http://www.asyura2.com/15/hasan101/msg/342.html
Tweet |
日銀に追加緩和急ぐ気配なし、「額面通り信じるべきか」と懐疑の声も
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NVUH3X6JTSEH01.html
2015/10/08 00:00 JST
(ブルームバーグ):経済・物価動向の弱さを示す指標が相次ぐ中で、日本銀行の黒田東彦総裁は「物価の基調は着実に改善している」として、現時点で追加緩和は必要ないとの姿勢を明確にした。しかし、昨年10月のサプライズ緩和の記憶が新しいだけに、市場からは「黒田総裁の発言を額面通りに信じるべきか」と懐疑の声も出ている。
黒田総裁は7日の会見で、2%物価目標の早期達成のために必要であればちゅうちょなく政策の調整を行う姿勢を繰り返した一方で、サプライズ緩和となった昨年10月と現在とでは状況が異なると述べた。
昨年との違いを問われ、黒田総裁は「BEI、ブレーク・イーブン・インフレ率は若干下がってきている」ものの、「企業の価格設定行動は日次価格指数や週次価格指数などをみると、昨年と様変わりして価格の引き上げが続いている」と指摘。「賃金も昨年以上のベアが決定されており、予想物価上昇率は長い目で見れば全体として上昇しているという判断は変える必要はない」と語った。
SMBCフレンド証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは総裁会見後に電子メールで「昨秋との相違点として、“企業の価格設定行動の変化”、“賃金の2年連続の上昇”を挙げており、ここから3週間、これらが変わる材料はない」と指摘。「声明文の景気判断据え置きと合わせて、10月30日に追加緩和を検討する雰囲気は全くない」としている。
しかし、モルガン・スタンレーMUFG証券の山口毅エコノミストは会見後のリポートで、「黒田総裁の発言を額面通りに信じるべきか?」と題したリポートを配信。
30日会合では現状維持を予想しつつも、「2014年10月のサプライズ緩和の経験から、一部の投資家は日銀や黒田総裁からのシグナルを額面通りに受け取ることをせず、『こんどこそはだまされない』という姿勢で追加緩和を織り込んでいるように見える。これは市場とのコミュニケーションの点で、日銀が困った状況に陥っていることを示している」と指摘した。
GDPとコアCPIでうんぬんしない
8月の生鮮食品を除くコア消費者物価(CPI)は前年比0.1%低下と、13年4月以来2年4カ月ぶりのマイナスに転じた。同月の鉱工業生産が予想外のマイナスになったことで、7−9月の国内総生産(GDP)も2期連続マイナス成長になるとの見方も出ている。
日銀は30日に10月2回目の金融政策決定会合を開き、経済・物価情勢の展望(展望リポート)で経済・物価見通しを示す。中国に端を発した世界的な金融市場の混乱や原油価格の下落などにより、物価安定目標2%の達成期限の先送りは必至の状況。ブルームバーグ調査では15人が同会合で追加緩和を予想しており、今会合で緩和予想した2人を加えると全体の5割近く(47.2%)に達している。
黒田総裁は会見で、企業の価格設定行動が「昨年と様変わり」で、「予想物価上昇率は長い目で見れば全体として上昇している」ことに加え、物価の基調を規定するもう1つの要素である経済全体の需給バランスも「労働需給の引き締まり傾向が続いており、マクロ的な需給バランスは労働面を中心に着実に改善している」と指摘。「物価の基調は着実に高まってきている」と述べた。
その上で、「展望リポートで示されるのは実質国内総生産(GDP)成長率とコアCPIだが、物価の基調を総合判断する場合は、その他さまざまな指標をみて判断することになる。コアCPIだけでうんぬんすることはできない」と述べた。日銀が重視しているエネルギーを除くコアCPIは8月に1.1%上昇と着実に伸びを高めている。
30日は追加緩和か、見送りか
大和証券の野口麻衣子シニアエコノミストは会合後のリポートで、「日銀は引き続きエネルギーを除くコアCPIの伸びが加速し続けていることなどを合わせ、物価を取り巻く環境は昨年と比べて着実に改善しているとみているようで、現時点で政策対応が必要な状況にないと考えている様子がうかがえる」という。
一方、第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは会合後のリポートで、「金融市場の不安定化が継続し、さらに7−9月の成長率が芳しくないと思われるとき、黒田総裁は16年度前半に2%物価上昇を達成できそうにないと判断して、前々から公言している通りに『ちゅうちょなく調整を行う』ということになるだろう」と指摘。30日の追加緩和予想を維持している。
シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミストは30 日会合で追加緩和が行われるとの見方を維持しながらも、現時点では「10月30日の会合での追加緩和の確率が40%、11月18、19日の会合は30%」を想定。
その上で、「10 月末に追加緩和に踏み切る確率は現在のコンセンサス予想よりやや低いと思われる。また、追加緩和の具体策として資産買入れ増額以外の政策手段を検討するのに時間がかかり、11月会合まで決定が先送りされる可能性も否定はできないだろう」としている。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民101掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。