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FOMC声明文はタカ派(在野のアナリスト)
http://www.asyura2.com/15/hasan102/msg/123.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 10 月 29 日 23:40:15: igsppGRN/E9PQ
 

FOMC声明文はタカ派
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52745113.html
2015年10月29日 在野のアナリスト


昨年、米国で流行したエンテロウィルスD68が、今年日本でも確認されています。小児では麻痺をおこすこともある、と。実はここ数日、私も風邪気味で大変なのですが、最近特に新種のウィルス性の病気も確認されており、それは検出精度の向上も理由の一つでしょうが、ウィルスの多様性という面も見逃せないと感じます。こうした新種に人類は弱いので要注意なのでしょうね。

米国の7-9月期GDPが公表され、年率換算で1.5%に減速しました。輸出、設備投資とも前期比で減速していますが、前期に積みあがった在庫の解消という面も大きく、むしろ4-6月期GDPの年率3.9%増が、余計に押し上げられていた面もある。前期と均せば2%の成長は維持した形です。

昨日、FOMCの声明文が発表されましたが、かなりタカ派な印象です。新興国不安という文言を削除し、12月のFOMCを示唆した。もう利上げすることは、ほぼ規定路線と考えて間違いないのでしょう。そうでなければ「次回のFOMC」などという文言は使いません。市場に準備しろ、と伝えたかったのが今回で、実際に市場でも12月利上げ予想が急騰しており、メッセージは正しく伝わったことに、FRBとしてもほぼ満足でしょう。ただFRBが満足できないのは、弱い経済指標です。FRBは世界がもう低成長の時代に入った、ということを半ば認めつつあるのかもしれません。

世界全体が低成長に陥る中、米国のみが高い成長を維持することは難しい。それはインフレ率も同様です。上がらないものを、上がらないからといって異例で異常な金融緩和を続けても、効果は限定される。ならば正常化しておく、というのも一つの選択です。機会損失により、金融機関が弱体化していくぐらいなら、利回りを改善しておく。それがFRBの選択に思えます。

しかし12月にはECBが追加緩和を示唆しており、日本にも追加緩和期待が燻る。FRBが利上げに転じれば、ドル高はさらに一層、米企業を苦しめるでしょう。ただしドル高がより一層すすむなら、米国には投資資金が集まる。ここでのドル高を暗に容認したように見える態度は、かつての強い米国、強いドルを再び体現するようでもあり、低成長時代に最も魅力ある国、として存在感を示す。そんな裏返しにも思えます。ただこの動き、米国の忍耐がつづく時間は短そうです。

米国は大統領選、この間隙だからこそ政治の圧力をかわせます。新政権が誕生し、経済政策をみて対応するためのフリーハンドをもっておく。そのための利上げなら、12月にやるしかありません。結果的に、それは政局的な意味合いを含むということでもありますが、バーナンキ前理事長以来、中央銀行の独立性を捨てたFRBとしては、ぎりぎりの判断ということになります。

明日は日銀の金融政策決定会合ですが、政府からは円安牽制発言もあり、動けるかどうかは予断を許しません。何より、世界が低成長、低インフレに陥る現在、日本だけが高成長、2%インフレを目指す、という方向性が正しいのかどうか? 最近では市場の黒田氏の評判もよろしくない中、FRBとの方向性の違いについて納得ある説明があるかどうか、がカギなのでしょう。米国が始めることは世界に伝播する。それはエンテロウィルスもそうであるように、米国が先、日本が後、ということなら、追加緩和どころではない、ともなりかねないのでしょうね。

 

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コメント
 
1. 2015年10月30日 09:12:53 : jXbiWWJBCA
米国株:S&P500種ほぼ変わらず−企業決算や利上げ観測 (1)
2015/10/30 07:02 JST
    (ブルームバーグ):29日の米国株は2カ月ぶりの高値をつけた前日からは騰勢を失った。投資家は企業決算と年内利上げの可能性に注目している。
テクノロジー株が下落。F5ネットワークスが特に売られた。同社の利益と売上高見通しが投資家の失望を誘った。蘭半導体メー カー、NXPセミコンタクターズは急落。10−12月(第4四半 期)の売上高について、市場予想に反して減少の見通しを示したことが 嫌気された。インテルは2%安。デルファイ・オートモーティブも安い。売上高と利益予想の引き下げが売り材料だった。アラガンはファイザーと交渉中であることを確認したことが手掛かりとなり上昇。一方のファイザーは下落した。
S&P500種株価指数はほぼ変わらずの2089.41。ダウ工業株30種平均は23.72 ドル(0.1%)安の17755.80ドル。ナスダック総合指数は0.4%下げた。
ウェドブッシュ・セキュリティーズの株式トレーディング担当マネジングディレクター、マイケル・ジェームズ氏は「前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を受けて、今後のポジションについて見直しているところだ」と述べ、「12月利上げの余地はまだ残っている。ドルの一段高を招く可能性が高い。国際的な企業にとっては良くない展開だろう」と続けた。
ブルームバーグがまとめた先物データによると、12月会合で利上げが決定される確率は50%と、先週の最低30%から上昇した。FOMC会合前は少なくとも50%の確率が見込まれていたのは来年3月以降だった。
S&P500種は8月の安値からは最大で12%近く値を戻した。今月は特に素材株やエネルギー株が上げをけん引しているが、四半期ベースではS&P500種の押し下げ要因となっている。
すでに決算を発表したS&P500種採用企業のうち利益が予想を上回ったのは76%、売上高が予想に届かなかった企業は56%だった。30日はシェブロンやエクソンモービルなどが決算発表を予定している。
シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は2%上昇して14.61だった。
S&P500種産業別10指数のうち5指数が下げた。特に金融株とテクノロジー株が売られた。一方、ヘルスケア関連株は5日続伸。
投資会社インベスコの株価は下落。同社の四半期利益がアナリスト予想を下回ったほか、投資家が資金63億ドルを引き揚げたことが売り材料となった。
S&Pの住宅建設株価指数は低下。9月の米中古住宅販売成約指数が市場の予想外に低下したことが影響した。レナーやD.R.ホートンはいずれも下げた。
ファイザーがアラガンと事業統合の可能性について「友好的な話し合い」を行っていることを明らかにすると、ヘルスケア関連株に買いが入った。
エネルギー株が月間ベースでは10%超の値上がり。値上がり率としては2011年以来で最大となっている。ニューフィールド・エクスプロレーションやアパッチ、トランスオーシャンが上げを主導した。この日はバレロ・エナジーが上昇した。
衣料メーカー、ヘインズブランズが15%急伸。第3四半期利益がアナリスト予想を上回り、同社は通期予想を上方修正した。アクティブウェアの良好な販売が寄与した。
原題:Rally in U.S. Stocks Stalls Amid Earnings, Odds for Higher Rates(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Joseph Ciolli jciolli@bloomberg.net;ニューヨーク Oliver Renick enick2@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Cecile Vannucci cvannucci1@bloomberg.net Alex Longley
更新日時: 2015/10/30 07:02 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NX00GOSYF02701.html

米国債:大幅安,30年債は1カ月ぶり高利回り−年内利上げ確率50% (1)
2015/10/30 06:56 JST

    (ブルームバーグ):29日の米国債相場は続落。30年債利回りは1カ月ぶりの水準に上昇した。米連邦公開市場委員会(FOMC)が前日発表した声明で、年内利上げの選択肢を残したことが背景にある。
この日発表された7−9月(第3四半期)の実質国内総生産(GDP、季節調整済み、年率)速報値は前期比1.5%増。エコノミスト予想の中央値は1.6%増だった。また先週の新規失業保険申請件数は40年ぶり低水準付近だった。先物市場に織り込まれている次回会合での利上げの確率が50%と、前日のFOMC声明発表前の37%から上昇した。
三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス氏(ニューヨーク在勤)は「経済データは良い内容だった」とし、「状況が予想通りとなれば利上げに動く意志を米当局は明らかにしている。12月に決定する可能性は、市場で織り込まれているより高いということだ」と続けた。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、30年債利回りは前日比8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.96%と、終値ベースで9月21日以来の高水準。同年債(表面利率2.875%、2045年8月償還)価格は1 18/32下げて98 11/32。10年債利回りは7bp上げて2.17%。
社債発行
高格付けの社債発行も米国債には下押し圧力となった。事情に詳しい関係者によれば、マイクロソフトは最大7本の社債発行を計画している。同社の社債格付けは「AAA」。金融機関以外で最上位格付けを付与されているのはマイクロソフトを含めて3社しかない。
BMOキャピタルのニール・ボウハン氏は「FOMC会合が終わるまで発行が保留されていた社債が若干あったようだ。その分が出てきた」とし、「こうした環境では、米国債保有者が新たな社債供給を受け入れる余地を作る動きが見られる」と述べた。
財務省が実施した7年債入札(発行額290億ドル)では、最高落札利回りは1.885%。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.55倍。過去10回の入札の平均は2.44倍。
FTNファイナンシャルの金利ストラテジスト、ジム・ボーゲル氏は、入札での需要は「まずまずだったが、10年債と30年債の下落は止められなかった」と述べた。
前日はFOMC声明に反応し、2年債利回りが3月以降で最大の上げとなった。
声明では「次回会合で目標レンジ引き上げが適切になるかどうかを判断する上では、委員会は最大限の雇用確保と2%のインフレ率に向けた進展を、現状と予測の両面から精査する」とされた。
野村ホールディングスのストラテジスト、スタンリー・サン氏(ニューヨーク在勤)は「来週発表の米雇用統計に注目が集まっている」とし、「売りのモメンタムはもう少し続く余地があるかもしれない」と続けた。
原題:Treasuries Tumble as Chances of 2015 Fed Rate Boost Reach 50%(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Susanne Walker Barton swalker33@bloomberg.net;ニューヨーク Jennifer Surane jsurane4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Boris Korby bkorby1@bloomberg.net
更新日時: 2015/10/30 06:56 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NX006GSYF02401.html

消費者物価0.1%下落、9月は2カ月連続マイナス−事前予想は上回る
2015/10/30 08:37 JST

    (ブルームバーグ):9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比で2カ月連続下落した。原油価格が下落基調にあることから、当面、物価への下押し圧力が続くとの見方が強い。
総務省が30日発表した9月の全国コアCPIは前年比で0.1%の低下だった。ブルームバーグがまとめた予想中央値(0.2%低下)は上回った。前月の伸び率は0.1%低下となり、日本銀行が異次元緩和を導入して以来2年4カ月ぶりに初めてマイナスになっていた。
このCPIを踏まえて日銀はこの日、金融政策決定会合を開き、経済・物価情勢の展望(展望リポート)で2017年度までのコアCPIの見通しを公表するが、下方修正は必至。「16年度前半ごろ」としていた2%達成時期も先送りする公算が大きい。足元でエネルギーを除く物価の上昇が進んでいることに加え、政治的な圧力も高まってないことから、追加緩和の有無をめぐり、市場の見方は分かれている。
JPモルガン証券の菅野雅明チーフエコノミストは22日のリポートで、「9月全国コアCPIは下落率を拡大する見込み。食料品のインフレが穏やかに加速し、コアコアも8月には上振れたが、過去と最近の原油価格下落を反映したエネルギー価格下落は依然として大きい」と指摘。その上で、「上振れるにせよ下振れるにせよ、よほど大きく動かない限り政策判断にはあまり影響を及ぼさない」とみる。
日銀試算の除くエネルギーはさらに上昇か
物価の基調を見る上で参考となる食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合、いわゆるコアコアCPIは0.9%の上昇。事前の予想(0.9%上昇)と同じだった。前月は0.8%上昇だった。
先行指標である東京都区部の10月中旬速報はコア指数が0.2%低下と、前月(0.2%低下)と同じだった。コアコアCPIは0.4%上昇と、前月の伸び(0.6%上昇)を下回った。事前の予想はそれぞれ0.2%低下、0.5%上昇だった。
日銀が独自に試算しているエネルギーを除くコアCPIは8月に前年比1.1%増と、着実に伸びを高めている。モルガン・スタンレーMUFG証券の山口毅エコノミストは23日のリポートで、日銀試算のエネルギーを除くコアCPIは9月全国分で1.2−1.3%上昇程度と、さらに伸び率が高まると予想。
その上で、消費者物価の結果は「物価の基調はしっかりしているという黒田東彦総裁の見方をサポートする内容になる見込み」であり、30日の決定会合で「日銀は追加緩和を行わないとの見方を変えていない」という。
「16年度前半ごろ」の後ずれは必至
黒田総裁は9月28日、大阪市内で講演し、物価が2%程度に達する時期は「2016年度前半ごろと予想している」と指摘。「仮に何らかのリスク要因によって物価の基調的な動きに変化が生じ、『物価安定の目標』の早期実現のために必要と判断すれば、躊躇(ちゅうちょ)なく調整を行っていく方針に変わりはない」と述べた。
みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは26日のリポートで、展望リポートでは「強気の景気・物価シナリオの下方修正」と、物価目標2%の達成時期である「16年度前半ごろ」の先送り、たとえば「16年度後半ごろ」や「17年度前半を中心とする期間」といった表現への「差し替えが避けられそうにない」と指摘。
中国など新興国経済の減速や、鉱工業生産の2四半期連続マイナスの見込み、各種の予想インフレ率の低下など、かなり重みのある内外経済状況の変化に基づくシナリオ下方修正となる可能性が高いことから、日銀は決定会合終了後の対外公表文や黒田総裁発言を通じて常に公約している通り、「『必要な調整』、すなわち追加緩和に動くとみるのが自然である」としている。
ブルームバーグが21日から26日にかけてエコノミスト36人を対象に行った調査で、16人(44.4%)が30日会合で追加緩和を予想した。前回調査における30日会合の緩和予想(36人中15人=41.7%)は上回ったものの、10月6、7日会合を合わせた緩和予想は17人(47.2%)だったので、ここからは後退した格好。追加緩和観測は1カ月前と比べるとやや盛り上がりに欠けている。
関連ニュースと情報:浜田内閣参与:日銀は緩和必要ない、エネルギー除く物価上昇する限り日銀追加緩和で市場予想は拮抗、「30日なし」が若干優勢−サーベイ日銀:次の関門は会合前日の生産、輸出下げ止りひとまず安堵−関係者日本のトップニュース : TOPJ 日銀関連ニュース :NI BOJ 日本のコア消費者物価の推移グラフ: JNCPIXFF Index GP M
記事についての記者への問い合わせ先:東京 日高正裕 mhidaka@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Brett Miller bmiller30@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net 上野英治郎, 宮沢祐介
更新日時: 2015/10/30 08:37 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NWWS9N6TTDSE01.html

 

9月失業率3.4%、有効求人倍率は1.24倍で92年1月以来の高水準

[東京 30日 ロイター] - 総務省が30日発表した9月の完全失業率(季節調整値)は3.4%で8月と同水準となった。厚生労働省が発表した同月の有効求人倍率(季節調整値)は1.24倍で、8月(1.23倍)から上昇し、1992年1月以来の高水準となった。

完全失業率は、ロイターの事前予測調査で3.4%が予想されていた。

有効求人倍率は、ロイターの事前予測調査で1.24倍が見込まれおり、結果はこれと同水準だった。新規求人倍率は1.86倍と前月から上昇。有効求人数は前月比0.7%減、有効求職者数は同1.4%減だった。
http://jp.reuters.com/article/2015/10/29/unemployment-sept-idJPKCN0SN34320151029


9月全世帯の実質消費支出は前年比-0.4%、2カ月ぶり減=総務省

[東京 30日 ロイター] - 総務省が30日発表した9月の家計調査によると、全世帯(単身世

帯除く2人以上の世帯)の実質消費支出は前年比0.4%減となった。減少は2カ月ぶり。実額は

27万4309円。

ロイターが民間調査機関に行った聞き取り調査では、前年比1.2%増が予測中央値だった。

季節調整済み全世帯消費支出は前月比1.3%減、勤労者世帯の実収入は実質で前年比1.6%減

だった。
http://jp.reuters.com/article/2015/10/29/household-spending-sept-idJPKCN0SN3452


9月全国消費者物価(除く生鮮)は前年比-0.1%=総務省


総務省によると、9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は103.4となり、前年同月比0.1%低下した。ロイターがまとめた民間予測はマイナス0.2%だった。

9月食料(酒類を除く)およびエネルギーを除く指数は前年比0.9%上昇した。の総合指数は前年比0.0%だった。

10月のコアCPIは102.0で、前年同月比0.2%低下した。

ロイターがまとめた民間予測はマイナス0.1%だった。

東京都区部の総合指数は前年比0.1%上昇した。食料(酒類を除く)およびエネルギーを除く指数は前年比0.4%上昇した。
http://jp.reuters.com/article/2015/10/29/cpi-sept-idJPKCN0SN34J20151029

英格付け、「ブレグジット」で最大2段階引き下げの公算=S&P

[ロンドン 29日 ロイター] - 格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は29日、英国が欧州連合(EU)を離脱すれば、同国の格付けを最大2段階引き下げる可能性があることを明らかにした。

S&Pは英国の格付けを1978年以来、最高位の「AAA」に維持。ただ同国がEUを離脱するリスクがあるとして、今年6月に格付け見通しを「ネガティブ」に変更している。

S&Pの主席ソブリン格付け責任者、モーリッツ・クレーマー氏はロイターのインタビューに対し、「英国がEUから離脱する公算が中期的に高まっているとわれわれが判断した場合、状況にもよるが、英国の格付けを1段階以上引き下げる可能性がある」と述べた。

具体的には、英国で2017年末までに実施される予定のEU離脱の是非を問う国民投票で離脱が多数派を占めれば、英国の格付けを1段階引き下げると指摘。英国とEUとの関係が悪化するなどした場合には、さらにもう1段階引き下げると述べた。

今月の世論調査では、英国のEU離脱を示す「ブレグジット(BREXIT)」の支持率は39%と、6月の27%から上昇し、2012年以降で最も高くなった。
http://jp.reuters.com/article/2015/10/29/sp-says-brexit-risks-rating-cut-by-two-n-idJPKCN0SN2N120151029


ギリシャ銀の不足資金、ECB審査で140億ユーロ指摘へ=関係筋

[アテネ 29日 ロイター] - ギリシャ銀大手4行を対象に欧州中央銀行(ECB)が実施しているストレステスト(健全性審査)では、不足資金が最大140億ユーロ(153億4000万ドル)となる見込みだ。不足資金は基本シナリオでは45億ユーロ、経済状況の極度の悪化を見込む場合で140億ユーロ程度になるという。関係筋が明らかにした。

対象銀行は、ナショナル・バンク・オブ・グリース(NBG)(NBGr.AT)、ピレウス銀行(BOPr.AT)、アルファ・バンク(ACBr.AT)とユーロバンク(EURBr.AT)の4行。

ストレステストの結果は10月31日に公表される予定。

ギリシャのドラガサキス副首相は大統領に対し、国内銀行の資本増強は成功するとの見通しを伝え、11月1日に議会で関連法案を採決する方針を明らかにした。
http://jp.reuters.com/article/2015/10/29/eurozone-greece-banks-recap-idJPKCN0SN2JF20151029

米GDP:7−9月速報は前期比1.5%増に減速−在庫投資が減少
2015/10/29 23:49 JST
  (ブルームバーグ):米経済は7−9月(第3四半期)に成長ペースが減速した。
米商務省の29日発表によると、第3四半期の米実質国内総生産(GDP、季節調整済み、年率)速報値は前期比1.5%増となった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は1.6%増だった。前期(4−6月)は3.9%増。  
TDセキュリティーズの米金利ストラテジスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏は「ヘッドラインの数字は、米経済の順調な成長を表していないが、消費をけん引している国内の要素は非常に力強い」と述べた。
経済全体の約7割を占める個人消費は第3四半期に3.2%増(前期3.6%増)。GDPへの寄与度はプラス2.2ポイント。
インフレ調整後の可処分所得は3.5%増(前期1.2%増)。貯蓄率は4.7%(前期4.6%)に上昇した。
在庫投資は前期から大きく減少し、GDPへの寄与度はマイナス1.4ポイントと、2012年10−12月(第4四半期)以降で最大のマイナス寄与となった。
設備投資では、機器への投資が5.3%増とここ1年で最大の伸び。ただソフトウエアや研究開発といった知的財産への投資は1.8%増と、ここ2年で最も低い伸びにとどまった。構築物は4%減少した。
貿易赤字はほぼ横ばいだった。
政府支出は増加。連邦政府の国防支出が減少したものの、非国防支出が増加したほか、州政府・地方自治体の支出も増えた。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:Economic Growth Cools as U.S. Companies Rein in Inventories (2)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Michelle Jamrisko mjamrisko@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Carlos Torres ctorres2@bloomberg.net
更新日時: 2015/10/29 23:49 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NWZIVR6VDKHV01.html



2. 2015年10月30日 09:16:19 : jXbiWWJBCA

【コラム】12月FOMCに執着の市場、変動性高まる恐れ−エラリアン
2015/10/30 07:30 JST

    (ブルームバーグ):米金融当局は27、28日両日の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決める一方、会合終了後に公表した声明で米経済の評価を精緻化・微調整するとともに、海外経済と金融情勢についての懸念をはっきりと和らげて見せた。

今回の声明のうち市場にとって極めて重要なのは、12月の次回FOMCで約10年ぶりとなる利上げを決める可能性が今や「ライブ(現実的)」となったことだ。政策の柔軟性を取り戻し、それを明確にするのに際し、金融当局は決定を主導する具体的な要素を明示するのは控えた。

声明はまた、当局者の間での意見の一致の深まりを伝えた。28日の決定に反対したのはリッチモンド連銀のラッカー総裁だけだった。特に今回の会合までの数週間に、通常は一体感の強い複数の理事からも多岐にわたる見解の表明があったことを踏まえれば、ほぼ全会一致となったことはイエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長の重要な成果だ。

米金融当局が来年まで利上げを先送りするとの考えに安住していた向きの多くは、今となって再調整を急いでいる。その結果、期間が短めの米国債利回りを中心とした金利上昇とドル高の動きが予想される。

声明では、利上げ開始時期に執着する市場の関心を、これまでの米利上げサイクルで「最も緩やかな引き締め」となりそうだという、より大局的な構図に誘導していくことはほとんど成功しなかった。残念なことに、市場は次回のFOMC会合で頭がいっぱいになり、必要以上に注目することになるだろう。

12月の会合までには10、11両月の雇用統計を含め、多数の経済指標の発表が予定されており、新たな統計が発表されるごとに市場のボラティリティ(変動性)が再び高まるきっかけとなりそうだ。(モハメド・エラリアン)

(モハメド・エラリアン氏は、ブルームバーグ・ビューのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)

原題:Four Takeaways From Fed’s Announcement: Mohamed A. El-Erian(抜粋)
関連ニュースと情報:トップストーリー:TOP JK 海外トップニュースの日本語画面:TOP JI
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Mohamed El-Erian melerian@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Max Berley mberley@bloomberg.net
更新日時: 2015/10/30 07:30 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NWYYAB6K50Y601.html

 


カレンダーに☆印を−米利上げ時期を見極めるための6つの重要予定
2015/10/30 06:31 JST


    (ブルームバーグ):米連邦公開市場委員会(FOMC)は28日の声明で、利上げの是非を12月会合で検討すると表明、2006年以来初となる政策金利引き上げの舞台は整った。決定を左右するのは今後数週間の経済の進展を「現状と予測」の両面から精査した結果であり、最新のデータと政策当局者によるその解釈が重要となる。
12月15−16日開催の次回FOMC会合までに、押さえておくべき6つの予定は以下の通り。

1.第3四半期の米GDP
10月29日(速報値)、11月24日(改定値)
10月会合から一夜明け、FOMCは第3四半期の経済がいかに進展したかを理解するための最初のデータを目にした。米商務省の発表によると、7−9月(第3四半期)の実質国内総生産(GDP)速報値は1.5%成長し、ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想1.6%成長とほぼ一致したが、前期の3.9%成長を下回った。成長減速の背景には企業在庫投資の抑制があり、多くのエコノミストは減速は短期にとどまるとみている。改定値は11月24日に発表される。経済成長率はFOMCの2大責務である物価安定と最大限の雇用に直接含まれないものの、経済の力強さの度合いは両目標に大きく関係してくる。

2.物価統計
10月30日と11月25日
12月会合までに、FOMCがインフレ指標として注目する商務省の個人消費支出(PCE)価格指数は2回発表される。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値では、9月のPCE価格指数は前年同月比で0.2%上昇となり、8月の0.3%上昇から若干ペースを落とす見通し。FOMCが目標とする2%からは大きく離れている。

3.イエレンFRB議長
11月4日、12月2日と3日
今後数週間、イエレン議長には複数の発言機会が予定されている。規制に関する下院金融委員会での証言に始まり、ワシントンのエコノミック・クラブでの講演、上下両院経済合同委員会での証言がそうだ。下院委員会での証言は公式には経済についてではないものの、議会での質疑応答は議題から逸れる傾向がある。エコノミック・クラブと上下両院経済合同委員会では、経済の動向について見解を述べる時間がたっぷり与えられる。

4.フィッシャー副議長
11月4日
FRBのフィッシャー副議長は11月初めにナショナル・エコノミスト・クラブで講義を予定している。FRBのナンバー2であるフィッシャー氏の一言一句を金融政策ウオッチャーは注目している。最近では10月11日の講演で9月FOMCに触れ、「私自身を含む大半の参加者がこうした条件を達成することが年内の最初の利上げにつながるだろうと予想した」と話し、金融政策に対する自身の立ち位置について価値ある洞察を披露した。

5.最新の雇用統計
11月6日、12月4日
FOMCは10月の声明で、雇用拡大ペースが減速したとの認識を示した。12月会合では2カ月分の雇用統計の数字を参考に、完全雇用達成に向けた進展具合を検証することになる。9月のFOMCでは、長期の失業率4.9%を予想していることが示唆された。9月の失業率は5.1%だった。

6.ニューヨーク連銀のダドリー総裁
11月12日
ニューヨーク連銀のダドリー総裁は来月にエコノミック・クラブ・オブ・ニューヨークで、経済見通しとそれが金融政策に与える意味について講演する。この講演はメディアに大きく取り上げられる。ニューヨーク連銀総裁はFOMCで常に議決権を持っており、その管轄地区にはウォール街が含まれるため、FRBではイエレン議長、フィッシャー副議長に次ぐナンバースリーと位置付けられている。ダドリー氏はまた、政策については中庸的とみなされているため、委員会内での風向きを判断する上で参考になる。

おまけ:FOMC議事録
11月18日
10月FOMCで実際にどのような討議があったのかは、11月中旬に公表される議事録で多少分かるようになる。なぜ12月会合を明示したのか。なぜ9月声明にあった「最近の世界的な経済・金融情勢は 経済活動をやや抑制する可能性がある」との文言を削除したのか。その背景が明らかになるかもしれない。

原題:Mark These Dates on Your Calendar to Gauge Fed Rate Increase(抜粋)
関連ニュースと情報:トップストーリー:TOP JK
翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:ニューヨーク 西前 明子 +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net 翻訳記事に関するエディターへの問い合わせ先:山広 恒夫 +1-202-624-1968 tyamahiro@bloomberg.net
更新日時: 2015/10/30 06:31 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NWZOB76VDKHW01.html


3. 2015年10月30日 09:31:23 : jXbiWWJBCA

米7-9月期GDP、エコノミストはこうみる

米商務省が29日発表した7-9月期GDPは前期比年率換算で1.5%増加した。 PHOTO: DAVID GOLDMAN/ASSOCIATED PRESS
By HARRIET TORRY
2015 年 10 月 30 日 09:02 JST

 米商務省が29日発表した7-9月期国内総生産(GDP)速報値(季節調整済み)は前期比年率換算で1.5%増加した。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がまとめたエコノミスト予想に一致したが、4-6月期(3.9%増)に比べ減速が鮮明となった。

 以下にエコノミストのコメントをまとめる。

−オックスフォード・エコノミクスのグレゴリー・ダコ氏

 予想通り、(7-9月期の)実質GDP成長率は1.5%と弱かった。ただ、最終需要は今回も堅調な伸びを示し、内需の強さを示唆した。四半期のGDPが不安定なパターンとなる状態が続いているのは、米国経済に対する二つの相反する力を反映している。つまり、内需が堅調な一方で、石油部門(での投資支出)が低調で世界的な逆風が吹いている状態だ。

 

−PNCのスチュワート・ホフマン氏

 1.5%の成長率は予想よりやや弱いが、詳細を見るとかなり良かった。国内の家計、企業、政府の需要な引き続き堅調であるほか、米国で生産された財およびサービスに対する需要は国内外で好調だった。大きな足かせだったのは在庫だが、これはすぐに解消され、10-12月期の成長率は回復に向かうだろう。

−BNPパリバ

 最終需要が堅調な中、在庫が原因でGDP成長率が低調だったため、米連邦準備制度理事会(FRB)は最近の軟調な経済指標について、在庫循環が主因だったと考えるだろう。また、これで、28日に発表された連邦公開市場委員会(FOMC)声明が予想外にタカ派的だった説明もつく。今回のGDP統計は、7-9月期の消費が低調だったことを示しており、これは、FRBが年内利上げを見送るようなソフトパッチ(一時的な減速)に入るという当社の見解を支持するものだ。

(この記事は、この後更新します。)

第3四半期の米GDP速報値1.5%増、在庫減少響く 内需堅調
[ワシントン 29日 ロイター] - 米商務省が29日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)の速報値は年率換算で前期比1.5%増となり、3.9%増だった前期から大きく減速した。市場は1.6%増を予想していた。企業が前期に積み上がった在庫を取り崩したことが響いた。ただ、内需は堅調で12月の利上げに向けて連邦準備理事会(FRB)に希望を与えるかもしれない。

在庫減少は一時的なものである可能性が高く、エコノミストらは米経済の基礎的条件は力強く、第4・四半期のGDPは伸びを取り戻すと予想している。

FRBは28日の連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で、米経済について「緩やかな」ペースで成長していると表現。次回12月の会合に声明で言及することで、年内利上げの可能性を残した。FRBは政策金利のフェデラルファンド(FF)レートを2008年12月からゼロ近傍に据え置いている。

金融危機に伴う07─09年の景気後退が終わった後も、米国の経済成長率は年平均で2.5%を超えることがなく、伸び悩みが続いている。

BMOキャピタルマーケッツのシニアエコノミスト、ジェニファー・リー氏は「基調的な成長は依然として力強い。少なくとも金利を危機対応のための低い水準にしておく必要がないくらいの十分な強さがある」と述べた。

GDP統計の発表後、米国債は売られ、ドルは主要通貨に対し、それまでの下落幅を縮小した。

第3・四半期に企業が積み上げた在庫は568億ドル相当で、第2・四半期の1135億ドル相当から大きく減少した。第3・四半期の在庫は、2014年の第1・四半期以来、最も低い水準だった。在庫は製造、卸売り、小売りの各段階で減少した。

GDPに対する在庫の寄与度はマイナス1.44%で、12年の第4・四半期以来、最も大きなマイナスだった。

プラント・モラン・フィナンシャル・アドバイザーズで最高投資責任者(CIO)を務めるジム・ベアード氏は「在庫減少は、健全な取り崩しの一環で今後の力強い経済成長に向けた土台をつくることになる」と話している。

在庫減少によるマイナスの影響は、力強い消費によって和らげられた。個人消費はガソリン価格が下落していることに加え、住宅や労働の市場が引き締まってきたことが追い風となっている。

GDPの3分の2以上を占める消費者支出は3.2%増。第2・四半期は3.6%増だった。貿易や在庫、政府需要を除いた国内の民間需要も3.2%増と堅調に伸びた。

比較的健全な労働市場とインフレ率の低さが家計の購買力を押し上げ、消費者支出を引き続き下支えすると予想されている。家計の可処分所得は第3・四半期に3.5%増え、前期の1.2%増から伸びが加速した。

この日、米労働省が発表した週間の失業保険申請件数は、1973年12月以来の低い水準となった。

ドル高が続いていることが影響して、輸出は第3・四半期に伸び悩んだ。ただ、輸入も減速したことで、輸出の伸び悩みは相殺される形となっており、第3・四半期の経済成長に貿易はほとんど影響しなかった。

エネルギー産業の支出カットも経済成長に悪影響を及ぼした。原油価格の急落はシュルンベルジェ(SLB.N)やハリバートン(HAL.N)などの油田関連企業に設備投資の削減を迫っている。シュルンベルジェは今月に入り、17年まで原油需要の回復は期待できないとし、油田探査や原油生産のための支出は今年も減少するとの見通しを示した。

鉱物探査や油田開発のための投資は46.9%減った。第2・四半期は約68%の減少だった。住宅を除くインフラ設備投資は4.0%減。商業やヘルスケア関連のインフラ投資の弱さが響いた。

内需が力強いにもかかわらず、ドル高とガソリン安の影響で物価は上昇率を縮小した。個人消費支出(PCE)物価指数は前期の2.2%上昇から1.2%上昇に減速した。変動の激しい食品とエネルギーを除いたベースでも、1.3%上昇にとどまった。 

*内容を追加しました。
http://jp.reuters.com/article/2015/10/29/us-3q-gdp-idJPKCN0SN1WM20151029?sp=true

米成長率1.5%に減速 7〜9月期、輸出や設備投資停滞
2015/10/29 22:02
 【ワシントン=河浪武史】米商務省が29日発表した2015年7〜9月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、年率換算で前期比1.5%増にとどまった。新興国経済の停滞で輸出が伸び悩み、設備投資も下振れして前期の3.9%増から減速した。ただ在庫調整を優先した側面があり、堅調な個人消費を軸に先行きは回復ペースを取り戻すとの見方もある。

 7〜9月期の実質成長率は市場予測の平均値(1.6%増)もやや下回った。成長率が伸び悩んだ要因は輸出の停滞だ。世界経済の下振れ懸念から中南米を中心に貿易が伸びず、輸出は前期比年率1.9%増と、4〜6月期の5.1%増から急減速した。企業部門が慎重姿勢に転じたため設備投資も2.1%増と伸びが鈍った。

 企業が在庫を減らしたことも成長率の減速要因だ。成長率の寄与度でみると、在庫調整による押し下げ効果が1.44%分もある。増産ではなく在庫を取り崩して需要に対応すると、GDP統計上は成長率の下振れ要因となる。

 ただ、家計支出などは自動車販売などが好調で前期比年率3.2%増と底堅く伸びている。住宅投資も6.1%増と、家計を中心とした消費支出などは引き続き堅調だ。

 国際通貨基金(IMF)の予測では、米国の実質成長率は15年も2.6%を保ち、16年には2.8%に高まるとみている。米国は雇用情勢が弱含むなど新興国経済の停滞の影響を受け始めている。米景気が一時的な減速にとどまるかは、個人消費の伸びを維持できるかにかかっている。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM29H7P_Z21C15A0000000/


米利上げ、雇用下振れなど難関 市場は12月警戒
2015/10/30 1:07日本経済新聞 電子版
 【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)は28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で再び利上げを見送った。ただ、12月の次回会合で利上げする可能性をにじませ、市場も金融引き締めに身構える。雇用情勢の下振れや、経済成長率の減速をどう克服するか。9年ぶりの利上げには課題も残り、市場の懸念を払拭するイエレン議長らの説得力が求められる。


 「次回会合での利上げが適切か、雇用と物価を見極める」。利上げの大幅な先送り観測もあった市場では、28日のFOMC声明に驚きが広がった。「次回会合」と時期を特定して、利上げの可能性を示唆したからだ。次回のFOMCは12月15〜16日に開かれる。

 9月の前回声明に盛り込んだ「世界経済と金融環境が米経済を幾分抑制しそうだ」との文言も今回は削除した。市場に広がっていた「中国など新興国の経済や金融市場の動揺が収まらない限り、FRBは利上げに動けない」との見方を自ら打ち消した。声明を受けて12月の利上げを見込む声が増え、28日のニューヨークは株価が乱高下するなど大きく揺れた。

7〜9月期の米GDP速報値
金額
(億ドル) 増減率
(%)
国内総生産 163,942 1.5
個人消費支出 112,686 3.2
民間設備投資 22,221 2.1
民間住宅投資 5,318 6.1
民間在庫投資 568 ―
純 輸 出 ▲5,362 ―
輸 出 21,275 1.9
輸 入 26,637 1.8
政府支出 28,690 1.7
GDPデフレーター 1.2
(注)金額は季節調整済み、年率。2009年基準価格。増減率は前期比年率。▲はマイナス
(出所)米商務省
 ただ、足元の景気指標が改善しているわけではない。FOMCの直後に米商務省が29日発表した7〜9月期の実質経済成長率は、年率換算で1.5%に減速した。新興国経済の下振れが米国のエネルギー部門や製造部門の停滞を招き、在庫調整の影響もあって成長率を押し下げた。

 FOMCが重視する雇用も弱含んでいる。

 非農業部門の就業者増加数は2カ月連続で節目の20万人を大きく下回った。堅調なのは商業やサービス。高賃金の鉱業や製造業は、ドル高や資源安で就業者数が減少に転じた。2008年の金融危機前は4%前後だった賃金上昇率(前年比)は足元で2%程度にとどまり、インフレ率自体も1%台前半と伸びが鈍い。

 FOMCがあえて次回会合での利上げの可能性を明示したのは「金融市場や世界経済がどう反応するか試したかったからだ」(ムーディーズ・アナリスティックスのジョン・ロンスキー氏)との見方もある。

 低利のマネーが集まっていた新興国からは、米利上げ観測で逆に資金が流出して世界経済全体の不安要因となっていた。市場が利上げ観測に耐えられれば、8月の世界同時株安の再来のようなリスクを回避できる。実際、28日のニューヨーク市場の株価は前日比198ドル高で終わり、その後も平静を保っている。

 09年7月から続く米国の景気拡大は、国内総生産(GDP)の7割を占める個人消費が支える。ガソリン安の影響で新車販売の伸びは力強く、7〜9月期の耐久財消費は年率換算で前期比6.7%増えた。もっともゼロ金利の解除で景気が腰折れすれば、FRBは中銀としての信頼を大きく損ねる。利上げには、米雇用の回復と金融市場の安定をぎりぎりまで見極める必要がありそうだ。

今回の声明 9月の声明
【金融政策の見通し】
次回会合での利上げが適切かは、雇用とインフレ率の進展を見極める ← ゼロ金利をどれだけ維持するかは、雇用とインフレ率の進展を見極める
【米経済】
米経済は緩やかなペースで拡大してきた ← 米経済は緩やかなペースで拡大している
家計支出、民間設備投資は堅調。住宅部門もさらに改善、輸出は弱含み ← 家計支出、民間設備投資は緩やかに増加。住宅部門もさらに改善、輸出は弱含み
就業者数の増加は鈍化、失業率は横ばい ← 就業者数の増加が堅調、失業率も低下
市場で測定したインフレ値は幾分低下した ← 市場で測定したインフレ値は低下した
【世界経済】
世界経済と金融環境を注視していく ← 最近の世界経済と国際金融市場の動向は(米国の)経済活動を幾分抑制
【米市場関係者の見方】
 クリストファー・ラプキー氏(三菱東京UFJ銀行ニューヨークのチーフ金融エコノミスト)
雇用統計、決断を左右
 今回の声明文の前回との大きな変化は、12月の利上げを選択肢として明確に言及した点だ。特に「次の会合で利上げすべきか」との直接的な表現は注目に値する。
 次のFOMCまで2回ある米雇用統計がFRBの利上げ決断に非常に重要な材料になる。FRBのイエレン議長は、失業率が完全雇用状態とされる4.9%まで低下するのが望ましいとみているようだ。
 世界経済に懸念を示した9月の声明文をみて、市場関係者は「FRBだけが知っている悪いニュースがあるのでは」との懸念を強めた。今回の声明文でそうした懸念が払拭された。(ニューヨーク=伴百江)
 ガイ・ルバス氏(ジャニー・キャピタル・マーケッツのチーフ債券ストラテジスト)
12月なければ遠のく
 10月の声明では中国など海外市場に対する懸念部分が削除され、「次回会合」という言葉が加えられ、市場では若干「タカ派」な内容と受け止められた。
 12月の利上げは今後発表される経済データよりも、FRBのイエレン議長とフィッシャー副議長が残りのメンバーを、賃金とインフレ率の上昇がこれから実際に起きると説得できるかにかかっている。
 12月利上げの可能性は高いとみている。しかし、もし12月に利上げしなければ、実際にインフレ率が2%に届くであろう来年の年央まで待たなくてはいけない。来年6月まで利上げは難しいだろう。(ニューヨーク=平野麻理子)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM29H2J_Z21C15A0EA2000/



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