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「赤い」官僚
産経から
http://www.sankei.com/affairs/news/151002/afr1510020038-n1.html
規制委3年間の成果を独断で採点してみた…原発審査60点 安全目標設定65点 活断層調査は赤点再テスト!
東京電力福島第1原発事故を教訓に発足した原子力規制委員会が、この9月で丸3年を迎えた。規制委の設置法上、「3年以内の見直し」を規定しているため、その評価や課題が問われている。では、これまでの取り組みはどうだったのか、取材班は規制委の主な成果を取り上げ、それぞれ独自に採点(100点満点)してみた。及第点の項目もあるが、“赤点再テスト”を命じなければならない項目もある。(原子力取材班)
原発審査「60点」
規制委がこの3年間で最も力を入れて取り組んできたのが、再稼働に向けた原発の審査だ。
平成25年7月から始まった審査には、計15原発25基が申請済み。公開の審査会合は今年9月末までに約280回を数えるほど、膨大な時間を費やしている。だが、再稼働を果たしたのは九州電力川内原発1号機(鹿児島県)しかない。
審査を遅らせている最大の要因は、事業者の準備不足にある。だが、審査で適用される新規制基準にあいまいさがあることも否定できず、審査の中での指摘が、審査官の個人的な「感想」なのか、基準の「解釈」なのか不明なこともあり、感想レベルの意見が審査を拘束する場面も目にしてきた。
特に、地震や津波など自然災害をどう定量化するかについては、規制委側自体にも定まった解釈がなく、施設や設備の耐震性のチェックに異常な時間がかかっている。
ならば、外部の専門家に意見を聞くという機会があってもいいと思うが、審査会合で専門家が呼ばれて意見聴取された場面は一度もない。
こうした対応が時に、「独善的」と批判されるゆえんでもあり、今後の課題は、規制委の中立性をどう確保していくかだろう。
ただ、審査にかける並々ならぬ苦労は評価できる。規制委のある東京・六本木のビルはほぼ毎深夜、こうこうと明かりがともり、安全にかかわる最新の知見を取り入れようと奮闘する姿には敬意を表する。審査の遅れの大半が、事業者に起因することも考え、辛うじて及第点とした。
安全目標の設定「65点」
取材班が最も評価するのは、「安全目標」の設定である。これは原発規制の大方針として、規制委が25年4月に事故の頻度を数字で示し、目標値を定めたものだ。
目標値を定めること自体が、日本の原子力の歴史の中で画期的なことであり、原発で事故は一切起こらないという「安全神話」との決別ともとらえられる。
原発事故前の平成15年に内閣府の旧原子力安全委員会が案を取りまとめたことがあるが、事故を前提として原発の安全の信頼性を傷つけるものと批判が集まり、これまで成立することはなかった。原発事故を経て、「安全観」を再定義する上で、こうした安全目標を設定するのは悲願でもあった。
目標値は具体的に、事故の程度により発生頻度を3つに区分している。
(1)米スリーマイル島事故(1979年)のように炉心が損傷する程度の事故を「1万年に1回」(2)放射性物質の放出を抑えられるとしても格納容器の機能が喪失した程度の事故を「10万年に1回」(3)放射性物質の放出が抑えられない事故を「100万年に1回」とした。
ただ、それ以降、安全目標の議論は途絶えている。経済産業省の検討会では、(3)程度の事故頻度について「4000年に1度」という数値を見積もっており、継続的な議論が必要なはずだ。
さらに国民に対する規制委のコミュニケーション不足も露呈し、「新基準に合格しても安全ではない」という規制委の田中俊一委員長の発言が誤解を受けたことも、「安全」に対する議論を深めるという努力が足りない。
活断層調査「30点」
原発敷地内の活断層調査は当初から、厳しい批判が出ていた。
調査は全国の6原発で進められており、現在のところ、関西電力大飯と美浜(いずれも福井県)は「活断層なし」と判断された。一方、日本原子力発電敦賀(福井県)▽東北電力東通(青森県)▽北陸電力志賀(石川県)−の3原発はいずれも活断層の可能性があるとみなされた。日本原子力研究開発機構の高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県)はまだ調査中だ。
原子炉直下に活断層があると判定されれば、廃炉を余儀なくされることもあり、調査には慎重さが求められていたが、規制委の調査は拙速で迷走を繰り広げた。
特に、敦賀では原電側が提出した新しい資料を、規制委側が「受け取れない」と拒否。原電側が説明している最中でも、「その話は時間がないからあとでいい」と止められたほか、「そこはポイントではない。われわれは重視していない」と言い切る場面もあった。
東通でも、東北電力が破砕帯(断層)の変形の要因を「岩盤が風化し、結晶が成長して膨張したことによる影響だ」との主張を展開してきたが、規制委側は「根拠を欠いた架空の説だ」「時間の無駄だ」と一方的に議論を打ち切った。
原発事故前に調査に携わった専門家も排除しており、公平な議論が展開されているかについては、大きな疑問符が付く。
すでに事業者から調査の信頼性を失っており、審査の中で活断層の議論が繰り返されることから、もはやこの調査自体に有意性を見いだすことは困難になったといわざるをえない。
福島第1原発事故収束への対応「50点」
福島の事故対応については、懸命に取り組んでいると一定の評価はできる。
しかし結果が全てである。その結果自体が、福島の住民の不安に直結していることを考えると、とても合格点は付けられない。
まず、プラス面では、規制委が「環境汚染への最大のリスク」と位置付けていた海側配管トレンチにある汚染水の抜き取りに成功したことが挙げられる。
さらに、昨年12月、4号機の燃料貯蔵プールにあった1535体の燃料の取り出しが完了したこともリスク低減の上では、最も大きな成果である。
今年2月には、どこにリスクがあって、どう克服されているかを可視化したロードマップをつくった。これは福島の住民に向けたもので、田中委員長は「うちができることは、福島第1原発の不安をまずなくすことだ」と力を込めている。
しかし、この3年間で汚染水漏れの拡大が住民の不安を募らせてきたことを見ると、結果主義の観点から、マイナス点の方が大きい。
例えば、今年2月、汚染水が排水路を通じて外洋(港湾外)に流出しているにもかかわらず、東電が9カ月近く公表しなかったことに批判が集中した。
規制委に対しても、ろくに対応策を講じなかったことで不信が増幅。田中委員長は定例の記者会見で「責任は東電にある。はしの上げ下ろしまでわれわれが技術指導する立場ではない」と強調したが、福島の住民に寄り添う立場を志向すれば、態勢を改善する余地はあったはずだろう。
<参考リンク>
■脱原発の前に人間終わってる!地震、津波、原発で被災した福島県民に対する悪質なデマを拡散する人々に怒り心頭!
http://www.asyura2.com/12/genpatu26/msg/862.html
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