が枯渇するとみられている点です。持ち株比率を増やす段階で、買い一辺倒だったこれまでから、売り買いによる従来の運用にもどる。需給がより影響し易い金余り市場で、日本は買い手不在の状況を迎えるのです。どうやら夏の参院選は、株高で迎えられそうもない。逆に、ここで年末高、年度末高、などを狙うと、夏には大きな下落に見舞われる可能性もでてくるのでしょう。すでに景気後退を示唆する兆候が指標からも見え隠れする中、それでも外需にしか頼れないようなら、愈々来年は本格的に日本の景気が沈むことも想定しておく方がよいのでしょう。薄氷で『足踏み』していれば、一気に水底まで沈んでいく、そんな事態が近づいているのでしょうね。
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