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サウジアラビアの10倍の原油が眠る「第7鉱区」 日本の領有権を無視する韓国・中国「ハイエナ資源戦争」(1)
http://wjn.jp/article/detail/7091443/
週刊実話 2015年10月22日号
2011年に韓国で公開された『第7鉱区』というB級ホラー映画がある。SFの古典『エイリアン』に登場した「宇宙貨物船ノストロモ号」を「石油ボーリング船エクリプス号」に置き換え、大陸棚にある第7鉱区から未知の怪物が出てきて搭乗員を襲うというたわいない内容だが、日本人にはなじみの薄いこの第7鉱区も、韓国人にとっては竹島(島根県)と同等の深い意味合いがある。
『第7鉱区』とは韓国・済州島の南から九州の西側を通り、沖縄トラフの手前まで続く海底にある膨大な資源の眠るエリア。米研究所の分析によると、第7鉱区のある周辺大陸棚全体で、天然ガスの埋蔵量は約175兆〜210兆立方フィート、原油埋蔵量は1000億バレルと推定され、実に世界最大の産油国であるサウジアラビアの10倍に上るという。1バレル=50ドルで計算した場合の経済価値は、約600兆円に達するのだ。
まさに“資源小国”日本にとっては革命的エネルギーの宝庫だが、そこはギクシャクしたままの日韓関係のこと。一筋縄ではいかない問題を抱えている。
「第7鉱区は竹島同様、現在の朴槿恵大統領の父である朴正煕大統領が、統治時代の1970年1月に鉱区周辺の大陸棚の領有権を宣言しています。対して日本は、共有大陸棚の等距離原則から中間線での分割を図るべきだと主張しました。当時の韓国政府は“経済援助停止カード”をちらつかせて譲歩を迫る日本側に屈し、日韓大陸棚協定('74年1月30日に日韓が署名した2つの条約の通称)を締結。さらには'87年、第7鉱区を日韓共同開発区域とする協定を締結したのです」(外務省関係筋)
ところが'80年代後半になると、日本は「採算性がない」という理由で探査を中断し、一方、パートナーの韓国は、当時は単独で掘削する技術がなく、独自での掘削が技術的に可能となった今も、単独開発を禁止する協定内容のために作業に着手ができないというジレンマに立たされている。
協定締結当時は、大陸棚の領有権は大陸棚が始まった国に帰属するという“自然延長説”が有力だった。しかし、1985年に国際司法裁判所(ICJ)が『リビア・マルタ大陸棚事件』で、中間線を基準にした判決を示したことから、この協定の中身は一変する。ICJの下した中間線論理では、同協定の共同開発区域が、完全に日韓中間線以南の“日本側”大陸棚に設定されてしまうのである。
「協定の満期となる13年後の2028年以降は、日本の排他的経済水域(EEZ)に編入される可能性が高い。従って韓国側にしてみれば、石油を輸入に頼る国情から強烈な焦りとなって表れている。そのうち中国の尖閣諸島発言と同様に『日本は第7鉱区を盗んだ!』と国際社会に“告げ口”することは、ほぼ間違いないでしょう」(国内シンクタンク関係者)
実際、韓国の経済紙『マネートゥデイ』は先ごろ、「このままでは日本のものになる」と報じ、韓国政府に“専守防衛”を促し始めた。すでに韓国政府は防衛策として、'13年8月に国連大陸棚限界委員会(CLCS)に「第7鉱区は韓国領」と訴え審議を申請しているが、CLCSは勧告することはできるが拘束力を持つ決定はできない。
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サウジアラビアの10倍の原油が眠る「第7鉱区」 日本の領有権を無視する韓国・中国「ハイエナ資源戦争」(2)
http://wjn.jp/article/detail/5331094/
週刊実話 2015年10月22日号
この間隙を突いて“強欲国家”中国が、この地域の領有権を主張し始めている。現在の中韓関係から言って、両者がタッグを組んで日本を排斥することは十分考えられる。
「そもそも竹島や尖閣諸島同様、日韓大陸棚にあるエネルギー資源を発見したのは日本人です。東シナ海の大陸棚にある石油資源は、膨大な埋蔵量に達しているのではないかと予想し、日本政府に調査を勧めたのは東京水産大学(現東京海洋大学)の新野弘教授でした。しかし当時の日本政府は海洋資源や領土問題に関心がなく、要望が受け入れられなかったことから、1968年に米国ウッズホール海洋研究所と共同で、米海軍海洋研究部の支援の下、教授自ら黄海や東シナ海での調査を行ったのです。結果的に石油資源の潜在ポテンシャルが高いと報告されたことから、にわかに沿岸諸国が強い関心を示し始め、紛争回避のために締結されたのが日韓大陸棚協定です。両国の共同開発区域は第5、第7、および第8小区域で計6坑の試掘は終了しているのですが、採算性が低いという理由から探査は中断されたままです」(経済産業省関係筋)
こうした歴史的な事実を知りつつも、韓国は日本が探査を中断したのは'80年代後半であることから類推し、「ICJの下した中間線論理の発効時期と日本政府の採算性が低いという理由で探査を先送りした時期が重なっており、日本はこのまま何もせずに2028年の“期限”を待って単独領有権を確保するのが狙いだ」と、いつもの日本悪玉論を主張しているのである。
国際政治を突き動かしているのは経済競争であり、産業の基礎となる重要資源へのアクセスをめぐる競争も激化している。さらにやっかいなのは、資源の多くが日韓大陸棚のように、隣国が競い合っている地域、あるいは恒常的に不安定な地域に存在することだ。また資源は、エネルギーだけではなく漁業、水や森林など多岐に及ぶ。
「アジアの資源紛争海域、地域を俯瞰すれば、南シナ海のほか東シナ海の日本の周辺海域においても、日本の領海やEEZにおける外国漁船による違法な漁獲活動や海保に対する公務執行妨害が日常的に起きています。特に中国の横暴は目に余ります。尖閣諸島などを含む東シナ海の境界未画定の海域における海底資源の探査・開発、日本のEEZ内での中国政府の海監総隊による事前通報のない海洋の科学的調査など、居丈高な“侵犯”が頻発しており、日本の海上法執行機関である海保などは疲弊しきっているのです」(海保関係者)
日本の権益を守るはずの国連海洋法条約は「武力による威嚇または武力の行使」を禁止しているが、締約国(中国)が領海、接続水域、EEZ、公海の各海域において、海域調査や漁民の保護など自国の執行管轄権を行使することは許されている。こうしたことから東アジアでは、今や韓国を従えた格好の中国の“やりたい放題”が続いているのだ。
すでに中韓あるいはロシアに対して、日本が単独で対峙できない情勢にあるのは火を見るより明らか。にもかかわらず、政府の安保法制に対して「説明が不十分」とする割合が、成立後の今も80%に達している。外交的配慮から具体的なこと、要は“中国脅威論”を説明できていないからだ。
国民理解を得るため、安倍首相が「安全保障環境がますます厳しさを増す中で…」などと抽象的な決まり文句を繰り返しているうち、『第7鉱区』のガス油田掘削プラットホームに“太極旗”と“五星紅旗”がはためくかもしれない。
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