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日本郵政3社が秘める「とてつもない」ポテンシャル(写真=Thinkstock/Getty Images)
日本郵政3社が秘める「とてつもない」ポテンシャル
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20151012-00000001-zuuonline-nb
ZUU online 2015/10/12 09:10
日本郵政グループ3社の上場まで残り1ヶ月足らず。折しも日経平均株価がここにて底入れの兆しを示していることもあり、これから投資を始めようとするビギナーのなかには、投資対象として郵政3社を検討されている方もおられるのではないだろうか。
そこでZUU onlineでは、「相場の福の神」の愛称で知られる、SBI証券・投資調査部シニアマーケットアナリストの藤本誠之氏に、注目される郵政3社のポイントと見通しについて、4つのテーマに分けてインタビューした。第3回は「日本郵政3社が秘める「とてつもない」ポテンシャル」について。郵政が本気を出したらどうなるのか?福の神に語って頂こう。
■郵政3社が本気で動けば何でもできる
――第一生命が三井生命を買収するとのニュースが報じられました。一説によると、かんぽ生命への対抗措置とも伝えられていますが。生保に限らず、多方面で業界再編の動きに波及する可能性はあるのでしょうか。
可能性としては、十分考えられますね。競争が激しくなれば、郵政も何を買うか分かりませんよ。たとえば、ヤマトホールディングスは拒否するとは思いますが、「ヤマトホールディングスを敵対的買収」となれば、「え? そうしたら宅急便とゆうパック、一緒になるの?」って。マーケットに衝撃が走るでしょうね。
そうなれば、圧倒的な存在ですよね。アマゾン以外は全部押さえられるようになる可能性もゼロではないですよ。時価総額13兆円の会社ですから本気でやろうとしたらあっという間にできます。流石にヤマトは難しいと思いますが、未上場の佐川急便だったら可能性はありますよ。佐川急便の株主構成は不明ですが、どう考えたって今のオーナーは佐川家ですよね。相続という問題が出てくるでしょから。未上場株とはいえ、かなりのプライシングでしょう。
そこに目をつけて攻勢をかければ売るかもしれませんよね。上場するのかわかりませんが、要はそれをUSJみたいに買う会社が出てくることだってあり得ます。この可能性は誰もが否定できません。
あとは、23万人の社員を抱えていますから、家族を含めると60万人くらいはいますよね。郵便局の局長さんは、基本的には地方の名士さんが多いですから、影響力は絶大です。
そう考えると、彼らが本気で動けば何でも出来ると思いますよ。カードとか保険とか。かんぽ生命が取り扱っていない保険も沢山ありますからね。
今後は民間企業になりますから、どこと業務提携するのかわかりません。どのような新規ビジネスに参入してくるのか分かりません。しかも、2万5000局というラストワンマイルを持っています。届け物があり、誰にどこから郵便がきているとか全部知っているわけですよ、超ビッグデータです。
具体的にどう使えるのかということころでは、ビッグデータの場合は問題もありますがね。個人情報の問題もありますけどね。ただ、やり方はあると思います。
――そう考えると、郵政3社は恐ろしいほどのポテンシャルを有しているわけですね。
みんなの期待があまりないので、郵政3社が本気で変わろうとアクションを起こしたときのサプライズは凄いですよ。逆に期待が高すぎると、ダメだと思いますね。期待通りに実行できる規模の会社ではありませんし、すぐには動かないですよ。JTの上場も、「結局20年経ったら全然違う!」という形になっているわけです。やはり、それは10年経ってみて初めて評価できるものだと考えます。ですから、長い目で保有されるのが良いと思いますね。
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