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グーグルのフリーモントオフィスの受付
もはや表現しようがない…グーグルのオフィスに行ったら、こんなにスゴかった!
http://biz-journal.jp/2015/09/post_11650.html
2015.09.23 文=大崎孝徳/名城大学経営学部教授 Business Journal
グーグルは、今や検索エンジン市場で圧倒的な強さを見せています。世界的に見ても、グーグルの影響力が及ばない国は中国くらいでしょう。
こうした状況は業績にも見事に反映され、2015年第二四半期の決算発表によると、グーグルの売り上げは2兆円を超え、純利益は5000億円に迫っています。さらに、IT事業にとどまらず、自動車の自動運転や医療など、最先端のテーマにも積極的に取り組んでいます。
設立20年に満たないこの企業の大躍進ぶりに、筆者は以前から興味がありました。そして今回、アメリカのグーグルのオフィスを訪問し、友人であるスタッフから説明を聞く機会があったので、その概要をお伝えしたいと思います。
スタッフ一人ひとりがイキイキと働き、積極的にアイデアが創出され、実行されていく組織を築き上げるために、どのような雰囲気づくりやマネジメントが行われているのでしょうか。
■カジュアルなグーグルのオフィス
筆者が訪問したのは、カリフォルニア州マウンテンビューの本社ではなく、ワシントン州フリーモントのオフィスです。グーグルのオフィスは世界40カ国に70以上ありますが、フリーモントのオフィスは、近郊のカークランドオフィスと合わせるとスタッフ数が3000人を超え、マウンテンビュー、ニューヨークに次ぐ3位の規模になっています。
今や世界中にオフィスを構える企業は珍しくありませんが、開発部門は本社や開発センターなどに集中させ、各所に営業部門を配置するというケースが主流です。
しかし、グーグルは開発部門も各所に振り分けています。この点に関して、「効率が低下することは認識しているが、才能ある人材を確保するためには有効な手段である」とのことでした。
また、フリーモントにオフィスができたのは、伝説的プログラマーを採用する際に「地元であるフリーモントにオフィスがあれば、グーグルに就職してもいい」と言われたから、という話もあります。
フリーモントのオフィスはシアトルから車で20分程度で、川沿いの素晴らしい環境に立地しています。そのため、仕事帰りにカヌーを楽しむスタッフも少なくないようです。
オフィスの中は受付の雰囲気同様、カジュアルという言葉がぴったりでした。いたるところに、卓球台などの遊具施設、フード・ドリンクコーナーが配置されています。
この雰囲気をどう表現すればいいのか難しいところですが、世界中の人が集まり、和気あいあいと談笑している、ヨーロッパのユースホステルの共同スペースのように筆者は感じました。
こうした雰囲気づくりは、スタッフ間のコミュニケーションが円滑に進むように、という狙いのようです。
以前、筆者はマイクロソフトの本社を訪問したことがあるのですが、一人ひとりに個室が与えられており、「さぞや仕事に集中できるだろうな」と感じました。
一方、グーグルのオフィスはデスクになんの仕切りもなく、各スタッフには高さが自由に変えられる机と椅子が与えられているだけでした。高さが変えられるため、立ったまま仕事をしているスタッフも数多く見受けました。同じIT業界の企業でありながら、マイクロソフトとは対照的な雰囲気に戸惑うばかりでした。
■グーグルが大切にしている10のこと
「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」
これは、有名なグーグルのミッションですが、同社はこのほかにも「シンプルであること」を重視しているようです。
グーグルがサービスを開始した当時、記者が創業者のラリー・ペイジCEO(最高経営責任者)に「なぜ、グーグルのサーチエンジンのデザインは他社と異なり、超シンプルなのか」と尋ねると、「自分は、あまりHTMLに詳しくないから」という答えが返ってきた。
こんな笑い話がありますが、シンプルであることは、今もグーグルにとって重要な要素となっています。例えば、さまざまな情報サービスにおいて、シンプルであることは速度を高めます。そして、速ければ速いほど、ユーザーエクスペリエンス(顧客経験)も上がるというわけです。
また、筆者を案内してくれた友人は、製品開発部門のユーザーエクスペリエンスにかかわる部署に所属しているのですが、彼の部署をはじめ、多くの部署で重要視されていることとして、以下の3つを紹介してくれました。
「Be bold and experiment…and learn from it」(勇敢にどんどん試そう、そして学ぼう)
「Delight is a great goal」(楽しみは素晴らしいゴールである)
「Get start now!」(すぐに取り掛かろう!)
ひとつめの「Be bold and experiment…and learn from it」は、サントリー創業者である鳥井信治郎氏の精神「やってみなはれ」の英語訳としてもぴったりだと感心してしまいました。
こうしたスローガンがあるグーグルでは、あるプロジェクトが失敗に終わっても、そこで得た学びを生かし、次のプロジェクトは成功するケースが非常に多いようです。
また、エンジニアが出したアイデアが市場ニーズに合わないと判断され、没になったとしても、「では、これは?」と次々にアイデアを出してくるのが常のようです。
グーグルの理念に関しては、「Google が掲げる 10 の事実」として、以下のものが紹介されています。
1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
2.1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3.遅いより速いほうがいい。
4.ウェブ上の民主主義は機能します。
5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6.悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7.世の中にはまだまだ情報があふれている。
8.情報のニーズはすべての国境を越える。
9.スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10.「すばらしい」では足りない。
オフィスを訪問し、直接スタッフから話を聞いた上で、あらためてこれを読むと、多くの点で「いわゆる“絵に描いた餅”ではなく、見事に実践されているな」と感じます。
こうした理念は、IT業界にとどまらず他業界の企業にとっても大いに参考になるのではないでしょうか。各項目の詳細が気になる人は、以下のグーグルのHPにアクセスしてみてください。
https://www.google.com/intl/ja_jp/about/company/philosophy/
(文=大崎孝徳/名城大学経営学部教授)
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