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日経平均の5日続伸
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52743446.html
2015年10月06日 在野のアナリスト
今日はノーベル物理学賞に東京大宇宙線研究所、所長の梶田教授が受賞しました。しかし翻ってみると、物理学の世界ではどうか分かりませんが、行政は神岡炭鉱跡地の再利用、ぐらいの感覚でいたものが、今やカミオカンデ、スーパーカミオカンデという施設で小柴教授とともに2人目のノーベル賞受賞となっています。結果的に最良のリサイクル事業だったと言えるのでしょう。
ニュートリノも、ありふれた素粒子でありながら観測が難しい。ありふれているのに価値があって、それがまだ活用されていないものが日本にもまだあるのでは? そんなことも感じます。しかしそれを見抜く目も、活用する術も、もたないのが日本の現状です。それは五輪エンブレム問題でも、お抱えデザイナーに固執するようなことをしていては、埋もれた人材を発掘するなんて不可能。今は価値のないものでも、価値を見出していく努力、それが真の成長戦略といえます。
大筋合意と伝わったTPP、しかし市場では農機具など、TPPそのものというより今後拡充されるだろう農業関連の補助金目当て、とみられる企業の物色がすすむばかりで、評価は低い。何より自動車など米国の関税撤廃まで25年と、その頃には自動車産業も大きく様変わりしているだろう、という長期スパンの話です。自動車株はほとんど反応しない、など業種によっても区々で、安倍首相がいう「TPPは国家百年の計」という話も、100年も経ったら国家の在り様すら様変わりしている、という話です。むしろTPPが全面履行される頃には、世界の在り様すら今と違うはずです。
ここ数日、日経平均が上げているのは、9月日銀短観以来、急速に盛り上がった10月の日銀追加緩和観測で、外国人投資家が緩和に備えて先物で買いのポジションを組んだ、といった点が大きい。イベントドリブン型の短期資金であり、今日になって日系がこぞってやれやれ売りを入れたように、日銀会合を前にして様々な思惑が重なっている。その上で市場の7割を超える取引の外国人投資家が買いに傾いたから、上げたということです。欧米が米FRBの利上げ観測の後退をうけて上昇基調にあることも重なり、1000円以上の切り返しとなりましたが、明日また違う動きが出るのでしょう。
実は明日の日銀会合で、追加緩和が打ち出される、とされる一つの理由として、内閣改造に目玉がないから、大きな記事で覆い隠したい、といった思惑があるとされます。しかしここ数日、ノーベル賞の話題やらTPPの話題で、メディアの注目度も低くなった。併せて日銀が何かアクションをとる必要性も薄れた、というのが、今日の日系の売りにつながったとされます。要するに、政府や日銀は景気そのものより、景気の気の方しか見ていないということを市場が意識していることになります。経済指標に楽観コメントをつけてだすため、景気の悪化をみての経済対策、追加緩和が打ちにくくなり、余計にイベント的要素を強めているのが、現状なのでしょう。
スーパーカミオカンデでも、観測事象に予断や憶測を交えたら、その時点で結果も正しいものが導けなくなる。それと同じで、経済の分野でもおかしな評価を交えたら、数字が捻じ曲がって伝わり、有効な対策も打てなくなる。科学の分野では、ノーベル賞を排出しても、経済学では日本人は見劣りする。ノーベル記念経済学賞に、日本人の名がないことが端的にそれを示します。科学の分野を見直そう、という動きがあるのと同様に、本当のことが言える経済学者を育てておかないと、日本は沈み行く船にしかならなくなってしまうのでしょうね。
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