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来週の市場予想
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52741756.html
2015年09月12日 在野のアナリスト
安倍首相が携帯電話の料金引き下げを、高市総務相に指示しました。支持率下落に焦り、国民ウケの良さそうな案を矢継ぎ早で打とう、という意図が透けて見えます。茨城の大雨被害の視察も、国会日程を優先した挙句、今日という日になりましたが、何ごともTPOを弁えないと意味がないのです。必要なとき、必要な場所で、状況を弁えて行動する。今、行方不明者の捜索や被害状況の把握につとめている段階で、安倍氏が行くべきではない。これも焦りの為せる行動なのでしょう。
その焦りを助長するのが、最近の株式市場の動向です。11日はメジャーSQにも関わらず、売買代金は3.47兆円、盛り上がりにも欠け、SQ値である18119円を上回ろう、という意図だけが透けてみえた印象でした。来週は材料てんこ盛りで見極め要因が多いとはいえ、SQ通過で値動きが軽くなったにしては、淋しいとしか言えない。今は配当権利がのっているので、日経平均は18264円ですが、権利落ちすると100円近く下がってしまうので、18000円を何とかキープしているぐらいでしかありません。日本独自の上げ材料が、某自民党議員の口先介入、というのも淋しいものです。
さらに官製賃上げや、携帯料金の引き下げなど、国が民間に介入するケースが目立ってきた。実は、新自由主義の経済とは逆行する動きともなっているのです。市場開放、規制緩和ではなく、政府介入で民間企業への圧力による国民負担の軽減。こうしたものをみて、外国人投資家が逃げ出している面も見逃せません。安倍ノミクスの成果が出ていないばかりでなく、海外の経済の潮流である新自由主義と反対する施策が目立つ。浜田氏などを招き、安倍ノミクスは新自由主義、という鍍金を貼ってきたものが、剥がれてきたことで期待値も下がってしまっています。
日本独自でみても、経済指標が頗る悪い。10日に発表された7月の機械受注は前月比3.6%減と、受注額は低水準に陥り、7-9月期の成長率見通しも下方修正せざるを得ない状況です。リセッションがみえてきた日本経済、外需が中国不安などで落ちこめば、下支え要因を失います。新自由主義とも異なる経済政策、それでリセッション入りを招くのですから、外国人投資家が売りたてることにも説明がつく。最近、先物市場で買い方トップに日系が収まることが多いのも、海外の見方と、国内の見方との乖離といった面が強く影響している面が否めません。
大胆に予測すれば、日銀の追加緩和はない。財務省主計畑の黒田日銀総裁にとって、17年4月の消費税増税10%達成にむけて、逆に15年度は低い方がいい。増税のタイミングから量ると、恐らく来年の4-6月ぐらいに追加緩和を打つか? といったところ。早くても1-3月に追加緩和すれば、半年後ぐらいに効果がでて、先送り判断を封じることが可能です。一方で、FRBは9月利上げが濃厚とみています。先送りしたとて今のところ年内利上げを目論んでいるのですから3ヶ月程度の話です。むしろ先送りすることのリスクの大きさを考えたら、やらないわけにはいかないとみています。
問題は、その2つを受けた市場の動きですが、今は株式、為替、債券市場が独自に判断して動くことが定番です。債券と為替は、追加利上げを織りこんできていますから、小幅に利益確定がでるとみています。米債券安と、ドル安。株式市場は追加緩和の織りこみ不足なので、下げる展開も予想されます。ただ、週明けからの動きもあるので不明な部分があるものの、織りこみという点だけをみれば、現時点では日本にとって円高、株安が起きるかもしれません。ただ16日、日本市場では17日になるFOMCの結果をうけた値動き、それに諸々の短期スジの思惑が絡んできますから、安倍氏の憂鬱はより深まる展開がつづくことになるのでしょうね。
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