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経済は停滞し、社会が閉塞状態となり、国家もまたじり貧に
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2015-10-21 ダークネスDUA
一流企業に勤めることはかつては羨望の的だったかもしれないが、この時代、一流企業に入って「人生安泰」だと思っている人がいたら相当おめでたいと思われる。
ソニー、東芝、パナソニック、シャープ等々の「一流企業」を見ても分かる通り、日本を代表していたはずの企業であっても時流に取り残されていくと、その瞬間に経営は行き詰まる。
現代はイノベーションが早く、かつ世界的である。こうしたイノベーションに乗り遅れると、一瞬にして企業の屋台骨はダメージを受ける。
そして、いったん経営が傾くと、それを立て直すのは至難の業である。巨大企業は瀕死の恐竜のようにのろのろと動き、敏捷で獰猛な他企業に食い荒らされる。
じり貧になった企業は負債を膨らませて延命を図り、会社経営者は無謀な賭けや買収を行って企業状況をより悪化させる。その結果、ある時点で企業は従業員を抱えきれなくなり、リストラの嵐が吹き荒れていくことになる。
一流企業に潜り込んで人生安泰のつもりであったのに、その社員はとんでもない苦境に陥るのである。
■現在は誰にとっても再就職は厳しい社会となった
これは、「良い大学に入って良い会社に就職する」という勝ち組だったはずの生き方がすでに成り立たなくなっていることを意味している。
そもそも、良い大学そのものの質が落ちて、質の悪い「人気」教授が教鞭を執っていたり、テレビに出演して馬鹿丸出しの発言を行ったりしている。
そんな質の落ちた大学を卒業して一流企業に入っても、その一流企業が未来永劫に存続できるとは限らなくなったのが現代の資本主義の特徴である。
今がどんなに良いと思われている企業であっても、将来はどうなるのか分からない。当然そこに所属する自分の将来など、もっと分からない。
では、自分の所属していた企業が駄目になったら、その時に輝いている企業に渡り歩くように転職すればいいのかというと、それもまた難しい。
現実は、一流企業から放り出されたら最後、給料の落ちる企業に就職せざるを得ない状況である。一流企業であっても、いつ経営環境が悪化するのか分からないので、人を採用するのはとても慎重になっている。
さらに、現代はドローン・ロボット・人工知能のような「雇用を排除するイノベーション」に突き進んでいる。(今、世界で起きているのは雇用を排除するイノベーションだ )
そのため、現在は誰にとっても再就職は厳しい社会である。会社を放り出されると、多くは妥協を余儀なくされ、人生のダウングレードが待っている。
そんな時代になっているので、「良い大学に入って良い会社に就職する」という生き方は、もはやとうの昔に破綻してしまっているのである。
■将来が見えない中で、盛大に消費できるわけがない
現代の若年層は消費をしなくなっていると言われている。こうした若年層は「さとり世代」とも言われているが、この世代は車も買わないし、酒もタバコもしないし、無理して異性と付き合おうとすることもない。
それは消費するほどの給料をもらっていないという現実もあるのだが、その前に将来のことを考えると恐ろしくて「消費できない」という面も強い。
今、どこかの企業に雇われて働くことができていても、いつリストラされるのか、いつ給料を格下げされるのか、まったく分からないのである。
誰もが日本の経営環境が苦しいのは分かっている。日本は少子高齢化が止められず、内需は減退し、社会的な活力がどんどん消えていく社会になったのだ。
じりじりと社会環境が悪くなり、それが企業の経営悪化を招き、最終的には「何か良くないこと」が明日にでも自分に直撃するかもしれない。
そうであれば、誰であっても守りに入るのは当然だ。
日本の景気マインドがいつまで経っても良くならないのは、将来に対する希望や展望が見出せないからでもある。
将来が見えない中で、盛大に消費できるわけがない。さとり世代でなくても、将来の来たるべき苦境に備えて少しでも貯金しておきたいと思うのが普通である。
それがますます社会の活性化を奪うのだが、そうは言っても自分の生活を破綻させるわけにはいかないので、自らが消費を拡大させることは決してない。
かつては長期ローンを組んで住宅を買うのは堅実なサラリーマンにとっては珍しくない行動だった。しかし、今は長期の住宅ローンを組むということ自体が大きなリスクと化している。
それもそうだ。いつリストラされるのか分からない中で、数十年の住宅ローンを組むというのは、無謀なギャンブルでもある。終身雇用が崩壊しており、再就職も難しい時代に、長期に渡る住宅ローンは「ワナ」である。
■経済は停滞し、社会が閉塞状態となっていく
不動産というのは、人口がどんどん増えて経済が長期に渡って成長する時代に買うものである。
人口が減って、経済が収縮している時代の不動産は、一部の都心以外はほぼ全域に渡って値を下げる可能性の方が高い。
不動産のすべてが悪いわけではない。人口が減少すると、人々はインフラを求めて都市に集中していくので、立地条件の良い都市部の不動産は逆に上昇する可能性もある。
しかし、そうでない郊外の不動産や都市部でもロケーションが悪い場所では凄まじくその価値が劣化していく。劣化していく資産を、長期ローンで買うというのは、とても悲しいことだし、報われないことでもある。
もちろん、そんなことは社会人であれば誰もが知っている。
だからこそ不動産を数十年の住宅ローンで買う人も減少しており、ますます不動産は値を下げていくことになる。不動産は難しい投資であり、危険な投資になりつつある。
資本主義は弱肉強食になり、企業は雇用を制限するイノベーションを取り入れ、人々は消費しなくなり、少子高齢化で内需も活力も失われ、不動産も都心部をのぞけば資産価値が減退していく。
そうやって経済は停滞し、社会が閉塞状態となり、税収を失っていく国家もまたじり貧になっていく。
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