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『ブラック企業によろしく』笹山尚人著 KADOKAWA
「ブラック企業」からわが身を守る「知識という武器」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150927-00016290-president-bus_all
プレジデント 9月27日(日)18時15分配信
■英語辞典に掲載されている「karoshi」
オックスフォード英語辞典に「karoshi」という言葉が初めて採用されたのは10年以上前のこと。「過労死」のローマ字表記単語が掲載されている事実は、海外の人々の目に日本の労働市場が異様に映っていることを物語っているともいえるだろう。
本書のタイトルにある「ブラック企業」なる言葉はネット上で誕生した俗語で、不幸なことながら確実に市民権を獲得。2013年には新語・流行語大賞のトップ10にランクインした。労働問題に取り組む弁護士である著者は、この新語を「異常な長時間労働やパワーハラスメントなど、劣悪な労働条件で従業員を酷使し、離職率が高く、過労にともなう問題も起きやすい企業」と定義づける。
本書は実際に発生したトラブルや著者が相談を受けた事例を元に、49のモデルケースについて対処法を示していく。ブラックな病院を舞台とした漫画「ブラックジャックによろしく」の画を使うことで臨場感を加えている。
厚生労働省が公表した2014年度の労災補償状況ではうつ病など「心の病」で労災請求した人が統計開始以来最高の数値を更新。労災認定者も過去最高を記録したが、このうち厚労省が過労死のリスクが高まると位置付ける「過労死ライン」の残業時間(月80時間以上)を超えた人がおよそ4割を占める。
労働基準法第2条は「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである」とするが、現実の世界では、違法残業やパワハラから自殺という道を選択するケースも頻発しており、責任感が強い人、性格の穏やかな人ほど自身を追い込んでしまう傾向がある。また、正社員のみならずブラックバイトも社会問題になっている。
こうした時代に自分の身を守るためには、著者が提案するように、労働法の知識武装をしておくことも有用なのかもしれない。
■2304事業所で違法残業が発覚した!
過重労働問題にメスを入れる“カトク”という新組織が注目を集めている。厚労省が今年4月、東京・大阪の2労働局に設置した過重労働撲滅特別対策班の通称で、7月2日、靴販売チェーン大手ABCマートの労務担当取締役、店長2人の計3人が、都内2店舗で違法残業をさせたとして書類送検され、この一件がカトクの初仕事として注目を集めた。
厚労省が2014年11月にブラック企業の疑いがある4561事業所を調査した結果、2304事業所で違法残業が発覚した。カトクは、この結果を受けて新設されたものだ。また、政府も7月24日、過労死等防止対策推進法に基づく過労死等防止大綱を閣議決定し、過労死ゼロを目指していく方針を打ち出している。
こうした現状を見る限り、労使問題に関して労働者を雇用する企業側の意識変化が求められているのは間違いなさそうだ。
大半の企業が成長の壁に突き当たり、中小企業のままであり続ける理由として、「社長の器以上に会社が成長することはない」という真理を導き出すことができるのではないだろうか。
「ヒト、モノ、カネ」が経営の三要素と言われて久しい。しかし、ヒトに関して無頓着に過ぎる経営者が少なくない。会社の成長、収益の拡大を目指していく上で、むしろ発想を転換して、優れた経営者に人材の活用法を学ぶ姿勢こそ求められているのではないだろうか。
ジャーナリスト 山口邦夫=文
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