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2020年東京五輪・パラリンピック開催を控え、受動喫煙対策が課題となっている
「たばこ増税」東京五輪が後押し 文科省、健康増進へ税制改正で初要望
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151011-00000000-biz_fsi-nb
SankeiBiz 2015/10/12 08:15
2016年度の税制改正要望で、文部科学省が「たばこ税」の引き上げを初めて盛り込んだことが注目されている。たばこ税の引き上げは厚生労働省が毎年度、要望しているが、スポーツ庁の設置や20年東京五輪・パラリンピック開催を控え、受動喫煙対策を余儀なくされた文科省が「健康増進」を旗印に相乗りしたようだ。だが、たばこ関連業界の抵抗に加え、増税による消費抑制が税収減につながるとの意見もあって、実現までには紆余(うよ)曲折が予想される。
「国民の健康の観点から、たばこの消費を抑制することを目的とした、たばこ税の税率引き上げを要望する」。文科省は8月下旬、16年度税制改正要望の記者会見で、たばこ税の増税要望を明らかにした。たばこ業界関係者に根回しをほとんどしていない“抜き打ち要望”だったとみられ、要望を知った関係者からは「寝耳に水」との困惑が広がった。
唐突ともいえる要望の背景には、開催まで残り5年と間近に迫る東京五輪の存在がある。実は、国際オリンピック委員会(IOC)は10年、世界保健機関(WHO)と「たばこのないオリンピック」推進で合意。08年北京大会以降、五輪開催地の公共施設、飲食店では禁煙とする法律などの規制が実施され、違反者には罰則も設けられるという慣例が定着している。
一方、国内の環境整備は進んでいない。02年に制定された健康増進法には罰則規定がなく、受動喫煙対策は努力義務にとどまる。また、罰則付きの条例の是非を議論してきた東京都の検討会が5月にまとめた提言でも、受動喫煙防止の条例制定の必要性に踏み込まず、「(条例より)法律での規制を働きかける」として、国に対策を丸投げした格好となっている。このままでは、東京五輪で「たばこのない五輪」が途切れるのは必至だ。
そんな中で突如、ぶちあげたたばこ税強化の狙いについて、文科省は「スポーツによる健康増進を図るにあたり、たばこの消費抑制が基盤となる」と強調する。実際、文科、厚労の両省が期待する「増税による消費抑制」は一定の効果が見込まれる。10年10月のたばこ増税を受け、11年度のたばこ販売本数は前年度より約130億本も減少した。消費税増税のあった昨年度も約170億本が減っており、厚労省は「増税を機に禁煙するなど、たばこを買い控えるきっかけになっている」と手応えを口にする。高齢化の進展や健康意識の高まりなどもあり、喫煙率は減少傾向にある。
ただ、年末に策定が予定される税制改正大綱に盛り込まれるかは見通せない。要望を受ける側の財務省や与党側が、たばこの規制強化につながる増税には必ずしも積極的とはいえないためだ。それを裏付けるように、政府は6月にも、3分の1超を保有する日本たばこ産業(JT)株式の追加売却について、現時点では見送る方向性を決めている。東日本大震災の復興財源の候補として売却を検討していたJT株の売却延期だが、最後は葉タバコ農家の強い反対が決め手となった。
葉タバコ栽培は、被災地の東北地方にも従事する農家が多く、自民党の有力な支持基盤。JT株売却が見送られたのも、政府の関与が薄れることで、国産葉タバコの全量買い取りが難しくなることに対する農家の不安が考慮された格好だ。財務省の財政制度等審議会の報告書では、「(年間約700億円の)配当金収入を考えれば直ちに売却するのは得策ではない」との文言が盛り込まれた。
増税による税収面での影響を懸念する意見もある。たばこ税は毎年2兆円を超え、地方税収分でも1兆円をたたき出す貴重な財源。税率を引き上げれば一見、税収増にもつながりそうだが、ここ最近の増税と税収の関係をみると、増税直後は税収増となるものの、翌年以降も消費量が減り続けることで、数年で増税前の水準まで落ち込んでいる。財務省は「長期的な視野に立った措置が必要」と強調する。
文科省は「今回の要望が通らない場合、来年度以降の要望も検討する可能性がある」と長期戦も辞さない構えだ。政府関係者は「新国立競技場をめぐる一連の騒動もあり、五輪関連のテーマでこれ以上の国際的評価の低下を避けたいのだろう」と、文科省の立場を代弁している。(佐久間修志)
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