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「学資保険」に親の半数が加入。預貯金よりも有効か(写真=PIXTA)
「学資保険」に親の半数が加入。預貯金よりも有効か
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151025-00000006-zuuonline-nb
ZUU online 2015/10/25 10:00
子どもが生まれた時、約半数の人が学資保険に加入したというアンケート結果がある(ミキハウス子育て総研調べ) 。そもそも、「学資保険」というのはどういうもので、本当に有効な手段なのだろうか。今回は、学資保険について解説する。
■学資保険とは?
学資保険は、教育にかかるお金を計画的に積み立てると同時に、子どもあるいは親に万が一のことがあった場合には保険給付がなされるという商品である。保険会社によって保障型と貯蓄型、保険料免除の有無など細かい違いがあるが、基本的な仕組みは、生存保険(ある時点で生存していた場合に保険金が支払われる保険)と死亡保険(死亡した場合に保険金が支払われる保険)の組み合わせになっている。以下、一般的な学資保険を例に紹介する。
具体的なイメージとしては、子どもが生まれてすぐに学資保険に加入し、毎月1万5000円の保険料を支払うと、高校進学時に100万円、大学進学時に200万円が支払われるというものだ。
公立と私立では金額は異なるものの、将来教育費が発生することはわかっていることなので、親の責任として早い時点から計画的にお金を準備しておくことは非常に大切なことである。その意味で、学資保険は目的が明確なので計画的に積み立てやすく教育費の確保に適している商品といえる。
■預貯金のデメリット
教育費を積み立てる方法としては預貯金もあるが、学資保険とどのように違うのだろうか。預貯金は説明するまでもなく、銀行などにお金を預け、自由に引き出せるというものだ。引き出しに一定の制約のある定期預金などもあるが、銀行等が破たんしない限り、元本割れすることはない。
ただ、預貯金の場合、保険ではないので積立途中に親が死亡した場合、当然のことながら、それまで積み立てた金額しか支払われない。しかも預貯金は相続財産になるので、遺言がない限り確実に子どもに支払われるとは限られない。
また預貯金のように自由度の高いお金は、案外貯めることが難しい。目的が明確になっていない分、お金があるとつい使ってしまうのである。自由度がメリットであると同時に自由度があるが故、貯めにくいというのがデメリットになるわけである。
■解約しなければ受取額は学資保険の方が多い
預貯金が積み立て分しか受け取れないのに対して、学資保険は「保険」なので、支払途中に親が死亡した場合、それ以降の支払いは免除される。保険金受取人が子どもに指定されているため、子どもが一定の年齢に達すると約定どおりのお金が確実に子どもに支払われる。その意味で、万が一の場合でも確実に教育費を確保することができる。
受取額はどちらが多いかといえば、解約しないことを前提にすれば学資保険の方が多いと言える。そう説明すると、万が一の保障がついて、受取額も学資保険の方が預貯金より多いのであれば、学資保険の方が絶対的に優れているように思われるかもしれない。
ただ、注意すべきなのは、「解約しない限り」という留保がついているということである。学資保険は早い段階で途中解約すると元本割れしてしまうのだ。会社の倒産や自然災害など人生には何が起こるかわからないものだが、突発的にお金が必要になった場合、預貯金であれば支払った分と利息が確実に戻ってくる。
一方、学資保険では加入期間が短いと極端な場合、ほとんど戻ってこないということもありうる。したがって、学資保険に加入したら最後までやり続けるというのでなければ預貯金の方が良いといえる。
■お金に余裕があるかどうか
序盤でも述べたように、学資保険は目的が明確で自由に引き出せるものではないため、計画的に積み立てることができる。一方、預貯金は、自由に引き出せるため、貯まりにくい。保険料の場合、「支払わなければならない」という義務感があるが、預貯金の場合積立は任意だからだ。その意味で、学資保険にするか預貯金にするか迷った場合には、自分がお金を貯めることが得意かどうかで判断するとよい。お金を貯めることに自信があれば預貯金でもよいが、お金をためることに自信がないのであれば、学資保険が良い。
まったくお金に余裕がない場合、学資保険に入ることはお勧めできない。突発的にお金が必要になった場合にある程度のクッションがないと学資保険を解約せざるを得なくなり、元本割れするリスクがあるからだ。お金を貯めるのが苦手といっても、50万円から100万円程度のお金は常に預貯金でプールできるようになったら、学資保険に加入するのが良いだろう。
目的が明確で、親に万が一のことがあっても教育費が確実に確保できるという点で学資保険は優れている。いずれが得策かどうかは、その人の資産状況や貯蓄が得意か否かによって異なるため一概には言えないが、預貯金にある程度の残高を確保できているのであれば、第一に学資保険を検討するということは間違いではない。 (ZUU online 編集部)
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