http://www.asyura2.com/15/genpatu44/msg/510.html
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東電は、相変わらず実証していない原因を持ち出している。
NHKの記事に「福島第一原発2号機では、すべての電源を失ったなか、事故発生から4日目の3月14日に非常用の冷却装置が止まり、建屋の外から消防車をつないで原子炉に水を注ぐしか核燃料を冷やす手段がなくなりました」とあるが、要は、電源不要の自立型非常用冷却装置(RCIC)が止まってしまった原因が何かをしっかり考察していないから、あてずっぽかゴマカシかはわからないが、ご都合主義的に別の原因を持ち出すことになる。
2号機の非常用冷却装置(RCIC)は、原子炉に送り込む冷却剤(水)として最初に使われる復水タンクの水がまず枯渇し、続いて、ドーナツ型プールである圧力抑制室(S/C)の水が原子炉冷却用に使われるようになり、ついにはS/Cの水まで枯渇したことで停止したのである。
圧力抑制室(S/C)に水がない状態で「主蒸気逃がし安全弁」操作を行っても、パイプとS/Cに高温高圧の蒸気が充満していくだけで、圧力はほとんど下がらない。
必要な対応は、復水タンク及び圧力抑制室(S/C)の水が枯渇する前に水を補給することである。(冷却が利かなくなりメルトダウンが近づいている状態では対応ができないだろう)
復水タンク・圧力抑制室(S/C)のいずれかに水を補給し続ければ、2号機の非常用冷却装置(RCIC)はもっと長く作動していたはずである。
決定的なことは、2号機から膨大な放射性物質が放出された原因も、水がない圧力抑制室(S/C)に高温高圧の蒸気を何度も何度も噴出させたことにある。
そのような愚かな対応をしたことで、2号機の圧力抑制室(S/C)の一部に穴があき、そこから膨大な量の放射性物質が放出されたのである。
※参照投稿
「事故を「レベル7」まで深刻化させた政府・東電の大罪:2号機圧力抑制室損壊は事故対策チームの極めて深刻な失態」
http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/549.html
「[事故発生から2号機圧力抑制室損壊までの経緯:5] (その7)」
http://www.asyura2.com/11/genpatu9/msg/601.html
「[2号機圧力抑制室損壊問題]東電資料より:S/Cプールの水は隔離時冷却に使われ防護機能を喪失:圧力破壊の可能性が大」
http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/219.html
「わずか9カ月前に地震も津波もないまま「常用電源喪失」に陥った2号機:今回と強く結び付く事故を法令違反でうやむやに処理」
http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/592.html
「田中三彦氏:米国で脆弱性から“噴き出す蒸気の勢いで圧力抑制室が損壊する”可能性が指摘されていた[週刊エコノミスト]」
http://www.asyura2.com/11/genpatu13/msg/822.html
「2号機圧力抑制室の損壊原因≠「水素爆発」発表(東電)から読み解く事故の経緯」
http://www.asyura2.com/11/genpatu17/msg/298.html
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福島第一原発2号機 重要装置の部品溶け事態悪化か[NHK]
12月17日 5時08分
東京電力福島第一原子力発電所の事故で放射性物質の大量放出を起こした2号機では、原子炉の圧力を下げる極めて重要な装置の部品が核燃料の熱で溶けたため、圧力をなかなか下げられず核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が進むなど事態を悪化させた可能性があることが、東京電力の分析で新たに分かりました。
福島第一原発2号機では、すべての電源を失ったなか、事故発生から4日目の3月14日に非常用の冷却装置が止まり、建屋の外から消防車をつないで原子炉に水を注ぐしか核燃料を冷やす手段がなくなりましたが、原子炉の圧力が高く水が入らない状態でした。このため応急的にバッテリーをつないで原子炉の圧力を抜くための弁を開けようとしましたが、なかなか開かず、他のトラブルも重なって水の注入が遅れたほか、その後もたびたび注水が中断しました。
この弁は「逃がし安全弁」と呼ばれ、別のタンクから送り込んだガスの圧力で開く構造になっていて、東京電力が原因を突き止めようと当時のデータを分析した結果、ガスを送り込む装置の隙間を埋めていた部品が200度までしか耐えられずに核燃料が出す高熱で溶け、ここからガスが漏れていた可能性があることが分かりました。
弁が思うように開かず水を安定して注入できなかった結果、2号機では核燃料が溶け落ちる「メルトダウン」が進み、放射性物質の大量放出につながりました。このため東京電力は新潟県の柏崎刈羽原発で問題の部品を高熱に耐えられるものに交換することにしていますが、「逃がし安全弁」は、福島第一原発と同じタイプのすべての原発に取り付けられている極めて重要な装置であり、ほかの原発でも安全性の確認が急がれます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151217/k10010343481000.html
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