===================================== 2016.12.15 07:00更新福岡空港民営化で「地場連合」の主導権争い 九電担ぐ西鉄先行、JR九州は後手 福岡空港(福岡市博多区)の民営化をめぐり、地場の有力企業が、主導権争いを繰り広げている。西日本鉄道は、運営権の受け皿の中核になろうと、九州の経済界の盟主である九州電力を担ぎ出し「地場連合」を結成した。「まちづくり企業」としてライバルのJR九州は、後手に回りながらも、地場連合への参加を決めた。 (村上智博) 西鉄の動きは早かった。今年7月22日、国土交通省が空港民営化の基本計画案を公表すると、その1週間後に、九電とともに空港運営を担う新会社を設立すると発表した。 用意も周到だった。昨夏、社内に空港民営化に関する専門部署を設置し、九電と水面下で協議を始めた。 倉富純男社長は「従来この手の話は、九電さんが動くまで様子を見ながらだった。だが、今の環境を見ると、本業以外で九電さんが引っ張るのは難しい。こちら(西鉄)から、(九電に)声を出そうと思った」と打ち明けた。 来年1月に同部署の人員を、4人から11人に増やす。倉富氏は「本気度を示す」と強調した。 西鉄本社にはこのところ、「西鉄詣で」と呼ばれる訪問者が絶えない。空港民営化に関心のある企業関係者であり、その数は数十社になる。西鉄は外資も含め、こうした大手企業とも連携し、主導権を握りながら、入札に参加する。 西鉄関係者は「組むのは、腹を割って話せる相手だけ。こちらは待ちの姿勢です」と余裕を見せた。 □焦るJR九州 福岡空港のターミナルビルは現在、第三セクターの「福岡空港ビルディング」が運営する。空港ビルには福岡県や福岡市、日本航空、全日空に加え、西鉄や九電など地場企業が出資している。 西鉄は「地場連合」で新たな会社をつくり、この空港ビルを子会社化し、空港運営権の入札に参加する計画を立てる。 西鉄は、福岡の主要企業の親睦団体「七社会」のメンバーに、「地場連合」への参加を呼び掛けた。九電の「福岡空港は、地場企業で取り組むべきだ」(幹部)という意向もある。西部ガスや福岡銀行などは、協調する姿勢を示した。 難しい対応を迫られたのが、やはり七社会のメンバーのJR九州だ。 西鉄とは福岡都市圏のまちづくり事業で、しのぎを削る。 西鉄側の打診には「主導権は握れない。莫大(ばくだい)な投資に見合う効果はあるのか」(役員)と異論が上がった。空港ビルの株主ではないため、情報入手で後手に回ったこともある。すぐには首を縦に振らなかった。 だが、JR九州は10月に株式上場を果たした。地場企業としての一層の地域貢献が期待される。 青柳俊彦社長は「確かに主導権を握りたいと思っても、難しい。それでも地元企業としての役割を果たしたい」と周囲を説得した。 九電と組んだ西鉄が、他の有力企業を次々と取り込んだこともあり、流れは決まった。 最後的にJR九州は「駅ビル開発などの経験がある。そうした仕事ができるなら、大いにやりたい」と西鉄側に回答し、地場連合への出資を決めた。 福岡県と福岡市は年明け、空港ビルの株式を売却し、資本関係を解消する。県などが放出した分の空港ビルの株を、JR九州が地場連合に入る前段として、引き受ける可能性もある。 青柳氏も「(県や市が抜けた所に)入るのが一番、自然だと思う」と語った。 □未知の空港運営 九州では、熊本空港でも民営化に向けた模索が始まった。今回できる地場連合が、熊本空港などの事業に参入する可能性もある。 とはいえ、福岡空港民営化の受け皿は入札で決まる。地場連合と決定したわけではない。 7月、全国で初めて民営化された仙台空港(宮城県)の場合、落札したのは東京急行電鉄や東急不動産など在京7社が設立した会社だった。地場企業は1社も入っていない。 加えて、空港全体の運営ノウハウの蓄積もない。 九州経済同友会の貫正義代表委員(九州電力会長)は、「世界の航空業界に顔の利く人の知恵も借りないといけない」と語った。 http://www.sankei.com/region/news/161215/rgn1612150063-n1.html ===================================== ===================================== =========================================================================== ANAと日航、新会社に出資検討 福岡空港応募の地元連合に 01/04 18:08 2019年度に民営化予定の福岡空港(福岡市)の運営委託事業に応募するため地元企業が共同でつくる新会社に、ANAホールディングスと日本航空が出資を検討していることが4日、分かった。国土交通省によると、空港運営会社への航空会社参画は、実現すれば初のケースとなる。 新興の格安航空会社(LCC)などとの競争が激化する中、民営化後の空港運営に参画することでサービス面の拡充を図り、顧客獲得で優位に立つ狙いとみられる。 ANAホールディングスは「培ったノウハウを生かせるのではと検討している」(広報担当)と、日航は「新会社への出資比率も含め検討中だ」(同)としている。 http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0354490.html =========================================================================== =====================================
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