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ついに本音が(習近平主席と李克強首相)/(C)AP
「あと10年景気は厳しい」中国財政相がG20で“衝撃発言”の意味
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/163482
2015年9月8日 日刊ゲンダイ
世界経済を揺るがしている中国バブルの崩壊。上海株は6月のピークから4割も急落してしまった。この先、中国経済はどうなるのか。トルコで開かれていたG20で中国の楼継偉財政相がショッキングな発言をしていたことが分かった。
4日の討議で、「中国経済は今後5年間は厳しい状態がつづく。10年間かも知れない」と説明していたのだ。
これまで中国政府は、どんなに景気低迷を指摘されても楽観的な見通しを強調してきたのに、「不況が10年つづく」と明らかにしたのだから驚きだ。中央銀行の周小川総裁も「6月にバブルがはじけた」と認めている。一体、何が起きているのか。
「欧米先進国を恫喝した可能性があります。いま中国政府は“中国経済は構造改革が必要だ”“政府が市場に介入すべきではない”と批判されている。批判している国に対して“本当に市場任せにしていいのか”“政府が手を引いたら大変なことが起きるぞ”と弱者の恫喝をした。と同時にアメリカに対して“利上げするな”というメッセージを送ったのかも知れません」(中国事情に詳しいジャーナリスト・柏木理佳氏)
その一方、財政相の発言は、もはや隠せないほど不況が深刻化したためだ、という見方も強い。経済評論家の斎藤満氏がこう言う。
「リーマン・ショック後、中国政府は4兆元(約74兆円)もの景気対策を実施し、内陸部に鉄鋼やセメント、化学工場を建設しています。その結果、とてつもない過剰供給になってしまった。在庫が積み上がっている。とうとう、生産者物価指数は3年連続マイナスと、デフレに突入している。本当は生産を減らすしかない。でも、いきなり生産をストップすると労働者の働き口がなくなり、共産党政権の誤りを認めることになるから、時間をかけて減らすしかない。中国政府もお手上げなのだと思う。需要と供給のバランスがとれるまで10年かかるということでしょう。ということは、あと10年間、世界にデフレをバラまくということです。楼継偉財政相の発言は、居直りと見るべきでしょう」
中国国内の不良債権は約350兆円まで膨らんでいるという。世界第2位の経済大国が10年間、不況に見舞われたら、日本も大打撃を受けるのは必至だ。
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