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8月25日、押し目買いや買い戻しで日本株はいったん切り返したが、中国株が下げ幅を拡大すると再び連鎖が始まり急落した。写真はニューヨークのタイムズスクエアの電光掲示板。24日撮影(2015年 ロイター/MIKE SEGAR)
「恐怖指数」が危機水準に上昇、日経平均は1000円幅の乱高下
http://jp.reuters.com/article/2015/08/25/cross-market-eye-vix-idJPKCN0QU0YY20150825
2015年 08月 25日 18:28 JST
[東京 25日 ロイター] - 市場心理が急激に不安定化している。別名「恐怖指数」とよばれるVIX指数.VIXは過去の危機レベルに急上昇。押し目買いや買い戻しで日本株はいったん切り返したが、中国株が下げ幅を拡大すると再び連鎖が始まり急落した。
日経平均.N225は1000円幅での乱高下。政策期待は高まっているが、戻りは一時的と警戒する声も多い。
<方向感定まらないアジア市場>
25日のアジアマーケットでは、前日までと違った動きが展開された。株式や資源国通貨などが軒並み売られるようなリスクオフから一転、香港株やインド株、韓国株、台湾株が反発。インドネシアやシンガポール、マレーシアの株も上昇した。アジア通貨も台湾ドルやマレーシアリンギなどが買われている。
ただ、「震源地」である中国株は依然として下げ止まらず、上海総合指数.SSECは一時8%安となり、昨年12月25日以来となる3000ポイント割れとなった。今年6月高値の5166ポイントから42%下落しており、今年の上昇分をすでに消し去っているが、下げ止まる気配はまだ乏しい。
日経平均も一時、メガバンク株などに買い戻しが入り、前場に700円安水準から、一時は300円高付近まで急反発した。しかし、上海総合指数が下げ幅を拡大すると、つられるように下値を切り下げ、後場は200円高付近から終値では733円安まで落ち込む乱高下となった。
日経平均は過去5営業日で約2700円(13.3%)下落し、日経平均の予想PER(株価収益率)は14倍台まで低下。今回の株急落でバリュエーション面では割安感が強まっているが、中国の景気減速や米利上げによる金融相場の終えんが警戒され、市場心理が不安定化するなかでは一律に買い戻しとはいかないようだ。
<VIXは7度目の40越え>
投資家の不安心理の度合いを示すのは、「恐怖指数」とも呼ばれるシカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリティー・インデックス(VIX指数).VIXだ。シカゴ・オプション取引所がS&P500指数のオプション価格の情報を用いて算出されるが、24日の市場では一時53.29ポイントまで上昇し、節目とされる40ポイントを上回った。
1990年以降、終値ベースで見てVIX指数が40ポイントを上回ったのは過去6度のケースしかない。ロシア危機の1998年9・10月、米同時多発攻撃の2001年9月、ワールドコム破綻の02年7・8月、リーマン・ショックの08─09年、ギリシャ危機の10年5月、米国債格下げの11年8・10月だ。
今回、リスクオフのきっかけとされる中国経済減速や米利上げ接近観測は予想されたことで、世界的な株価急落は過剰流動性の巻き戻しにすぎないとの楽観論もある。しかし、少なくとも市場の「恐怖感」は、過去何度しか経験したことのない水準に達していることは確かだ。
アムンディ・ジャパン投資情報部長の濱崎優氏は、過去6回の危機いずれでも、米国で金融緩和的な措置が取られたと指摘。「今回も節目の40ポイントを超えてきたことで、市場のショックは過去の金融危機と同じレベルに達した。一部の株価は切り返しの動きも見せているが、市場心理を安定化させるために当局は何かしらの対応策が必要だろう」と話す。
<一筋縄ではいかない政策対応>
とはいえ政策対応、特に市場が期待する政策協調は容易ではない。
米連邦準備理事会(FRB)が9月米利上げを見送ったとしても、緩和継続が歓迎される一方、利上げもできないほど経済状況は悪いのかと、ネガティブに受け取められる可能性もある。また、今年中の利上げを見送れば、これまで年内利上げを公言してきたことでコミットメントにも傷がつく。
一方、日銀の追加緩和も判断が難しい。米利上げが先送りされれば、日銀が追加緩和しても、為替面での効果は相殺される可能性がある。米利上げ先送りはドル安・円高方向に作用する一方、日銀追加緩和の効果はドル高・円安方向と正反対に働く。難しいタイミング判断を迫られそうだ。
また、中国の政策と米国の政策も複雑に絡み合う。中国経済が政策効果で持ち直したとすれば、米利上げ観測が強まる。米利上げ観測が強まれば、中国など新興国からの資金流出の懸念が強まり、新興国の景気圧迫懸念が強まるという「二律背反」のような関係にあるため、市場はなかなか安心できない。
リバウンドはあくまで買い戻しやショートカバーが中心だ。政策対応が難しい中で、市場が「恐怖感」をぬぐい去るには、中国や米国の経済が懸念していたほど悪くないと再認識する必要がある。だが、それには時間が必要だろう。
(伊賀大記 編集:田巻一彦)
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