1. 2015年12月23日 17:10:18
: nJF6kGWndY
: n7GottskVWw[200]
>放射線発がんの主経路は DNA 損傷を起源としないタイトルがややミスリーディングだな OHラジカルなどが疎水的なDNA環境では、ガン化や損傷への寄与を完全に説明できないとしても0ではないだろう また長寿命高分子ラジカルがDNA損傷以外の経路で、分裂誘導するとしても やはり、DNA損傷を同時に起こし、それが重要である可能性も否定はできない あと一般に、抗酸化物質であれば、ラジカルによる損傷には効果があるが あまり過大評価は危険だろうな いくらビタミンCを過剰摂取したところで、真夏の沖縄で日差しを浴び続けたり 1Sv被曝したりすれば、普通ならガン化リスクは急上昇する http://www.taka.jaea.go.jp/information/seminar/569_kikuchi.pdf 照射で生じる長寿命有機ラジカル 原子力機構・量子ビーム 菊地正博 放射線や日光の照射や、乳鉢ですり潰すなどの操作で物理的エネルギーを与えると、食品 の成分にラジカル(不対電子を持つ原子・分子)が誘起される。これらのラジカルは極めて反 応性が高いために寿命が短く、水分の多い食品では 1000 分の 1 秒以内に消失する。しかし、 セルロースや骨などの高分子に生じたラジカルの一部は、乾燥状態では比較的安定に存在 する場合もあり、長寿命有機ラジカルと呼ばれている。それらを電子スピン共鳴(ESR)法で検 出することによって、殻付きのナッツ類やドライフルーツ、骨付き肉などの照射食品の識別が 可能であり、ヨーロッパ標準法や国際食品規格(コーデックス)の標準分析法にも採用されて いる。 この方法を、放射線による検疫処理を行った生マンゴーなどの生鮮熱帯果実の検知に適用 する場合、ESR 測定の前に試料を凍結乾燥して粉砕処理する必要があるため、物理的破砕に より生じたラジカルが照射誘起ラジカルをマスクしてしまい、信号強度が際立って大きいメイン ピークの強度で照射の有無を評価することは困難だった。 我々は、まず ESR 信号のサイドピークに注目し、生マンゴーに生成された長寿命有機ラジカルを 測定することに成功した。しかし、このサイドピークは、果実中に含有されるマンガン濃度などに左 右されるため、正確に判定できない場合もあることが分かった。次に、従来法とは異なる指標である ESR シグナルの緩和時間を用いて評価したところ、物理的破砕によるラジカルと、照射で生じるラ ジカルを、区別して測定できる可能性を見出した。この指標を用いて新規の検知法が開発できるか もしれない。 http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/~soken.editorial/sokendenshi/vol13/nbp2012/8-9-A2-MW-S.pdf アインシュタイン勉強会 2012 講演原稿 放射線発がんの主経路は DNA 損傷を起源としない 渡邉正ഞ 京都প学名誉教授 (放射線ে物研究センターセンター) msm@rbnet.jp 1. はじめに 放射線による細胞がん化の第標的は、DNA であると信じられてきた。確かに、網 膜芽細胞腫(RB)や家族性প腸ポリポーシス(FAP)などのように原因遺伝が特定 され、その遺伝の突然変異が発がんの原因となることが明確なケースが多く知られて いる (Knudson et al. 1971)。それらの患者のがん発症は 10 万যに数名程度と極めて稀な 事象である。しかし、実際には、ヒトの半数ががんに罹患する。Armitage & Doll(1954) は、 ヒトの様々な組織の発がん頻度と年齢の関係を調べ、ヒトの年齢とがん死亡率の間には (がん死亡率=a x 年齢 n )の関係が存在することを報告した。この発ৄは、৪国国ড়の প腸がん死亡率と年齢の相関を調べた Cairns の研究(1975)でも੍持され、前出の関係式 の n が 5 であると報告した。すなわち、ヒトのがん発েに5段階の独য়事象が関係する と提案した。その仮説は、প腸がんは少なくとも 5 段階を進ষし、その各段階に独য়し た遺伝変異が関係するという“発がんの多段階突然変異モデル”によって裏打ちされ ることになった (Fearon and Vogelsetin 1990)。この考え্は、శ常に魅ৡ的であるが、 放射線による遺伝の放射線突然変異率が遺伝の違いに関わらずおよそ 10-5 /Gy 程度 であることを考えるとဤ盾がেずる。なぜなら、発がんに独য়した5つの突然変異が必 要とすると、発がん頻度は、単独遺伝の突然変異変異率を5回掛け合わせた頻度、す なわち(10-5 /Gy)5 =10-25/Gy ということになる。この頻度では、1個の受精卵を出発点とし て分裂を繰り返し、およそ 6x1013個の細胞で出来ているヒトの体にはがんがেずるはず がないというဤ盾を説明せねばならない。 2. 放射線による細胞がん化は多段階突然変異説で説明できない 我々は、これまでシリアンハムスター(SHE)細胞を৷いた細胞がん化実験系を৷いて 放射線による細胞がん化誘導機構を追跡し、Gy あたりの細胞がん化頻度が平均的な体 細胞突然変異頻度の 500~1,000 倍ৈいことを発ৄした(Watanabe et al. 1980; 1984a; 1984b)。さらに、放射線照射された細胞における突然変異と細胞がん化の出現動態を詳 細に調べた。その結果、突然変異は、被ばく後、1~2 回の細胞分裂を経て固定・発現 されるが、細胞がん化は、被ばく後、10 数回の細胞分裂な遅延的現象であり、突然変 異の出現動態と全く違うことが判った(Suzuki et al. 1989; Watanabe et al. 1990; 1991)。こ れらのことは、細胞がん化が複数の突然変異の集積でেずるという“多段階突然変異 説”(Fearon and Vogelstein 1990)とဤ盾するものであり、発がんは、突然変異を経由する 経路以外の発現頻度が極めてৈい経路が存在することが強くં唆される。その後、ヒト の全遺伝数がおよそ 2 万 5 千程度であることが明らかになった。そして、全遺伝の およそ 10%が発がんに関係する遺伝であるとされる。単独遺伝の放射線突然変異率 は、10-5 /Gy 程度であることを考えると、我々の研究結果から導いた放射線による細胞 がん化率は、すべてのがん関連遺伝が度に変異を起こすという異常状況を想定して 導かれる頻度よりもপきい。このことは、突然変異を経由する経路以外の発がん経路が 存在するという我々の推測が正しいことを強く暗ંする。 同じ時期に、ハーバードপ学の Kennedy ら(1980)は、C3H10T1/2 細胞に X 線を照射し た後、10 数回分裂させコンフルエントになった細胞を様々な希釈率でシャーレに植え 込み直しフォーカスの出現頻度を求める実験をおこなった。もし、放射線照射後、突然 変異と同じように固定・発現されるならば、希釈率に応じてেずるフォーカス数が異な るはずである。しかし、結果は、希釈率に関係なくフォーカス出現率は同じであった。 この結果をもとに、彼は、放射線発がんの最も重要な原因は、照射時にすべての細胞 に誘導されるశ遺伝的な変化であると指摘している。実にエレガントな実験で放射線発 がんの最も重পな疑問を明らかにしたのであった。 このように、1980 年台に、我々を含む複数の研究グループは、放射線発がんが単純 な遺伝突然変異でেじているのではないことを指摘し、その原因をశ遺伝的現象(エ ピジェネチック)と予想したが、その実体は明確にされないまま残されている(Sugahara and Watanabe, 1994)。そこで、我々は、およそ四半世紀にわたって、このဤ盾を解決す るために初代培養ヒト胎児(HE)細胞、マウス胎児(ME)細胞および SHE 細胞を৷いて細 胞がん化に関連する細胞内標的と発がんの経路を探索してきた。 3. 放射線発がんの引きসはশ寿命ラジカル そして、その研究成果から、我々は、放射線発がんの次標的は、DNA そのもので はないと強く信ずるようになった。その予想を確実にしたのは、ビタミン C による放 射線の遺伝的効果軽減効果の研究成果である。これまで、遺伝的影響を含めて放射線の ে物影響の主因は、ে体を構成する細胞の 75~80%がであるので、の放射線分解で েじた OH あるいは H ラジカルが DNA を傷つけることであると考えられてきた。しか し、我々は、1990 年頃から報告されるようになった“細胞内のの分布が均でなく DNA 近傍はかなり疎性である”とする報告を考慮して、これまでの常識的な考え্と 違って、”OH ラジカルの様な活性ラジカルは直接 DNA を攻撃しないのではないか?” という疑問を持った。そのため、我々は、名古屋প学の宮崎らの協ৡを仰ぎ X 線照射 された細胞内にেじたラジカルを直接観察する技術を開発し、細胞内に常温における半 減期がおよそ 20 時間とশく活性の低いৈ分ラジカル(শ寿命ラジカル)が誘導され ることを発ৄした(Miyazaki et al. 1991; Kumagai et al. 2003)。そして、このশ寿命ラジ カルの消শと突然変異と細胞がん化の誘導頻度が密接に連動したのである(Koyama et al. 1988)。ビタミン C やエピガロカテキンは、このশ寿命ラジカルを効率良く捕捉する が OH や O2 - ラジカルを捕捉できない。্、ジメチルスルホキシド(DMSO)は、活 性ラジカルを捕捉し DNA 損傷や細胞死を抑制する能ৡがある(Miyazaki et al.1990; Watanabe et al. 1990)。さらに驚くべきことに、ビタミン C 処理によるশ寿命ラジカル捕 捉効果と突然変異や細胞がん化頻度の軽減効果は、照射が終了して 20 分後や 20 時間後 でも観察される。この事実は、突然変異や細胞がん化の原因ラジカルが OH や O2 - ラジ カルではないことを明確にંしている。最近、このラジカルは、ৈ分タンパクのシス テイン残基にেじたラジカルであることを明らかにした(Kumagai et al. 2003)。さらに、 ビタミン C 処理は、放射線誘導遺伝的不安定性を抑制し、細胞寿命を延শさせるので、 これらの現象にもশ寿命ラジカルが関与していると予想される(Kashino et al.; Roy et al. 2000; Tominaga et al. 2004)。 これらの結果を総合的に判断して、我々は、X 線照射によって細胞内にেじた短寿命 の活性ラジカルは、遺伝物質(DNA)を直接攻撃し細胞死や染౦体構造異常を起こす が、শ寿命の活性の低いラジカルは、遺伝物質(DNA)を直接攻撃せず致死や染౦体 構造異常を起こさないが、細胞がん化を引き起こす主因となると予想したのである (Miyazaki et al. ; Watanabe et al. 1990, Koyama et al. 1998)。 4. 放射線発がんで最初にৄられる変化は染౦体異数化 こうした我々の実験結果と推測が正しいとすると、現在、最も受けোれられている発 がん機構説であり”DNA 損傷→染౦体異常→突然変異→発がん”という経路で発がんが 起きるとする”発がんの突然変異説”に疑問を投げ掛けるものとなる。 それでは、なにが放射線による発がんの原因であるだろうか?放射線で誘導したがん 細胞の形質を調べると、マウス、ハムスターなど種を超えて共通して観察される形質と して染౦体の異数化があげられる(Suzuki et al. 1989; Watanabe et al. 1990)。マウス細胞 では、倍数化も簡単にেじ無限増殖能の獲得に関与するが細胞がん化には関与しない。 がん抑制遺伝 p53 機能をノックアウトしたマウス細胞では異数化が起きるが、p53 機 能が正常のマウス細胞では倍数化は起きるものの異数化の頻度は極めて少ない。この現 象は、放射線発がんに限らず化学発がんやৈ密度培養でも、かつ、ঽ然発がんの際にも 共通してৄられる。現時点では、p53 機能がどのような仕組みで異数化を抑制するかは 明確ではないが、我々の得た結果からは、少なくとも細胞周期制御機能や細胞死誘導機 能が関与しない経路が存在することが予想される。染౦体異数化がেずる経路としては、 これまでにテロメア不安定化に伴う染౦体融合-架橋-切断(FBB)サイクルを介してে ずる経路と、四倍数化した後、異常細胞分裂を介して染౦体が脱落して異数化する経路 の存在が予想されてきた。しかし、我々の研究成果では、テロメア不安定化は、染౦体 構造異常の原因になるもの染౦体異数化の原因となる可能性は少ないこと、三倍体化の 経路と四倍体化の経路が明確に異なることをંしており、直接異数化を起こす第三の経 路の存在を予想せねばならないことをં唆している。最近、我々は、異数化を起こした 細胞では、異数化した染౦体にコードされている遺伝ばかりか、異数化していない染 ౦体にコードされている遺伝を含めてপ幅な遺伝発現攪乱が起きることを発ৄし た(Nawata et al, 2011)。染౦体のバランスの変化が細胞がん化の推進ৡとなる。細胞ഠ 化は、細胞が不死化することを抑制する最পの障壁であり、発がん抑制機構となる。 不思議なことであるが染౦体異常と発がんの関係を直接調査した疫学調査で充分な研 究は少ない。そこで敢えてつの報告を引৷して発がんと関連する染౦体異常について 考察してみる。その第の研究は、Tonomura (1983)らが「Radiation-induced Chromosome in Men」に発表した本যのঽ然染౦体異常の年齢別発ে頻度の結果である。そこに報 告されている結果は、প্の予想と違って、全年齢で単純な相互組み替えのような安定 型染౦体異常頻度よりも動原体に代表される不安定型染౦体異常頻度がৈ頻度にৄ られる。これは、これまでの放射線ে物学の常識とপきく異なる結果であるが(1)中 国のৈいঽ然放射線地域の住ড়には、フラグメントを伴わない動原体が主流であると いう結果(Zhang et al. 1993)や(2)放射線による遅延型染౦体異常はフラグメントの ない動原体染౦体が主流であるという結果(Roy et al. 2000; Undarmaa et al. 2004)を ဤ盾なく結びつけるものである。遺伝的不安定性形質を獲得した細胞では、遺伝の変 異を誘導する性質が細胞内に誘導維持され、細胞分裂の度に不安定型染౦体異常をে成 し、それを持った細胞は死んでしまうものの、新たに染౦体異常が誘導され続けるから であろう。我々の研究成果でも、放射線誘導型遺伝的不安定性を記憶する細胞内異常の つが染౦体末端に存在するテロメアあるいはサブテロメア構造であることが明らか である(Mukaida et al, 2007; Ojima et al. 2004; Urushibara et al. 2004; Toyokuni et al.2009)。 しかし、Tonomura ら (1983) の結果では、本যが加齢とともにৈ頻度に蓄積する染౦ 体異常は、ハイパーディプロイド(ৈ倍体)であり、構造異常にくらべ数ે~数百倍に 達する。ৄဤ盾するように思われるが、染౦体異常がেじた直後の細胞分裂期では、 染౦体構造異常が観測できるものの、其の異常を持った細胞は死亡するので、েき残る 図 1 放射線発がんの DNA 損傷起源説と染౦体異数化起源説。 細胞で発がんに結びつく染౦体異常は、致死に結びつかない異数化であると考えること でそのဤ盾は打ち消される。そして、本য集団の加齢に伴う異数化出現頻度は、本 のがん罹患率の年齢依存性のデーターとよく致している。Tomomura ら(1983)の結果 でも,染౦体構造異常頻度は、年齢と共に上昇するものの、ৈ倍体染౦体異常頻度に くらべるとૻ較にならないほど低頻度である。さらに、興味深いことに原爆被ばく者に おけるがんの出現予想とほとんど同じパターンである。 このように研究室内でおこなっている実験発がんの結果と本যにおける染౦体異常 誘導と発がん罹患率に関する分疫学研究の結果がよく致するという事実の裏には、 これらに共通した機構が関与しているからと予想できないだろうか?これらの結果を、 我々は、ঽഞの実験発がんの結果である「発がんの主因は染౦体異数化である」という 結論を基盤において、「放射線発がんはঽ然発がんと同じ経路を辿ってেじている」そ して「DNA 損傷-染౦体構造異常を引きসとする発がん経路を経てেずる発がんは、染 ౦体異数化を起源とした経路を経てেずる発がんにくらべ極めて稀な現象である」と予 想し、図 1 にંすような作業仮説として取りোれ、その仮説の是శを検証している。 5. 染౦体異数化はどのようにしてেずるのか? もし、この仮説が正しいとしたら、なにが染౦体の異数化をেじさせるのであろうか? 我々の研究で細胞がん化頻度を上げるৈ密度培養や放射線被ばく処理は、様に、細胞 内酸化度を亢進する。この酸化度の亢進は、ミトコンドリア膜における電保持能ৡの 低下に伴い細胞質内へ放出される電量が増すために細胞内活性酸素ラジカル量を増 加させることによってেずる。それに伴って中ੱ体構造異常を経由してেずる染౦体異 数化を経由する経路が存在する(Nakahata et al. 1998 ; Miyakoda et al. 2004 ; Ojima et al. 2004)。確かに放射線照射やৈ密度培養によって中ੱ体構造異常が容易に誘導される。 中ੱ体が消失すると細胞は、分裂できず巨প細胞化して死滅する。中ੱ体が増えそれぞ れの中ੱ体を極とした多極分裂が起きると、本来に細胞に分割されるべき遺伝物質が 細胞以上に分配されるために遺伝情報の不ଌが起り細胞はেきんこることができな い。しかし、多中ੱ体となった細胞で、複数の中ੱ体が極に別れ、あたかも極分裂 のように核分裂を起こすと、本の染౦体のセントロメアに両極から複数の紡錘が結 合(メラトリック結合)し引き合うことにより染౦体分配時にৡ学的不安定がেじ、染 ౦体分配が遅れる現象(取り残し染౦体)がৈ頻度で起きる。この現象が染౦体異数化を 起こす有ৡな候補である。この経路でেじた染౦体異数化細胞のうち染౦体を獲得した 細胞は、遺伝情報の不ଌはেじずে存できる。 この考え্は、7Gy の X 線を照射した CGL1 細胞のトランスフォーメーションが細 胞内酸化度の亢進に引き続く細胞膜異常が原因であるとする Radpath と Gutierrez (2001) の結果、およびミトコンドリア電伝達系で働く SDH のಳ損細胞では、細胞内酸化度 が亢進し染౦体異数化の原因となるという Slane ら(2006)の結果によっても強く੍持 される。般的に構造タンパクや酵素タンパクに限らずタンパクが時的に構造異常を 起こし機能不全を起こしても、そのஒ写真である DNA が正常に保たれれば、再度、正 常なタンパク質を再構築することが出来るので、重要遺伝に構造異常が起きた場合に くらべ細胞を致死に導かれる可能性は格段に低いのではないか?事実、我々の結果では、 放射線照射やৈ密度培養によるে理的ストレスは、細胞集団の細胞内酸素ラジカル量を 平常時の 4~5 倍に増加させるが、がん化してしまった細胞の細胞内酸化度は、ৈいま ま維持されているケースはほどんどないことが判っている。ৄဤ盾するように思われ るが、酸素酸化度が増加するとタンパク損傷が増加し染౦体異数化頻度を上昇させ細胞 をがん化させる切っ掛けになるが、がん化した細胞ではৈい酸化度を保つことは細胞の ে存には有利ではなく酸化度をৈく保つ必要性はないのだろう。あるいは、細胞内酸化 度上昇に寄与するミトコンドリアを介したエネルギー産েを放棄し、解糖系が活性化さ れるためかもしれないが詳細は不明である。 ここに紹介した最近の低線量放射線に対する細胞のがん化応答反応に関する研究結果 は、放射線による細胞がん化の経路として、従来、考えられていた DNA 損傷を起源と する経路のほか、セントロゾーム損傷を起源とする経路が存在し、後者が発がんの圧倒 的主経路である可能性をં唆する。また、この経路は、通常のミトコンドリアにおける エネルギー産ে機構の時的撹乱によって活性化される。従って、主経路を経てেずる 放射線発がんは、ঽ然発がんと同じ機構でেみ出されるものと推測できる。 参考ધ献 Kennedy AR, Fox M, Murphy G, Little JB:Proc Nat Acad Sci. 77: 7262-7266, 1980 . 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