http://www.asyura2.com/15/hasan102/msg/136.html
Tweet |
「データ間引き」に人手不足も重なって…(C)日刊ゲンダイ
厳格検査で罰則強化も効果なし…「欠陥物件」なぜ減らない?
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/167491
2015年10月30日 日刊ゲンダイ
10年前、構造計算書の偽造で1級建築士が逮捕された。これを契機にマンション建設の検査が厳しくなり、罰則も強化された。それでも欠陥マンションの問題はなくならない。4年前には川崎のマンションで鉄筋不足などの欠陥が見つかっているし、昨年も横浜市で施工ミスによる傾斜が発覚した。
ゼネコン勤務時代に施工管理に携わっていた1級建築士の崎山正男氏(仮名)が言う。
「今回問題になったマンションは、山を切り開き、切り土と盛り土をして土地を平坦にしています。このような場所では、数千年かけて積み上げた切り土部分と、数カ月前に即席で盛り土をした部分で、地盤の強さが全然違う。実際に盛り土部分が“沈下”を起こし、手すり部分の“段差”となって、誰の目にも明らかなズレが露呈した格好です」
国土の狭い日本では、この手の土地に建てられたマンションは少なくない。これがまず、問題の背景にある。
最近は大規模マンション、タワーマンションが増えている。だが、そのすべてを経験豊富な建設会社が手掛けるわけではない。それも欠陥が生まれる要因だという。
「今回は、一部のボーリング調査をやらず、データを“流用”していました。ボーリング調査自体は、1カ所の費用が10万円程度です。数カ所削ったところで、コスト削減効果なんて、たかが知れている。ただ、予算ウンヌンではなく、資料が膨大に増えて面倒だからと、調査を間引くことはあります。悪しき慣例といえるかもしれませんが、それでもマンションが傾かないのは、経験に基づいて不要な調査だけを間引いてきたからなんです。今回の杭打ちを行ったのは、ハウスメーカーの子会社です。大規模な複合施設などを手掛けてきている大手ゼネコンに比べると、ハウスメーカーは小規模の案件が多い。子会社の経験値も低い可能性があります。それがたまたま大規模マンションを手がけたから、用地に合わせた間引きのやり方をよくわかっていなかったのではないか」
販売会社の人手不足も、欠陥を生む温床になっているらしい。実際に今回の三井不動産レジデンシャルの直接の現場管理担当者は、契約社員1人だったという。
「販売会社の社員は1人で3、4件のマンションを担当していることが多い。彼らは、とにかくそれらを滞りなく進めることにアップアップで、細かいところにまで目が行き届かないのです」(大手ゼネコンの管理担当者)
空き家の多さが社会問題になっても、新築マンションの建設は続いている。ところが人手は震災復興が続く東北に取られたまま。限られた人員でマンションを建てようとすれば、どこかに無理が生じるものだ。
いくら法を整備しても、欠陥マンションはなくならないのである。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民102掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。