http://www.asyura2.com/15/genpatu44/msg/501.html
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他所から来た活動家には地元経済は関係ない。
不安を煽ってカンパが集まれば良い。
成田も沖縄もそう。
新潟日報から
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20151214223231.html
柏崎原発の恩恵、見詰め直す
柏崎刈羽100社調査
東京電力柏崎刈羽原発が立地する柏崎刈羽地域の経済界で、再稼働を願う声が強まっている。地元経済団体は今年6月、柏崎市と刈羽村の議会に早期再稼働を求める請願を提出した。東電福島第1原発事故から5年がたとうとしているが、いまだに多くの住民が避難生活を送っている。柏崎刈羽原発の安全性を確認する国の審査も途上だ。それにもかかわらず、最もリスクを抱える地元から再稼働を願う声が上がるのはなぜか。1号機が運転を始めた1985年から今年で30年。柏崎刈羽地域の企業100社に、地域経済と原発との関係を詳しく聞いた。
■Q、1号機が稼働した30年前に比べ、会社の規模や業績はどう変化した?
<30年で規模「縮小」42社>
柏崎市が原発を誘致した最大の狙いは、地元活性化だった。しかし、30年前と比べて経営規模や業績が「拡大した」と答えた企業は35社にとどまった。
一方、「縮小した」という企業は42社。理由として多かったのは「時代の変化」や「景気の影響」だ。
写真店はデジタルカメラの普及によって現像の仕事を、小売店は郊外型の大型店の進出によって顧客を失ったという。製造業では、市内有数のメーカー「小松エスト」が1999年に撤退したことや、2008年のリーマンショックを理由に挙げる企業が多かった。
そもそも地域の人口が減っていることの影響を指摘する声も複数あった。
柏崎市の人口(05年に合併した地域を除く旧市域)は9月末現在で8万162人。原発全7基完成前の1995年をピークに減少へと転じ、今では30年前より5千人近く少ない。
柏崎市の民間事業所数も90年代をピークに減っており、合併地域を合わせた数でも30年前より300社以上減った。
「ここに原発が来ると聞いて創業した。構内企業の車の修理、整備の仕事を受けることで業績が伸びた」(自動車販売業・65歳)
「公共投資が減って縮小した。東電はうちみたいな中小・零細に発注しない。受注できるのは一部の企業だけだ」(建設業・60歳)
■Q、地元に原発ができたことによって、間接的な売り上げ増はあった?
<波及効果が「ある」43社>
原発立地による間接的な効果が「ある」と答えた企業は43社に上り、原発立地による波及効果を感じている企業が一定程度あることが示された。一方、「ない」という企業も半数近くあり、波及効果が地域経済全体をどこまで押し上げたかは不透明だ。
原発全7基が完成する1997年までの建設期、柏崎刈羽地域は多くの建設作業員でにぎわった。建設期が終わった後も、東電の記録が残っている2005年度以降、東電社員や定期検査の作業員らが少なくとも月4千〜5千人規模で原発構内に入って働いていた。
このため、飲食・宿泊を中心としたサービス業や小売業から「社員や作業員が客として来てくれた」との声が多く聞かれた。建設業でも、東電の社員寮や作業員用のアパートのメンテナンスの仕事が増えるなど、波及効果は多岐にわたっていた。
ただ、その波及効果は多いときでも年間売上高の「数パーセント程度」「わずか」と答えた企業が多かった。
「原発の下請け会社が東電を接待するのに、うちの店を使ってもらっている。多い年で原発関連が15%になった」(飲食業・50歳)
「原発から離れているので関係ない。原発とか社員アパートとかの近くなら影響があるかもしれないが」(理容業・80歳)
■Q、柏崎刈羽原発が再稼働すれば、自社の売り上げが増える?
<売り上げ増「期待」5割>
全体の半数に当たる50社が「再稼働効果」に一定の期待を寄せる一方、残りの50社は自社の売り上げにとってプラスにはならないとの見方を示した。
原発再稼働が売り上げ増に結び付くと明言したのは23社。ほかに27社が「間接的効果があるかもしれないが分からない」と答えた。
ただ、売り上げが増えるとした企業でも、その半数近い11社は「原発が動いて景気が良くなれば地域に金がまわるだろう」などの漠然とした期待だった。原発の仕事を定期的に受注しているという14社を見ると、再稼働効果を見通しているのは5社にとどまった。
再稼働による売り上げ増を否定した企業には、もともと原発関連の仕事を受けていない社のほか、「原発というより、景気が良くならなければどうにもならない」などと波及効果に懐疑的な見方も目立った。
現在、原発の安全対策の仕事を受注している企業の中には「再稼働すれば、むしろ仕事は減り、売り上げも落ちる」という社が複数あった。
「風が吹けばおけ屋がもうかる…ではないが、原発が動けば柏崎の経済が動く。恩恵があると期待する」(サービス業・64歳)
「再稼働したからといって店の売り上げが上がることはない。人口が減っていることが原因なのだから」(酒小売業・70歳)
■ Q、柏崎刈羽原発の安全性が確認されたら、再稼働してほしい?
<再稼働「望む」3分の2>
全体の3分の2の66社が再稼働を望む一方、残り3分の1の34社は「いいえ」「判断できない」「どちらでもいい」のいずれかを答えた。地元経済界がまとまって原発の早期再稼働を求めているように映るが、決して一枚岩ではなかった。
再稼働を望む企業のうち32社が、その理由として真っ先に「地元活性化」を挙げた。具体的にどの業種に活気が出るのかを聞くと、「飲食業や宿泊業」と答えた社が多かった。
しかし、調査対象となった飲食・宿泊業6社を見ると、再稼働を望んでいるのは3社にとどまった。全基停止によって「売り上げが減っている」と答えたのは3社だった。
一方、再稼働に反対した16社の理由は多岐にわたった。福島第1原発事故を受け、リスクの大きさを危惧する社もあれば、国や東電に対する不信感を口にする社もあった。
「判断できない」「どちらでもいい」と答えた計18社のうちの多くは、活性化への期待と事故への不安とで揺れる心情を明かした。
「柏崎は原発があることで成り立っている。再稼働は必要だ。建設期の活気は戻らないだろうが…」(自動車部品製造業・63歳)
「原発はない方がいい。あるからといって、飲食店がもうかるわけでもない。ただ、動くだろうと諦めている」(飲食業・63歳)
■調査の方法
柏崎商工会議所の名簿に記載されている会員企業などを対象とし、産業別に計100社をコンピューターで無作為抽出した。10、11月に原則面談で聞き取った(一部は電話取材)。
産業ごとの対象企業数は、柏崎市の産業別就労人口(2010年国勢調査)の割合に応じて決めた。名簿記載の約2千社のうち、柏崎刈羽地区に本社や本店を置き、1985年以前に創業した企業など、約700社から対象を抽出した。
産業別の抽出数は農林水産 4▽製造 24▽建設 13▽卸売・小売 15▽金融・保険 2▽不動産 1▽運輸 4▽情報通信 1▽サービス 36(うち宿泊・飲食は6)。
<参考リンク>
■柏崎原発は必要か 関係者に聞く
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20151214223226.html
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