3. 2015年11月06日 11:41:29
: LY52bYZiZQ
=========================================================================== 2015年11月6日(金) 主張「もんじゅ」勧告へ 存続は有害、ただちに廃止を 20年前に事故を起こし、運転再開の見通しが立たない高速増殖炉の原型炉「もんじゅ」(福井県)に対し、原子力規制委員会がこれまでの運営主体、日本原子力研究開発機構には安全に運転する能力はないと、あらたな運営主体を見つけるよう文部科学相に勧告することを決めました。「もんじゅ」は運転を停止していても周辺に集中立地する原発とともに住民の暮らしを脅かし、巨額の費用もかかります。存続させること自体が有害であり、ただちに廃止すべきです。 20年前に大事故起こし 「もんじゅ」は、ウランを燃料に発電する原子力発電所の使用済み燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、それを再利用して発電する原発です。燃料にしたプルトニウムをさらに再処理すれば、燃やした以上の燃料が取り出せるというので、「核燃料サイクル」を実現する「夢の原子炉」だとまで宣伝されました。 しかし、猛毒で原爆の材料にもなるプルトニウムは取り扱いが極めて困難です。しかも、高速増殖炉の炉心を冷やす冷却材には普通の原発のように水ではなく、水分に触れれば大爆発を起こすナトリウムを使うので、技術的にも難しく、運転は極めて危険です。 実際「もんじゅ」も1994年に臨界に達した後、翌95年にはナトリウムが漏れ出す大事故を起こし、以来20年間も運転できていません。世界各国でも高速増殖炉の開発に取り組みましたが、いまでは日本以外の国は相次いで開発を中止しています。「もんじゅ」を存続させても、運転できる見通しはほとんどありません。 運転を停止しているうちにも設備は老朽化し、試運転を始めても事故が続き、2012年には約1万件もの機器の点検漏れも発覚しました。原子力規制委は一昨年運転再開の準備そのものを禁止、その後も点検計画の前提になる機器の重要度分類の誤りなどが判明しました。このため今回、原子力規制委がついに、運転を停止していてもまともに管理できないのに運転再開などあり得ないと、原子力研究開発機構以外の運営主体を探すよう、異例の勧告に踏み切ったのです。 原子力規制委は、「もんじゅ」の計画そのものの中止を求めていませんが、運営主体を変えればうまくいくという保証はどこにもありません。もともと原子力研究開発機構が運営主体となったのも、ナトリウム漏れ事故を起こした当時の動力炉・核燃料開発事業団を改組した核燃料サイクル開発機構から引き継いだものです。運転再開の見通しが立たない以上、計画そのものを中止すべきです。運転を停止していても、1日約5千万円もかかります。再開はあきらめ、「もんじゅ」は廃止すべきです。 「核燃料サイクル」撤退を 問題の根本には、破綻した「核燃料サイクル」政策に政府があくまで固執し続けていることがあります。安倍晋三政権が昨年決めた「エネルギー基本計画」も、原子力を「重要なベースロード電源」と位置づけ、「核燃料サイクル」の推進や「もんじゅ」の継続を打ち出しています。こうした政策そのものを根本的に見直すべきです。 「即時原発ゼロ」を実現し、「核燃料サイクル」政策から撤退してこそ、原発事故の危険を根本からなくすことができます。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-06/2015110601_05_1.html 2015年11月6日(金) 核兵器廃絶の確約を パグウォッシュ会議閉会 「長崎宣言」を発表 世界中の科学者らが核兵器廃絶などをめざして集まり、長崎市で1日から開かれていたパグウォッシュ会議の第61回年次大会が5日、「長崎宣言」を発表し、閉会しました。宣言では、核兵器保有国に対し、「核兵器の廃絶を確約しなくてはならない」と求めています。 宣言は、「世界の政治指導者に対し、被爆者の叫びを受け止めるよう強く訴えます」と述べ、すべての核保有国が核兵器システムの近代化計画を中止するとともに、最も重要なのは核兵器の削減にとどまらず廃絶の確約だと強調しています。「核の傘」に依存する非核保有国にも核軍縮を支持し、自身の安全保障政策を転換しなければならないとしています。 国々と市民社会、国際組織が連携して核兵器の法的禁止を目指す「全世界的なイニシアティブ」が重要な役割を果たすと指摘。福島第1原発事故にも言及し、「科学者の社会的責任はかつてないほど重大」としています。 閉会後の会見で、組織委員会の鈴木達治郎委員長は大会を振り返り、「長崎を最後の被爆地にとの思いでまとまった」と強調。参加した各国の科学者らは「宣言は核兵器廃絶に向けた一つの柱となる」と述べ、「各政府に圧力をかける世論が重要。市民社会と連携し、核兵器の禁止に向けて行動したい」と語りました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-11-06/2015110601_04_1.html ===================================== |