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住人の不安は置き去りのまま…(C)日刊ゲンダイ
傾斜マンション問題 時間稼ぎが否めない業者の「不可解調査」
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/167689
2015年10月28日 日刊ゲンダイ
最初に結論から言うと、この調査はナンセンスの極み。ウヤムヤ決着を図るための“時間稼ぎ”としか思えない。
横浜市のマンション傾斜問題で、旭化成建材が2004年1月以降に請け負った計3040件の杭打ち工事の実態を調査中だ。国交省も「来月13日までに結果を報告しろ」とハッパをかけているが、調べているのは、あくまで杭打ちの施工データ改ざんの有無のみ。
ややこしいのは、改ざんが新たに見つかったからといって即、その施設の杭に問題があるとは限らないことだ。22日の会見で、旭化成建材の堺正光常務はこう言った。
「施工データの改ざんが見つかった杭には、支持層に到達しているものもある。データ改ざんと支持層未達の等式は成り立っていない」
実際、横浜市の現場では打ちこんだ杭473本のうち、70本分のデータ改ざんが判明。施工主の三井住友建設の地盤調査によると、そのうち支持層に達していない杭は現時点で8本にとどまる。データ改ざんが見つかっても、支持層にシッカリ到達している杭は複数見つかっているのだ。
加えて三井住友建設がボーリング調査の見込み違いにより、打ちこんだ杭の長さが設計段階で2メートルほど短かったミスも発覚した。つまり、旭化成建材はデータ改ざんとマンション傾斜の因果関係を認めておらず、その疑い自体、日増しに薄れつつある。
それなのに、同社はデータを改ざんした男性担当者の関与した41施設を優先的に調査する姿勢を崩そうとしない。しかも3040件分の図面や杭データの再チェックのため、基礎工事に関する営業を縮小。この部門の社員140〜150人を調査に専従させている。
「杭データの調査を重視するのなら、改ざんを認めた担当者を『他の施設でもやったのか?』と、とことん問いつめ、まず不正の範囲を掌握するのが先決でしょう。やみくもに大量の図面を引っくり返すのは非効率的で、調査を長引かせるだけです」(住宅評論家・櫻井幸雄氏)
改ざんが新たに見つかっても、現地の地盤調査の結果が出るまで最低1〜2カ月はかかる。前出の堺常務は会見で「該当施設の地盤調査を実施したうえで、さらに支持層に達していない杭が見つかってから、初めて関係する住民や自治体に報告する方針」と語った。
これでは調査対象マンションの住人の不安は延々と解消されず、調査が越年すれば騒動のほとぼりもきっと冷める。その頃合いを待って、ウヤムヤのうちに問題を片づけるのが、デタラメ調査の狙いではないのか。
石井啓一国交相は改ざん担当者が関与した41件について「期限を待たずに、まとまり次第発表したい」と息巻いているが、トンチンカンな対応には傾斜物件に関わった全ての会社がほくそ笑んでいるに違いない。
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