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株式市場の乱高下
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52740477.html
2015年08月25日 在野のアナリスト
年初来安値を下回ってきた中国株ですが、人民銀行が政策金利を0.25%下げ、預金準備率も0.5%下げる追加の金融政策を発表しました。こうした動きを察知したのか、今日のアジア株は上昇するところもあり、一方で上海株は下落して終えています。今日の日経平均は乱高下でしたが、いつも先物で桁違いの商いを行う欧州系2社が、まったく異なる戦略をとったことが一つ要因です。
最終的に、この2社は大きな傾きを残しましたが、何かトリガーがあって買い、売りのアルゴリズム取引を膨らませた。トリガーが何かは分かりませんが、為替とも連動していたとみられ、それが一気に1000円も押し上げ、また押し下げた原因でもあります。気になるそれ以外の動きとしては、売りも買いも反対の売買がゼロ、即ち売りなら売りだけ、買いなら買いだけ、の取引をする主体が多かった。大きなポジションチェンジを迫られ、混乱した中の取引だったとみられます。
欧州が切り返していますが、これは下げの速度違反から、きっかけ探しでの反発とみられます。昨晩、米市場が取引時間中に大きく切り返したように、下げ過ぎとの見立てから買いも増えてきた。しかしこれが、本格的な反騰になるかは微妙です。中国の利下げも、貸出金利が4.6%、預金金利が1.75%になったから、急に景気がよくなるわけでもない。企業は過剰設備、個人は過剰投資の現状にある中国に、ふたたび振り回される展開となることが予想されます。
一旦は下げ止まるかもしれない。しかしそれはあくまで速度調整に留まるでしょう。今回の急落で、世界におきる不規則な動き、もしくは中国の景気の波がどう動くか、といったことを確認しつつ、日本株も動かざるをえず、グローバルマネーの動きに翻弄される展開をしばらく覚悟する必要があります。いつ、どこで金融クラッシュが起きるか、今後は分かりません。
翻って日本では、米FRBの利上げの影響が不透明、と述べる経済学者、証券アナリストもいますが、言葉は悪いですが転職した方がよいレベルです。これだけ事前アナウンスがあり、時間とお金をかけて調査した結果、分からないというのですから。現時点で分かっている範囲のことを説明し、その結果として調査不足なのか、分析不足なのか、で評価されるべきであって、不明で言い逃れられるものではありません。そういう人間に限って、今回の急落も問題ない、と言ったり、日銀の金融緩和を解除しても大丈夫、と言ったりします。気をつけなければいけないのが、「不明」というのは責任の回避に他ならない、ということでもあるのです。
4月頃から、日本の底堅い相場とよばれるものはディフェンシブ株で支えられてきました。今日も金融株などを先に弄ってきたのも、そのポジションをくすぐると、市場が大きく反応すると見越した動き、でもあったのでしょう。与党内から景気対策の話もでて、政府に圧力をかけ始めましたが、数兆円程度の景気対策なら焼け石に水、金融緩和の規模にしても同様です。グローバルマネーの変調が、官製相場を大きく崩す、ということを目の当たりにした後は、誰もその効果について信用がおけなくなりました。ディフェンシブ株でさえ大幅下落に見舞われる、それが今回の急落局面でえた教訓であり、官製相場なんてややムードがいいときにしか機能しない、がコンセンサスです。
中国景気についても、様々な試算が出されますが、深刻なバブル崩壊、というシナリオを最悪としますが、政局リスクについて語るものが少ない。それでは分析不足です。真の最悪のシナリオは、中国共産党の内紛から、内戦状態に陥ること。まともな政治が機能していない、先進国とは異なる事情を抱える中国において、内戦が起こらないと限定する必然性もないのです。日本株の動向もこれと同じ、分析不足のものが目立ちます。まだ落ち着きどころを云々するのは早い、とは思いますが、少なくとも市場関係者がばらまく楽観や、トレンドフォロー並みの現状説明ではないものを示すところでない限り、信をおいてはいけないということでもあるのでしょうね。
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