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お金の運用で損をする人の、5つの「共通点」を教えよう 〜安心してください。解決策もあります。(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/15/hasan102/msg/309.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 11 月 06 日 08:18:00: igsppGRN/E9PQ
 

お金の運用で損をする人の、5つの「共通点」を教えよう 〜安心してください。解決策もあります。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/46241
2015年11月06日(金) 山崎 元「ニュースの深層」 :現代ビジネス


■「普通の人」が陥るワナ

趣味で熱心に株式投資をしているような投資家、あるいは海外の一攫千金の儲け話に乗りたがるよう「山っ気」のある人(しばしば大失敗しますが)、ではない「普通の人」がお金の運用で失敗する共通のパターンが幾つかある。

今回は、お金を運用するにあたって、多くの人が勘違いして損をする要注意点を5つご紹介し、最後に、これらがもたらす損に陥らずに済む、いわば「解決策」を伝授したい。

典型的な勘違いとは、以下の5つだ。

<勘違いその1>銀行員は損をさせない。
<勘違いその2>資金の目的別・投資家のタイプ別に適した商品がある。
<勘違いその3>高齢者は利息や分配金受け取りを中心に運用すべきだ。
<勘違いその4>「運用が上手い投資信託」を選ぶことが出来る。
<勘違いその5>プロに任せるラップ口座は安心だ。

上記の何れかについて「そうではないのか?」と思うあなた、また、もう少しハードルを上げて、それぞれがどうしてダメなのかの理由をスッキリ説明出来ないあなたは、運用で失敗する可能性が大いにある。ひとつひとつ解説していこう。

■<勘違いその1>銀行員は損をさせない

端的に言って、現在お金を持っているのは、60代以上の高年齢層だ。この世代は、若い時分に数%の金利で預金をしてお金を増やした経験を持っている。

また、行政は長らく銀行を他の金融業態よりも保護してきた。そのため、預金あるいは金融債で損をする例が長年なかった。だから「銀行は(あるいは、銀行員は)損をさせない」との印象を抱いている人が少なくないのだ。

しかし、1998年に施行された日本版金融ビッグバン以降、銀行の窓口で投資信託や保険を売るようになり、その後徐々に銀行員の営業姿勢は積極化した。今や、銀行員と証券マンの違いは、直接株式を勧めるか否か程度しかないのが現実だ。

例えば、11月13日号の『週刊朝日』には、「認知症患者を食い物にする『ハイエナ』金融機関」(32ページ以下)という記事が載っているが、この記事の冒頭で紹介されている80代女性のケースでは、2008年にこの女性が認知症と診断されてから2012年の暮れまでに合計40回も金融商品を購入させられていた。

後見人がついて、この状況を発見した時、運用額の半分以上が損失となっており、彼女はほぼ1億円を失ったという。この間に、銀行が得ていた手数料は1500万円以上に及んだ。

このケースが金融商品取引法に引っ掛かるかどうか、女性の損失を取り戻すことが可能かどうかは微妙だが(たぶん裁判は勝てないだろう)、今の時代、「銀行員なら安心」という訳ではないことを、知っておく必要がある。

認知症ないし判断力が衰えた高齢者の行政的な保護は不十分なので、今のところ、認知症的な状況になった場合、「後見人」をつける以外に有効な手はないようだ。

記事は、この銀行員は「きついノルマ」があったのではないかと推測しているが、当たらずといえども遠からずだろう。今や、銀行員の営業目標は、証券マンのそれと大差ない。

しかし、「銀行」に対して漠然とした信頼感を抱き、「証券」に対するような警戒心(もちろん、証券マンを警戒するのは悪い事ではない)を持っていない人が多く、この印象と実態のギャップが大変危険だ。

加えて銀行は、顧客の懐具合や生活の様子について、預金口座のお金の動きを通じて、証券会社よりも遥かに多くの情報を把握している。銀行員は、素人が相対するには余りにも手強いセールスマンなのだ。

詳しくは後述の解決策を読んで頂きたいが、はっきり言って、銀行には「個人向け国債・変動金利10年満期型」以外に、「買ってもいい」運用商品がない。銀行で扱う、投資信託、保険等の運用商品は、全てダメだと断定しても構わない。お金の運用では、銀行と関わらないことが肝心だ。

尚、筆者は、来月『信じていいのか銀行員』(講談社現代新書)というタイトルの書籍を出版する予定だ。拙著一冊を通じた結論は、「銀行員にお金の運用を相談するような人になってはいけない」というものだ。

■<勘違いその2>資金の目的別・投資家のタイプ別に適した商品がある

読者は、例えば、二十年以上先の老後の生活資金のための運用と、数年先の子供の教育費のための運用では、適した運用商品が異なると思っていないだろうか。

また、投資の初心者とベテラン、若年者と高齢者といった「投資家のタイプ」によって、適する運用商品が異なると思っておられないだろうか。

だが、資金使途、投資家のタイプによって「適した運用商品」が変わるというのは、金融商品の売り手側が顧客に刷り込もうとしている作り話なのだ。

頭を柔らかくして、次の2つの「お金の真理」について考えてみて欲しい。

<お金に関する2つの真理>

【真理その一】お金の使い道は、後から決めることが出来る。
【真理その二】どんな人も、小さなリスク・大きなリターンの運用がいい。

考えてみれば、お金に色は着いていない。お金は、生活費にも、学費にも、医療費にも、遊興費にも使える。なるべく効率良く増やしておいて、あるいは、なるべく安全に保管しておいて、使い道は後から考えたらいい。

人生の目的だの、将来の夢だのを顧客に語らせて、「目標を実現するためのマネー・プランを一緒に考えましょう」と言うような、金融商品営業やファイナンシャル・コンサルティングが流行っているが、こういう「手口」には気を付けた方がいい。

先方は、金融商品を売り込むために顧客につきまといたいか、せいぜいましでも、運用の方法について語るべき内容を持っていないかのどちらかなのだ。

個人のお金の運用では、効率のいいリスク商品ないしその組み合わせを1つだけ覚えたら、それでよい。リスクの大きさは、運用商品の種類ではなく、リスク商品に投資する金額で調節することが最大のポイントだ。

■<勘違いその3>高齢者は利息や分配金の受け取りを中心に運用すべきだ

お金持ちである高齢者が、しばしば勘違いしがちな考え方として、株式や投資信託などの「値上がり益」(キャピタル・ゲイン)を狙う運用は危険だが、利息・配当・分配金などの現金収入(インカム・ゲイン)を狙う運用は健全で安全だというものがある。

毎月一定の分配金のある投資信託を、「年金収入を補完する、いわば『じぶん年金』だと考えると分かり易いですよ」などと勧めるのが、セールスマンの典型的な手口だ。

しかし、分配金の支払い実績だけ見ると安定的に支払われていて、安全そうに見えるが、基準価額(投資信託一口当たりの値段のこと)は大きく変動していて、しばしば大幅に値下がりして、いわば底が抜けたバケツ(元本)からコップで水(分配金)を汲んでいるような構造の商品が多い。

読者がお持ちのこの種の商品は、幸運にも、まだ値下がりしていないかもしれないが、直近数年の内外の株価上昇と円安を考えると、全く効率の悪いものが多いはずで、「たまたま運良く損をしていないが、運用の効率は悪かった」と理解するのが正しい。一刻も早く売却するのが正解だ。

また、運用や管理の手数料(信託報酬)だけで、年率1%台後半の「暴利」(と言っていいと思う)を取る商品が大半であり、毎月分配型で「買っていいファンド(投資信託)」は1つもない。

「高齢者はインカムゲイン中心で」というのは、もう何十年も前の運用のセオリーだ。「運用するお金」は効率良く運用して、「使うお金」は普通預金に置いておき、そこから取り崩すのが、最もシンプルで且つ合理的だ。

■<勘違いその4>「運用が上手い投資信託」を選ぶことが出来る

リスクを取って運用する金融商品で投資に適したものは、後でご紹介するインデックスファンド(株価指数に連動する投資信託)がいいのだが、インデックスファンドは手数料が安く、販売金融機関としては「いい商売」にならない。

そこで、セールスマンやお金のアドバイザーを自称する人々は、「投資信託には、『いいファンド』と『わるいファンド』があるので、ファンドを選ぶ目利きが大事だ」などと言って、過去の運用成績や投信評価会社の評価などがいいファンドを勧めようとするが、その手に乗ってはいけない。

過去の運用成績に結果的な優劣があるのは事実だが、過去の成績と将来の成績に関係は無い(!)し、将来の運用成績が「いいファンド」を事前に選ぶことが出来ないというのが、金融業界には不都合な事ながら、動かしがたい真実なのだ。

「市場平均を上回ることを目指す運用」を行う商品をアクティブファンドと呼ぶが、アクティブファンドはインデックスファンドよりも大幅に手数料が高く、しかもどのファンドがいいのか事前には判別出来ないのだから、投資してはならない。

■<勘違いその5>プロに任せるラップ口座は安心だ

近年流行しつつあり、証券会社と信託銀行で力を入れているビジネスに「ラップ」がある。これは、金融機関に運用を任せる一方で、年当たりの手数料が包括的に事前に決まっていて、期間内に何回商品を売買しても手数料が一定になる運用契約だ。

「資産運用について判断するのは難しい、あるいは面倒だと思う人は、プロに運用を任せましょう。あなたに合った運用を行います」と標榜して売っている。米国でも運用残高が増えており、証券会社のいい手数料稼ぎの収益源になっているビジネスモデルだ。

しかし、日本で個人向けに行われている「ラップ」の多くは「ファンド・ラップ」と称するもので、ラップ口座に預けた資金で投資信託を購入するが、ラップの手数料(年率2%内外の場合が多い)がただでさえ高いことに加えて、口座内で購入される投資信託の運用管理手数料(信託報酬)が高い。

加えて、債券や外国為替などが関連する売買では、債券価格や為替レートの値差の形で手数料を取っているので、とても「お任せ」できるような代物ではない。

また、証券会社や信託銀行の金融マンには、「顧客に最適な運用方針」を考える能力など無い。

「自分では分からないから、運用はプロに任せよう」という考えは間違っており、「自分で分からないうちは、運用を他人に任せてはいけない」というのが正しい金銭経済常識だ。

■お金の運用の「解決策」。知るべき商品は3つだけ!

それでは、読者は、お金の運用をどうしたらいいのか。

そもそも、お金の運用で失敗する大きな原因は、金融マンから勧められた商品を受動的に検討するところにある。金融マンは、手数料を稼げる商品を勧めるのであって、顧客に取ってベストの商品など教えてくれない。

余計な商品をあれこれ検討するのは失敗の元だ。運用のための商品は、以下の3つだけ知っておけばいい。

1.個人向け国債・変動金利10年満期型
2.MAXISトピックス上場投信(コード番号1348)
3.上場インデックスファンド海外先進国株式(コード番号1680)

リスクを取りたくないお金で10年くらい使わない金額は、「個人向け国債・変動金利10年満期型」で運用しておけばいい。10年国債の流通利回りの約3分の2の金利が支払われ、直近の金利支払い2回分のペナルティでいつでも「元本で」償還出来るので、元本割れの心配がない。

長期国債が暴落(長期金利が上昇するということだ)しても大丈夫だし、銀行預金よりも安全面では安心だ。銀行、証券会社、ゆうちょ銀行の何れでも買えるし、毎月発行されている。注意点は、この債券を買いに行って、別の商品を勧められても聞く耳を持たないことだ。

販売手数料が安く(国から代金の0.5%が支払われる)、10年間資金が寝るので、金融機関は別の商品を勧めようとするが、相手にしてはならない。

リスクを取ってもいいと思うお金は「MAXISトピックス上場投信」(国内株式)と「上場インデックスファンド海外先進国株式」(外国株)の2つで運用しよう。両者の比率を概ね4:6くらいで組み合わせると効率がいい。

何れも「ETF」(上場投資信託)と呼ばれる商品で、株式のように取引所に上場されていて売り買いが可能だ。

ネット証券を使うと、1千万円程度の売買であれば1千数百円程度の手数料で売買出来、運用管理手数料が安い。前者(設定は三菱UFJ国際投信)は年率0.078%(税抜き)、後者(設定は日興アセットマネジメント)は0.25%と、一般の投資信託で運用することが馬鹿馬鹿しくなるなるくらい手数料が安い。

NISA(少額投資非課税制度)でも、これらの商品に投資するといい(注;ETFに投資するためには銀行でなく証券会社でNISA口座を開く必要がある)。

内外の株式を合わせた運用でどのくらいのリスクとリターンがあるか明確に数値化することは難しいが、機関投資家の運用計画などを参考に判断すると、長い目でみて平均的に年率5%くらいの収益率があり、この「上下に」最大40%程度ブレがある、というくらいに考えておくといいだろう。

「よく分からない」という方は、どちらも最小単位は2万円内外で買えるので、数万円ずつ買ってみて、様子を見るのが現実的かも知れない(金融論的に厳密には非効率的だが、勉強の方法として現実的だ)。

そして、繰り返すが、「リスクの大きさは投資金額の大小で『自分で』調節すること」が肝心だ。
 

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コメント
 
1. 2015年11月14日 21:39:48 : aS0w5YzuNY
ごちゃごちゃ書いているが必要なのは自分の頭で考えること。株式でこうすればうまくいくとかの本とか誰かに言われたことをそのまま信じるようではうまくいくことは難しい。もちろん自分はどこに事実があるかは確認する必要はある。

これを書いたおっさんも金融取引で生活しているわけではなくてこのような文章(駄文)を書くことによってメシを食っている。


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