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高すぎる携帯料金に、そろそろサヨナラしようじゃないか!方法はある。政府も動いた。実現しないのはなぜだ?(現代ビジネス)
http://www.asyura2.com/15/hasan101/msg/843.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 10 月 27 日 06:34:05: igsppGRN/E9PQ
 

高すぎる携帯料金に、そろそろサヨナラしようじゃないか!方法はある。政府も動いた。実現しないのはなぜだ?
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/46046
2015年10月27日(火) 町田 徹「ニュースの深層」 現代ビジネス


■安倍首相が問題視

「大きな課題」と安倍晋三首相が料金引き下げを迫った携帯電話問題に関して、先週、初の有識者会合が開催され、その席上で配布された資料から政府・総務省の描く戦略が浮き彫りになってきた。

柱になりそうなのは、

@あまり使わない利用者向けの格安料金プランの導入を促す
A長期間ひとつの電話機を使う人や割引を受けずに電話機を購入する利用者にも、メリットのある料金体系を導入させる
B新たな競争の担い手と期待されるMVNOがさらに料金を引き下げられるよう、制度面から支援する

の3項目だ。総務省は資料の中で、いざとなれば「業務改善命令」を発する権限があることを誇示して、NTTドコモなど携帯大手3社に圧力をかけている。

しかし、通信料引き下げ競争は収益の悪化に直結するだけに、3社が素直に従うとは考えにくい。

では、われわれ消費者はどうすればいいのだろうか。はっきり言えば、安倍首相や総務省頼みで、ドラスティックな改善を期待するのは無理だろう。自己防衛のために“通信リテラシー”を高めて、自分でできる対応策を探る以外に道はなさそうだ。

「日本の携帯は高くない」
「トラフィック(通信量)やアプリの使用料が増えているのだから、料金が上昇するのは当たり前だ」
「実質負担金がゼロも珍しくない。こうした格安価格で新しい端末が手に入るのは、消費者にとってメリットである」――。

マスコミ不況の中で、携帯電話大手3社が数少ない広告の大口クライアントだからというわけではあるまいが、携帯の料金引き下げ問題を巡っては、新聞やテレビの歯切れの悪さが目立つ。

ワケ知り顔で、携帯電話会社側の事情を代弁するかのような解説記事やコメントが多いのだ。

先週19日に、総務省が開いた有識者会合「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」の雰囲気も、似たようなものだ。

メンバーに、日頃のビジネスや研究データの提供などで、携帯大手3社と浅からぬ関係にある人がいるからだろうか。会合では、「国際的に見れば、日本のケータイは高くない」「これまでの規制緩和の流れもあり、今回、新たに規制を入れるのはよくない」といった“バランスの取れた発言”が少なくなかったと聞く。

20年以上、この分野を取材してきた筆者から見れば、マスメディアや有識者より、総務官僚の方がよほど競争促進に熱心で、利用者の利益に高い関心を持っている。

周波数という希少な公共財を占有して事業を営む携帯電話各社が、そろって国内企業の利益規模ランキングで上位に顔を連ねているのだから、総務省の姿勢はリーズナブルである。

ただ、第3世代携帯電話(3G)や3.9世代の高速通信サービス(LTE)の周波数割り当ての際に、新規参入を実現できなかったのは大きな失敗だ。この失敗は、携帯電話市場の寡占化を許し、通信料金の高止まりを招いた最大の原因である。

市場の力を過信して、ほとんどの事前規制を撤廃した後、寡占化が急ピッチで進んだことに十分に対応できるように規制の枠組みを再構築しなかったことも、怠慢と言わざるを得ない。

■携帯会社VS総務官僚 熾烈な争い

そうした失敗はあったものの、2007年に同省の「モバイルビジネス研究会」報告が打ち出した方向性は、競争を通じて、利用者利便を高めるための施策がテンコ盛りだった。

当時から、利用者の支払う料金が「通信への対価か、端末への対価か不透明で、端末料金の一部が通信料金により回収されていることについて利用者に認知されていない」「頻繁に端末を買い替える利用者の負担は軽減される一方で、長く端末を使用する利用者は、端末価格の支払いを終了した後も、引き続き、通信料金において(他の利用者の)端末価格の一部を負担」していると指摘。

今日的な課題でもある「端末料金と通信料金の区分の明確化」を迫っていたほか、本格的なMVNO制度の整備や、SIMロックの解除、消費者保護の強化なども網羅していた。

これに対して、携帯電話会社と電機メーカーは、自分たちの経営における無策を棚に上げて、総務省の競争政策が “官製不況”を招いたなどとマスメディアを通じて喧伝した。

リーマンショック後の消費低迷や韓国勢の台頭による競争力低下などに直面して、その対策を怠ったことが本質的な問題だったのに、責任を総務省に転嫁したのである。特に、熱心に競争政策を推進した、ある官僚に対する個人攻撃はひどかった。

だが、総務省はそうした世論操作に屈したわけではない。2007年当時ほどはっきりとは言わないが、それなりに競争政策を継続し、淡々と推進してきた。

例えば、昨年暮れの同省の「安全安心研究会報告書」は、「利用者の通信量に応じた多様な料金プランの提供」を迫る方針を打ち出し、その下準備として、「利用者のデータ通信量の分布と対応する料金プランの契約数についての定期的な報告」を求める方針を打ち出した。

これが19日の有識者会合の討議資料の中で有識者限りのデータとして提示され、「1GBも使っていない人が多いのに、7GBを契約している人が多いのがわかった」といった発言を引き出したのだ。

さらに、同省は今年6月末に閣議決定された「『日本再興戦略』改訂2015」に、「解除料を支払うことなく解約が可能な期間の延長や更新月(が到来したこと)のプッシュ型通知」「MVNOへの乗換手続きの迅速化」について、「本年中の実現」を宣言した。また、「期間拘束・自動更新付契約の在り方についても検討し、本年中に結論を得る」としている。

■菅官房長官が鋭い「鞭入れ」

今回、そうした総務省の動きに、菅義偉官房長官が更なる鞭を入れたようだ。9月下旬に総務省幹部を呼び、突然、「あまり使わない人にとって、ケータイの料金が高過ぎると思わないか。放ってはおけない。総理のテーマに上げようかな」と語り、思い切った対策を迫ったという。

総務省にすれば、首相指示というお墨付きのお蔭で、かつてのように携帯電話会社やマスメディアから“官製不況”と攻撃されることなく、寡占の弊害の是正を迫ることが可能になったのだ。菅長官の指示は、大歓迎だったはずである。

同省が前述の有識者会合に提出した討議資料の最終ページに「検討課題」として明記された文言からも、そのことがみてとれる。

以前は「利用者の通信量に応じた多様な料金プランの提供」としていた方針を、「データ通信のライトユーザーや通話の『かけ放題』が不要な人たちのニーズに対応した料金プランとなっているか」と問い直す形に改めて、より菅長官の意に沿うように言い換えているからだ。

「検討課題」はこのほか、懸案となっている「端末販売と通信契約の一体化」問題を改めて指摘し、「端末を買い替えない長期契約者や、自分でSIMフリー端末を購入する利用者との公平性を確保する」よう迫っている。

また、「(MVNOのための)一段の(サービス)低廉化・多様化の方策が必要でないか」と問いかけて、MVNOへの更なるテコ入れの必要性を質している。こう聞かれれば、有識者が「必要だ」と応えるのは当たり前で、総務省がこうした対策の断行を目論んでいるのは明らかと言ってよいだろう。

■官僚のほうがやる気があるってどういうこと?

問題は、事前規制の撤廃に伴い、携帯電話事業者が決める料金の体系や水準について、総務省は認可する権限はもちろん、届け出を受理する立場にさえないことだ。

それゆえ、総務省は、検討資料にわざわざ「電気通信事業法に基づく料金及び提供条件に係る規制の状況」という表題のページを挿入し、「事後的な規制として、業務改善命令」を出す権限があることを強調。

「(料金の)額や算出方法が適正かつ明確でないため、利用者の利益を阻害しているとき」は、業務改善命令を発動できると明記した。これは、一向に改革に取り組む姿勢を見せない携帯3社に対する示威行動のようなものである。

実際のところ、筆者に対して、「わが省は、あらゆるパワーを総動員して携帯料金の是正を推進する覚悟である」と、胸の内を明かした総務官僚もいる。

とはいえ、過去何年も様々な是正要求をのらりくらりとかわしてきた携帯電話大手3社のことである。本気で値下げ競争に舵を切るとはとても考えられない。

3社が世界の技術革新の潮流に従って、そろって3GやLTEのネットワークを整備してきた携帯電話の分野では、その品質が似通っており、自社サービスの優位性を示してライバルと差別化するのが困難という事情もある。

それゆえ、料金競争となると、泥沼の安売り合戦に突入しかねないのだ。それだけはなんとしても避けたいという思いが、3社に強く働いている。

そこで、目を付けたのが、どんどん高価になる携帯電話機・スマホとのバンドル(抱き合わせ)商法だった。

人気が高い米アップルのiPhoneを含めて、まとまった台数の電話機を買い取り、割賦販売と事実上の通信料金割引をセットにして、利用者が頻繁に端末を買い替えたくなる仕組みを作ってきたのだ。

割賦の返済期間中に通信契約を解除する場合は、解除料の支払いを求める仕組みにして、利用者を縛りつけるのである。この仕組みでは、通信料金そのものの高止まりに、利用者の関心が向かいにくい。

■機種変更という罠

他にも、問題は枚挙に暇がない。例えば、故障の場合、修理を断念させて、新たな機種に乗り換えさせるため、あの手この手を弄している。

最大手NTTドコモのケースでは、自社が販売したiPhoneであっても、アップル・ケアと称する有償の保証期間(購入から2年)が切れたものは修理はもちろん、修理の取り次ぎも拒む。

そして、利用者が直接アップルの修理代理店に電話機を持ち込んでも、修理費が高額になると示唆して、「修理より、(通信料の割引とセットになった割賦販売を使った)新しい機種への変更が得だ」と機種変更に誘導するのだ。

言われるままに機種変更をすれば、利用者は、目先の高額負担は避けられるが、端末代金の返済が続く2年間だけでなく、その次の回線使用期間(2年ごと)が終了するまで、高い通信料金に縛りつけられることになる。

新規加入、乗り換え、機種変更、料金プランなどの手続きで携帯ショップに行けば、1〜2時間待たされることはざら。それだけでも携帯大手各社の利用者軽視を感じたことがある人は多いはずである。

さらに、何事につけ「一般の商慣行は関係ありません。これが、当社のマニュアルに定められたやり方ですから」と言い張る店員たちの接客ぶりに辟易した人も少なくないだろう。

こうした接客は、端末代金の割引で利用者を縛り、複雑なオプションで煙に巻いて、ライバル会社との料金比較をしにくくしてきた携帯3社の営業戦略のツケである。

政府がどんなに頑張っても、徒手空拳では携帯電話大手3社のバンドル商法を、根本から是正させることは難しい。

それどころか、10月20日付の日本経済新聞によると、ドコモは、携帯ショップで日本生命の生命保険を販売するという。新たなバンドル商品探しに躍起なのだろう。

こうした中で、政府にできる最善の策は、次の周波数割り当てで、3社以外の新規参入を促すことである。だが、その割り当ては10年前後も先の話だ。待ってはいられない。

しかも、想定される第5世代携帯電話(5G)は設備投資が大きく膨らむ見通しで、3GやLTEの時と同様に、新規参入を希望する事業者が現れないかもしれない。

■「格安スマホ」に乗り換えよ!

では、我々はいったい、どうすればよいのだろうか。結局のところ、我々にできるのは、総務省がさらなる料金低廉化とサービス多様化を後押しするとしているMVNOを、積極的に活用することだ。

先の資料をみると、総務省は、MVNOと携帯3社の接続制度の拡充や、携帯3社にしか付与していない携帯電話番号をMVNOに付与する道を開く方針を示唆している。

すべてのMVNOがそうした制度変更の波に乗れるとは限らないが、われわれ利用者は、うまく変更を取り込んでよりよいサービスを実現できるMVNOを見つけ出す必要があるのだ。

昨年夏ごろから大手3社が提供している料金の基本的なプランは、NTTドコモとソフトバンクが月額6500円(データ通信2GB、国内通話かけ放題)、KDDIが同6200円(データ通信3GB、5分以内の国内通話かけ放題)なのに対し、MVNOは楽天モバイルが月額データ通信料(3.1GB1600円)プラス通話料(従量制20円/30秒)、イオンスマホが同(1GB1350円)プラス通話料(従量制20円/30秒)だ。

音声通話がよほど多い人を除いて、MVNOを使えば、格安料金を享受できるはずである。加えて、MVNOの中には、通話料を安く設定しているところもある。

総務省のアンケートによると、MVNOを使っていない人に使わない理由を訊ねたところ、「サービスの内容をよく知らないから」が51.3%、「MVNO事業者についてよく知らないから」が26.3%、そして、「通信品質に不安があるから」が13.5%に上ったという。

■切り替え時を見逃すな

MVNOサービスの基本は、格安のデータ通信プランを用意していることだ。すでに事業者は180社以上あり、楽天、イオンと言った大手も珍しくなくなった。通信網は、大手3社に接続料を支払って3社のネットワークを卸値で仕入れているので、3社と同等の品質のネットワークを格安で提供できる。

一方、すでにMVNOを使っている人に、使っている理由を聞くと、「月額利用料金が安いから」が56.6%、「初期費用が安いから」が30.3%、「量販店で手軽に購入・契約できるから」が27.0%となっている。労を厭わず、自分に最適なプランを調べる通信リテラシーの高い人が、MVNOを選ぶ傾向が高まっているのだ。

10年単位で見れば、携帯大手3社の将来は決して明るいとは言えない。ここ数年、通信料拡大の原動力だったスマホの販売が2012年の2972万台をピークに減少に転じているからだ。最近の新製品は、1〜2年前と比べるとほとんど技術的な新味がなく、電話機の色の豊富さで目先を変えただけのものも目立ってきた。

携帯3社には、市場規模自体を伸ばす成長戦略がなく、既存ユーザーの囲い込みと、ライバル事業者のユーザーを奪うゼロサムゲームに明け暮れているのが実情だ。

周波数という名の強固な参入障壁に守られて、向こう数年は現行のビジネスモデルで乗り切れたとしても、その新たな戦略が不可欠だ。大手3社は大きな曲がり角を迎えている。

あなたも、契約解除金なしで契約を解消できる次のタイミングが大きなチャンスだ。生活防衛のために、MVNOへの乗り換えを真剣に検討してみてはいかがだろうか。多くの人が通信リテラシーを高めれば高めるほど、携帯大手3社は早い時期に利用者軽視の経営戦略を改めざるをえなくなるはずである。

 

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