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FRBが12月に利上げをすれば1ドル126円に BBHのマーク・チャンドラー氏に聞く(東洋経済)
http://www.asyura2.com/15/hasan101/msg/792.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 10 月 25 日 08:42:45: igsppGRN/E9PQ
 

イエレンFRB議長は、9月24日のマサチューセッツ大学での講演では、改めて「年内利上げ」を表明していた(写真:ロイター/アフロ)


FRBが12月に利上げをすれば1ドル126円に BBHのマーク・チャンドラー氏に聞く
http://toyokeizai.net/articles/-/89553
2015年10月25日 大崎 明子 :ニュース編集部長


週明け10月27〜28日にはFOMC(米国連邦公開市場委員会)、30日には日本銀行の「展望レポート」の発表と金融政策決定会合が予定されている。米国の年内利上げはあるのか?日銀の追加緩和は?ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨ストラテジー部門のグローバル・ヘッドであるマーク・チャンドラー氏に話を聞いた。


■3人のキーメンバーが年内利上げを模索


――FRB(米国連邦準備制度理事会)は年内に利上げできると思いますか。


FRBは慎重になりすぎている。中国経済減速の影響は、周辺諸国に広がり、米国の輸出先にも影響を与えた。しかし、米国経済は堅調だ。米国の雇用は失業率5.1%と2004年に利上げを始めた水準まで低下した。ほぼ完全雇用の状態だ。ただ、インフレ率は低いままであるため、FOMC(米国公開市場委員会)メンバーの意見が割れている。


年内の利上げはもうないと言っている市場関係者もいるが、私は、まだ利上げのチャンスはあると思っている。


理由のひとつは、12月のFOMC(15〜16日)までに、まだ雇用統計の発表が2回あることだ。10月、11月の非農業部門雇用者数の増加がいずれも17万人程度を下回って15万人程度にとどまるなら、利上げは見送られるだろう。逆に、20万人増程度が続けば、利上げは開始されるとみている。8月、9月の雇用統計はよくなかったが、一時的な統計のブレであった可能性がある。新規失業保険申請件数など雇用関連の指標は強く、22.5万件でこれは7月にも記録しているが、前回は10年前ぐらいまで溯る。


もう一つの理由はFOMCの意見が割れているとはいっても、キーパーソンはイエレンFRB議長、フィッシャー副議長、ニューヨーク連邦準備銀行のダドリー総裁であり、彼らは依然として、年内の利上げを模索していることだ。


3つ目の理由は市場のボラティリティ(変動性)が低下してきたことだ。9月の利上げ見送りの理由はについて、FOMC声明文は「金融と国際情勢」(financial and international developments)という表現をしたが、つまり中国ショックによる国際的な市場の動揺だった。ただ、足元では、市場は落ち着いてきている。


ただし、10月27〜28日のFOMCで利上げに踏み切る可能性はないとみている。カギとなる経済指標がまだ揃わないし、イエレン議長による会見もないからだ。



マーク・チャドラー(Marc Chandler)/ 2005年10月からブラウン・ブラザーズ・ハリマンの通貨ストラテジー部門グローバル・ヘッド。それ以前は、HSBCバンクUSA、メロンバンクでチーフ通貨ストラテジストを歴任


――債務上限の問題が再燃しています。


債務上限に達するとすれば11月5日頃、11月第一週だ。最終的には共和党は債務上限の引き上げを認めると見ているが、いつものことながら間際まで決まらないだろう。


問題は債務上限の引き上げをいつまで延長するかで、二つ考えられる。


ひとつは今年の12月までとりあえず延ばして、そこで再協議する2013年と同様のパターン。もう一つは大統領選に配慮して、2016年12月まで延長すること。


市場のボラティリティは、11月には一時的に高くなると思うが、2016年12月までの延長で合意できれば収束する。今年12月までしか延長できなければ、市場のボラティリティが高い状態が続き、かつ、12月に協議が整わずに政府機関の閉鎖が起きたら、FRBは利上げを見送る可能性がある。


■年内利上げができなくても、ドル下落は一時的


――FRBが年内に利上げした場合、できなかった場合の年末のドル円相場の見通しは?


12月に利上げが実施されれば、いわゆるリスクオン相場になるだろう。世界経済は米国を中心に大丈夫だという見方が市場に広がり、株が買われて、新興国通貨も買い戻されるだろう。結果的に円売りも進みやすくなり、ドル高円安相場となる。この場合、年末には1ドル=126円まで進む可能性がある。


12月に利上げが見送られた場合は、反対にリスクオフの動きとなり、ユーロや円が買い戻される。ただし、ドルが急落することはないだろう。FRBがいずれ利上げすることに違いはない一方で、日本銀行やECB(欧州中央銀行)は金融緩和を続けるか拡大する方向にある。ただ、市場は短期的には大きな反応を示す可能性があり、1ドル=114円程度までドルが下落することもありうる。


――FRBが年内に利上げできたら、そのあとの正常化のペースは、どのようなものになりますか。


2016年は大統領選挙もあるので、非常にゆっくりしたペースになるだろう。FRBのバランスシートが縮小されることによる引き締め効果が生じることも、忘れてはならない。保有証券の償還により、来年は2000億ドル縮小する予定だ。利上げは、0.25%ずつ2016年は2回、2017年は3回と見ている。2017年でまだ1.5%ぐらいで、FFレートは最終的には2%〜2.5%程度まで引き上げられるとみているが、それは2018年頃になる。


■日銀は10月に追加緩和を行わない


――BOE(イングランド銀行)、日本銀行、ECB(欧州中央銀行)の政策動向をどう予想していますか。


BOEはFRBの利上げの後に利上げするだろう。現在、完全雇用に近い状況になっている先進国は、米国、英国、ドイツ、日本だがこの中で、賃金が唯一上がっているのが英国だ。利上げの必要性は高い。年内に実施すると見る市場関係者もいるが、私は来年の5月と見ている。


日銀は10月に追加緩和に踏み切らないだろう。食品とエネルギーを除く物価の基調は加速している。景気は減速感が強まっているが、消費増税直後のような緊急性も感じられない。ただ、仮に10〜12月期のGDP(国内総生産)も含め3期連続のマイナス成長が懸念されるような状況になれば、来年1月に追加緩和を行う可能性は多少ある。


ECBは前回の理事会でスタッフによる経済見通しの下方修正もあったので、日銀よりも緩和の方向で合意がとれていると思う。どういう緩和がありうるかといえば、2016年の9月末までという期限を延長する、購入する資産の構成を変える、購入する資産の量を増やすなどが考えられる。ただし、現在の金融緩和政策にも否定的だったタカ派のドイツを説得する必要があるため、12月の実施はなく、来年まで待つ必要があるのではないか。


――2016年のドル円相場の見通しと、その他の通貨の見通しを教えてください。


ドル円はレンジが切り上がって、1ドル=116〜130円。116円を割るような円高はないだろう。ユーロはドルに対して歴史的な水準まで下落すると見ている。今年の年末は1ユーロ=1.08ドルぐらいだが、来年は1ユーロ=0.90〜1.05ドル程度までユーロは下落すると見ている。


その後もユーロは対ドルで下落を続け、過去最安値の1ユーロ=0.82を割り込むことも考えられる。新興国通貨は全般に下落トレンドだ。米国の利上げ、商品市況の低迷、中国経済の弱さに加え、新興国通貨はドルを調達して買われているため、アンワインド(巻き戻し)が中長期的に続くことも新興国通貨の下押し要因となる。


 

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コメント
 
1. 2015年10月25日 08:48:21 : jXbiWWJBCA
イエレンFRB議長、12月3日に上下両院経済合同委員会で証言
2015/10/24 09:49 JST

    (ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は12月3日、上下両院経済合同委員会で証言する。金融政策と米経済情勢にとって極めて重要なタイミングでの登場となる。
議長は同日午前に、経済見通しについて語ると委員会の広報担当クリスティーン・マイケルソン氏が明らかにした。証言の12日後には連邦公開市場委員会(FOMC)が始まる。
10月最終週に行われるFOMCでは金利据え置き予想が大勢で、会合後に議長の記者会見は予定されていない。次の12月のFOMCは記者会見が予定されており、投資家は利上げの可能性がより高いと見込んでいる。議長は12月2日にもワシントン経済クラブで講演の予定。
昨年、同議長は5月に合同委員会で証言しており、その際は労働市場の動向やインフレ見通しなどについて語った。
原題:Janet Yellen to Address Joint Economic Committee Dec.3 (1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Jeanna Smialek jsmialek1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Carlos Torres ctorres2@bloomberg.net
更新日時: 2015/10/24 09:49 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NWP42B6K50Y001.html


NY外為(23日):ドル指数が7日続伸−過去10カ月で最長連続高 (1)
2015/10/24 06:46 JST

    (ブルームバーグ):23日のニューヨーク外国為替市場ではドルが上昇。ここ10カ月で最長の連続高となった。海外中央銀行による世界成長減速への対応がドル建て資産への需要を押し上げた。
ドル指数は月初来の高水準を記録。中国人民銀行が政策金利を引き下げたことで、市場は新興市場で見られた最近の変動に中国が対応したと受け止めた。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は前日、景気の弱さが長引けば9月以降も量的緩和を継続する可能性があることを示唆した。
チャプデレーン(ニューヨーク)の為替責任者、ダグラス・ボースウィック氏は「今のところ、勢いはユーロショートとドルロングに確実に傾いている」と述べた。
ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット指数は1212.22。同指数は7日続伸。1月26日以来で最長の連続高。ドルは対ユーロで0.8 %上げて1ユーロ=1.1018 ドル。ドルは対円で0.7%上げて1ドル=121円47銭。
ウエストパック銀行の北半球通貨担当チーフストラテジスト、リチャード・フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「ECBの資産購入プログラムの拡大観測が存在する。それに加えて中国も追加緩和の可能性がある」と述べた。
米連邦準備制度理事会(FRB)のタルーロ理事は先週、今のところは年内の利上げを支持しないと述べた。他の金融政策当局者の一部は景気が想定通りの展開となった場合には年内の利上げが望ましい可能性があることを示唆した。
USバンク・ウェルス・マネジメント(ミネアポリス)の債券調査 責任者、ジェニファー・ヴェイル氏は、中国が政策金利の引き下げを決定したのに対して米国では利上げが議論されていることは「米国のリスク志向にとっては明るい材料だ。ドル上昇を見込む新たな材料だ」と述べ、「景気がこのまま緩やかなペースで成長軌道を進み続ける限り、米金融政策当局は12月に利上げを決定し、金融政策を正常化させるだろう」と続けた。
ブルームバーグがまとめた先物データによると、来年3月の会合までに利上げが決定される確率は60%。年内利上げの確率は36%と、前日の34%から上昇した。これは利上げ後に実効フェデラルファンド(FF)金利が平均0.375%になるとの仮定に基づく。
原題:Dollar Has Longest Winning Streak in 10 Months on China Rate Cut(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Jennifer Surane jsurane4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Boris Korby bkorby1@bloomberg.net
更新日時: 2015/10/24 06:46 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NWOX096VDKHT01.html

米国株(23日):S&P500が年初来の下げ埋める−テクノロジー高い (1)
2015/10/24 06:37 JST

    (ブルームバーグ):23日の米株式相場はテクノロジー株を中心に上昇。S&P500種株価指数は年初来の下げを埋めた。好決算を受けてマイクロソフト、グーグルの持ち株会社アルファベット、アマゾン・ドット・コムの株価は大きく上昇し、時価総額は3社合わせて800億ドル余り増えた。
フェイスブックも買われ、初の100ドル超えとなった。S&P500種株価指数は前日比1.1%高の2075.15。ダウ工業株30種平均は157.54ドル(0.9%)高の17646.70ドル。ナスダック100指数は2.7%上昇し、7月以来の高値。
スコシア・キャピタルのポートフォリオ・ストラテジスト、ビンセント・ドリール氏は「こうした大企業の決算が予想を上回ったというのは素晴らしいニュースだ。グーグル、マイクロソフト、アマゾンが好調なら、他の企業で弱い内容が見られても相殺される」と指摘した。
この日は中国の利下げも買い材料となった。中国人民銀行(中央銀行)は政策金利と預金準備率の引き下げを発表。深刻化する景気減速に歯止めをかける取り組みを強化する。日本銀行と米連邦公開市場委員会(FOMC)は来週、会合を開催する。
ジュリアス・ベア・グループの調査責任者、クリスチャン・ガティカー氏は「今週は毎日、何かしらの良いニュースがある」とし、「企業決算から中銀と、さまざまな異なる分野で材料が出ている」と加えた。
S&P500種は週間で2.1%高となり、このままいけば月間ベースでは2011年以降で最大の上げとなる。200日移動平均を再び上回っており、5月21日の過去最高値を2.6%下回る水準にある。
8月の急落からの回復に最も寄与しているのはインターネット株やソフトウエア株だ。8月25日の安値から22日の決算発表の前までにアルファベットの株価は11%上昇。マイクロソフトは19%、アマゾンは21%弱それぞれ上げた。フェイスブックは20%超の上昇。
この日はS&P500種の情報技術株は3%上昇した。グーグルの持ち株会社であるアルファベットは5.6%高。アマゾンは6.2%高。マイクロソフトは10%上昇した。 
フェデレーテッド・インベスターズのチーフ株式市場ストラテジス ト、フィル・オーランド氏(ニューヨーク在勤)は「素晴らしい企業が良い内容の決算を発表した。このことは大きな意味を持つ」とし、「第3四半期の決算についてはいろいろと懸念する向きもあったが、ならしてみるとかなり良い結果が出ている」と述べた。
原題:Technology Stocks Lead Rally as S&P 500 Wipes Out Loss for Year(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Anna-Louise Jackson ajackson36@bloomberg.net;ニューヨーク Oliver Renick enick2@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Cecile Vannucci cvannucci1@bloomberg.net Alex Longley, Joseph Ciolli
更新日時: 2015/10/24 06:37 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NWOWBR6VDKI501.html


2. 2015年10月25日 09:21:22 : rTWbTRg0ph
デタラメ記事ではないだろうか。
来月にも米ドルや米株式・債券市場はメルトダウンという記事が出ている。
南部ではビザが更新できない邦人が多数いると聞いた。預金封鎖の可能性
すらある。12月ということはメルトダウン後なら利上げが出来るという
意味なのか。

3. 2015年10月25日 14:46:17 : v1gbxz7HNs
メルトダウン後に利上げするというのも意味のない話じゃないか。それどころではあるまい。

4. 2015年10月25日 22:12:22 : jXbiWWJBCA
2015年10月24日(土) 歳川 隆雄
「黒田バズーカ―第3弾」は発射延期が濃厚! 〜手詰まり状態が続く日本経済は、この先どうなるのか

黒田バズーカ第3弾の発射はあるか 〔PHOTO〕gettyimages
「口が堅い」あの閣僚の言葉を読む
先夜、加藤勝信一億総活躍担当相と会食する機会があった。

同氏とは官房副長官(政務)時代にも宴席を含めて相当回数会う機会があったが、もともと永田町では旧大蔵官僚出身ということもあって「口が固い政治家」というのが定評であり、ジャーナリトには“お土産”(情報)をくれないとイマイチの評判であった。当然と言えば当然である。

ところが、首相官邸を去り、初入閣を果たしたこともあり、加えて好きなワインが卓上にずらっと並んでいたからか、ジョークを飛ばし、口は滑らかだった。

お断りしておくと、ご馳走になったのではない。筆者を含めジャーナリスト5人が招待したのだ。因みに、その晩に飲んだカリフォルニア・ナパバレーのワイン4本は筆者が用意した。

オフレコ懇談なので2時間半超の会話の中身を明かすわけにはいかない。ただ、一つだけ紹介しておきたいことがある。それは、現在、市場関係者が固唾を呑んで見守る、10月30日に開かれる日銀の政策決定会合で追加の金融緩和(所謂「黒田バズーカ第3弾」)が発動されるのかどうかに関わる発言である。

加藤発言そのものを引用することはできない。それでも、発言全体から受けた印象を言えば、加藤活躍相は、黒田バズーカ第3弾は「発射されない」と判断しているフシが濃厚だった。

追加緩和が発動されなければ、日本経済と景気はどうなるのか。

中国経済の想像以上の減速や、ドイツVWの不正発覚による欧州経済の失速などから新興国を筆頭に世界経済・金融の不透明感が広がり、日本でも個人消費が依然として回復せず、11月16日発表の7−9月期のGDP(国内総生産)速報値が芳しくないと見込まれ、さらに海外投資家のセンチメントが冷え込んでいる。

海外投資家は8月以降、累計で日本株を3兆9,000億円も売り越しているが、この金額は第2次安倍政権発足以来最大、過去最大の可能性がある。それはともかく、日本のみならず不透明な景気情勢を背景に世界の金融市場は現在、手詰まり状態にあると言えよう。

そして個人及び機関投資家のリスク許容度が低下する中、海外投資家は限られた資産を優先的にどの国へ投資するかを模索している。従って、海外投資家はその選択、あるいは差別化要因が日本の金融政策(緩和)であるとしてバズーカ発射を織り込んでいるのだ。

手詰まり相場の打開を期待してきたのに裏切られたとなれば、さらなる日本株売りが加速すると、市場関係者は心配する。

喫緊の課題は「大型補正予算」の策定
ところが、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は22日の理事会後の会見で、12月3日の理事会で追加の金融緩和を決める可能性を示唆したのだ。量的金融緩和の実施期間の延長などを行うと見られる。

欧州金融市場は直ちに反応し、ユーロが売られ、国債利回りが大幅に低下、ドル高・円安となった。こうしたことから、仮に日銀が追加の金融緩和に踏み切らなくても、東京の株式市場の急落はないとの見方が強くなった。

それにしても中国経済のネガティブ数値が次々と明るみに出てきた。中国国家統計局は19日、7−9月期の成長率が前年同期に比べて6.9%増と発表した。成長率が7%を下回るのはリーマンショック後の09年1−3月期依頼だ。

だが、日本経済新聞(20日付朝刊)が報じているように、中国のGDP統計は実体経済とかけ離れ、信憑性に欠けるとの疑念が強い。「6.9%」の実態は「5.0%前後」というのが通り相場である。

その中国では、現在訪英中の習近平国家主席帰国後の26〜29日に5中全会が開催されるが、おそらくそこで1兆元(約20兆円)規模の財政出動を決めるはずだ。

それにしても、不動産市況が悪く、投資も生産も鈍化しているとはいえ、中国人の消費だけは衰えていない。訪日観光客の「爆買い」がそれを示している。

いずれにしてもハッキリしていることは、加藤活躍相が示唆した通りバズーカが不発になったとしても、16年度予算編成と平行して作業が進められる5兆円規模の「15年度大型補正予算」を12月初旬頃までに策定、閣議決定を経て、1月4日召集の通常国会冒頭に提出・成立させることが喫緊の課題である。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/45998


5. 2015年10月26日 21:39:10 : jXbiWWJBCA

FRBの意に反し、市場は現状維持を織り込む
ENLARGE
27日・26日のFOMCでは大半が現状維持予想 PHOTO: ASSOCIATED PRESS
By
MIN ZENG
2015 年 10 月 26 日 15:29 JST
 世界経済の問題が、27日・28日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に影を落としている。
 この1週間に、中国では金融危機以降としては最低の国内総生産(GDP)成長率が明らかになり、日本は輸出の伸びが急激に落ち込んだと発表し、欧州ではユーロ圏のインフレ見通しが下方修正された。一方、米国の経済指標はここ数カ月まちまちで、アナリストやトレーダーらによると、連邦準備制度理事会(FRB)が年内は金利をゼロ近くに据え置く公算が大きくなっている。
 FRB当局者は繰り返し、年内にフェデラルファンド(FF)金利を引き上げる議論は残っているとしている。だが、アナリストの多くは、FRBとしては早すぎる利上げを嫌っていると考えている。積極的に動きすぎると、FRBはすでに低迷している景気回復を頓挫させたり、今年の夏に投資家心理を揺るがした新興国資産の急落を再燃させたりする恐れがあると警告している。
 ナインアルファ・キャピタルの共同創設者、ジェイソン・エバンズ氏は、「債券市場は年末までに利上げするというFRBの言葉を信じていない。FRBは難しい立場にある」と話した。
 資金運用担当者やトレーダーらは、投資家が間違っているとしても、FRBが先に動けば、悪い反応を招く危険性があるということを、投資家の持ち高は示していると言う。
 CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)グループの資料によると、投資家やトレーダーがFRBの政策に対する予想を反映させるFF金利先物市場では23日時点で、28日に終了するFOMCで利上げする確率は8%だった。12月15日・16日の次回FOMCでの利上げ確率も23日は37%と、先月の44%から低下した。今年初めには、これらの確率は50%を超えていた。
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市場の現状維持予想強まる(左:ユーロドル金利先物の建玉、中:米国債の変動率、右:向こう10年間のインフレ期待)
 金利上昇に対するヘッジ手段として、あるいはFRBの政策動向と行動時期を見込む取引手段として投資家に人気のあるユーロドル金利先物の、10月13日までの1週間における正味の買建玉残高は、2013年5月以降では最高の水準にあたる約5260億ドル相当をつけた。金利先物の買建玉は短期金利が低いほど価値が上がる。つまり、投資家はFF金利の誘導目標が長期間ゼロ近くにとどまると予想していることになる。
 指標銘柄の10年物米国債の利回りは、23日の終値が2.081%と、6月につけた今年最高の2.5%を下回っている。長期金利の低下は、経済成長の弱さや低インフレ、金利は急上昇しないとの予想を反映している。
 世界の成長鈍化を反映し、債券利回りの見通しは低下し続けてきた。JPモルガン・チェースは1月に、年末の10年物米国債の利回りを2.4%と予想した。だが、現在は2.25%とみている。モルガン・スタンレーも、1月に予想した2.85%を2.3%に引き下げ、バンクオブアメリカ・メリルリンチは2.75%から2.35%に下方修正した。ゴールドマン・サックスも2.5%から2.3%に引き下げた。
 欧州と日本では、債券利回りはもっと低い。23日の時点で、10年物ドイツ国債の利回りは 0.510%、英国債は1.866%、日本国債は0.307%だった。JPモルガン・アセット・マネジメントの債券担当最高投資責任者(CIO)、ニック・ガートサイド氏は、「米国債は(比較すると)高利回り資産のように思われる」と指摘した。
 もちろん、利上げの可能性を誰も否定してはいない。米経済指標が今後2カ月で成長の好転を示せば、まだFRBは12月に利上げすることができる、と多くの投資家はみている。
 だが、米経済指標はこのところ軟調で、世界経済の混乱が米経済を圧迫しているとの懸念が深まりつつある。労働省が10月初めに発表した統計では、雇用の伸びは9月に小幅な14万2000人にとどまり、7月と8月の伸びも合計5万9000人下方修正された。9月の失業率は5.1%と7年ぶりの低水準だったが、ここ数年の失業率低下の背景には、求職活動をやめてしまった人や何らかの理由で労働力人口から離脱した人が増えたという状況がある。
 警戒感は海外の方がはっきりしている。欧州中央銀行(ECB)が23日に発表した専門家予測調査では、今年と今後2年間のインフレ見通しが引き下げられた。海外各国の中央銀行は、景気悪化に対応しててこ入れを図っている。ECBは22日、債券買い入れ措置を拡大する可能性を示した。中国人民銀行(中央銀行)は23日、過去1年間で6回目の利下げに踏み切った。日本銀行は30日、やはり追加緩和観測が高まる中で金融政策決定会合を開催する。
 FRBの利上げがもたらす重要な危険性の一つに、今年初めに世界の市場を揺るがしたドル高取引再燃の可能性がある。ドル高は米国の輸出や米多国籍企業の海外での利益を損なう。また、米国の輸入品価格を圧迫し、FRBが中期的に目指す2%のインフレ目標達成が一段と難しくなる。
 オッペンハイマーファンズのCIO、クリシュナ・メマニ氏は、自身の投資配分見通しに対する最大のリスクはFRBによる年内利上げだとし、「12月の利上げは低成長のデフレ下では役に立たない。最悪の過ちになるだろう」と語った。
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FRB、他国の緩和で利上げ一層困難に
ワシントンのFRB本部 ENLARGE
ワシントンのFRB本部 PHOTO: KEVIN LAMARQUE/REUTERS
By JUSTIN LAHART
2015 年 10 月 26 日 12:46 JST

 米連邦準備制度理事会(FRB)は利上げが可能な時期を見極めようとしているが、世界の金融政策は引き続き緩和に向かいそうな様相だ。これでFRBの金融引き締めは一段と難しくなるかもしれない。

 FRBは27日・28日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、金融政策の現状維持を決めると広く予想されている。先月利上げを見送って以来、経済指標は低調で、政策当局は米国が利上げに耐えられると確信するまでさらに時間が必要になるだろう。12月利上げの可能性はまだあるが、海外の弱さが米経済の打撃となり、インフレを一段と下押しする恐れがあるため、その確率はますます低下しているようだ。

 その一方で、他の中央銀行は緩和局面にある。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は22日、低調なユーロ圏経済を後押しするため、追加刺激策を実施する用意があると示唆した。その翌日、中国人民銀行(中央銀行)は政策金利と預金準備率の引き下げを発表した。日本銀行は現在年間約80兆円相当としている資産買い入れのペースを、早ければ30日の金融政策決定会合で引き上げるとみられている。

 FRB以外の主要中銀の中で、次の政策行動が引き締めになるとみられるのは英中銀イングランド銀行だけだが、引き締め時期の予想はFRBと同様、じりじりと先送りされている。

ICEドル指数 ENLARGE
ICEドル指数
 まだ利下げ余地がある中国人民銀は別として、主要中銀は金融政策を緩和したい場合、非従来型の政策を用いなければならない。今では資産買い入れによる量的緩和(QE)が主流となっており、日銀とECBが共に独自のQEを拡大した場合、世界的な買い入れの月額は間もなく2009年以降で最大に達する可能性がある。

 問題は、長期債利回りが極端に低いため、資産買い入れにそれほど効き目がないことだ。このため、中央銀行は追加的な施策を打ち出している。例えば日本では、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が日本株の保有比率を引き上げた。一方、ECBは現在マイナス0.2%の預金金利をさらに引き下げる可能性がある。

 投資家にとって、こうした非従来型の政策措置はいずれも、現金預金や国債といった安全な資産のさらなる利益減少につながり、よりリスクの高い資産への投資を余儀なくされる。投資先としての米国の妙味も一段と高まるが、これこそドルが先週上昇した理由の大部分を占めている。

 これはFRBにとって悩ましい。ドル高がさらに進めば、インフレはいっそう下押しされ、成長は圧迫される可能性が高い。他の中銀が緩和する一方でFRBが政策を引き締めれば、ドルはさらに上昇し、問題は悪化する恐れがある。

 FRBに9月の利上げを思いとどまらせた世界的な突風は、速度を増して嵐の様相を呈し始めている。

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