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太平洋の動物の絶滅が来る時、見て見ぬふりをされた問題は福島放射能です。メディアの沈黙は耳をつんざく(ENENews)
http://www.asyura2.com/15/genpatu44/msg/202.html
投稿者 ナルト大橋 日時 2015 年 10 月 26 日 17:46:17: YeIY2bStqQR0.
 

記事元


Former US Gov’t Official: “The elephant in the room is Fukushima radiation” when it comes to Pacific Ocean animal die-offs… Gov’t has totally failed to inform public about full extent of fallout… Media’s silence is deafening — Mentions coverage by ENENews
元米国政府関係者:太平洋の動物の絶滅(ダイオフ)が来る時、「部屋の中の象(見て見ぬふりをされた問題、皆その問題を認識しているが、あえて触れようとしないタブー)は、福島放射能です」...政府は、放射性降下物の全範囲について国民に知らせる事を、全て失敗しました...メディアの沈黙は耳をつんざくようです – ENENews(エネニュース)による報道で言及されている


Published: October 20th, 2015 at 6:40 am ET By ENENews
公開:2015年10月20日 6:40 ET ENENewsによる


Excerpts from column by Cynthia McKinney, former member of Congress who served six terms in the U.S. House of Representatives, Oct. 19, 2015:
シンシア・マッキニー、2015年10月19日、米下院で6期務めた議会の元メンバーによる論評(コラム)からの抜粋:


• In the aftermath of Japan’s Fukushima nuclear power meltdown… the international community has totally failed in keeping the public properly informed and protected from the fallout. Scientists and environmental officials continue to express concern, even now, at the unusual events and wonder about the causes. At the same time, the media present the facts, but fail to make any connection whatsoever to the ongoing state of affairs stemming from the tragic 2011 events at Fukushima.
•日本の福島原子力発電所メルトダウンの余波で...国際社会は、適切に情報伝達し放射性降下物から国民を保護し続けることに、完全に失敗しました。科学者や環境当局は、今もなお懸念を表明し続けている、並はずれた事故で、その原因について怪しんでいる。同時に、メディアは事実を発表した、しかし福島での悲劇的な2011年の事故に起因する出来事で現在進行中の状況に、何一つ一切接触し損ねている。


Here are a few recent examples… A September 2015 audio report from Robin Corcoran, biologist from the Kodiak Wildlife National Refuge, confirms local reports that “emaciated” bird carcasses are washing up on Kodiak Island shores… The program concluded by stating that multiple species of birds have declined in number in other Alaska regions… A few days before the Kodiak reports… Josh Saranpaa of the Wildlife Center of the North Coast was quoted as saying, “Every bird we’re seeing is starving to death. It’s pretty bad.” Saranpaa added, “When you see so many starving, something is not quite right out there.”…
ここに幾つかの最近の例がある...コディアック野生生物国立保護区の生物学者である、ロビン・コーコランからの2015年9月の音声レポートは、「衰弱」鳥の死骸が (アラスカ)コディアック島の海岸にまで打ち上げられているという地方のレポートを確認しています...そのプログラムは、他のアラスカ地域で鳥の複数の種数が減少している、という声明によって結論している...コディアックのレポートの数日前に...北海岸の野生生物センターのジョシュ・サランパーは、我々が見ている全ての鳥が飢え死んている」、と語りました。それはかなり悪いです。」サランパーは付け加えた、「あなた方が非常に多くの飢えた(鳥)を見る時、何かががそこに正に全くありません。」...


Julia Reis of the Half Moon Bay Review writes with understatement, “There have been noticeable changes in the Pacific Ocean that have caused difficulties for marine life of late.” Gerry McChesney of the Farallon National Wildlife Refuge says that the die-off has him all the more “baffled” because of the strip of cold water in his area full of food for these birds. In my mind’s eye, I can see McChesney scratching his head as I read that he considers poisoning, starvation, and El Nino as possible causes for the die-off. The article ends with the following comment by McChesney, “We might have to see some other problem in the ocean before we understand what’s causing the die-off.”
ハーフムーンベイレビュー新聞(米国カリフォルニア州の新聞) のジュリア・レイスは控えめに書いた、「最近の海洋生物にとって、困難を引き起こしている太平洋の顕著な変化がありました。」ファラロン国立野生生物保護区のゲリー・マッチェスニーは、絶滅(ダイオフ)が、これらの鳥の餌で満たされた彼のエリアで、冷たい水を剥ぎ取られた(温暖化のことか?)ために、彼をなお一層「困惑」させている、と言います。私の心の目で見て、マッチェスニーが中毒、飢餓を考察していることを読んだ時、私はマッチェスニーが彼の頭を悩ませているのが分かります、そして絶滅(ダイオフ)の考えられる原因としてのエルニーニョ(現象)。記事は、マッチェスニーによって次のコメントで終わっている、「我々は、何が絶滅(ダイオフ)を引き起こしているかを理解する前に、海洋で他の幾つかの問題を確認する必要があるかもしれません。」


• ENENews.com points to the problem of the massive die-off happening from San Diego to Alaska—all along the West Coast of the U.S. It highlights in various reports words like “strange,” “unprecedented,” “crazy,” “worst,” with this iconic quote from The Sacramento Bee: “Our gut tells us there is something going on in the marine environment.”
• 米国の西海岸に沿って全て−サンディエゴからアラスカに起こっている大規模な絶滅(ダイオフ)の問題を、エネニュース.コムは指摘している、それはサクラメントビー新聞からのこの象徴的な引用:「我々の直観は、海洋環境で進行している何かを教えてくれる。」によって、「奇妙な、」「未曽有の、」「狂気の、」「最悪の、」といった様々なレポートの言葉で強調表現されています、


• [T]he media provide coverage of marine anomalies mentioning global warming, even El Nino and toxic algae, while the elephant in the room is Fukushima radiation. It is this silence that is deafening!… I do want to know why in the face of what appear to be Pacific Ocean die-offs, El Nino is mentioned and not the Fukushima-related elevated levels of radiation.
•「メディアは、地球温暖化に言及する海洋異常の報道を提供している、エルニーニョや有毒藻類にさえも、しながら部屋の中の象(見て見ぬふりをされた問題、皆その問題を認識しているが、あえて触れようとしないタブー)は、福島の放射能です。耳をつんざくのは、この沈黙です!...私は、太平洋の絶滅(ダイオフ)が現れているのに直面して、何故エルニーニョに言及され、福島関連の放射能が上昇したレベルに言及されないのか、知りたいです。


As long as there is a palpable lack of transparency in the mainstream media’s ordinary coverage of extraordinary environmental events, that includes what one senses as a reticence to discuss the obvious, I predict that there will be a proliferation of citizen journalists and citizen scientists seizing upon each piece of new data trying to make sense out of a government-approved narrative that just doesn’t make sense… We should not rely on government officials to tell us the truth about the full extent of Fukushima’s fallout.
異常な環境事象の主流メディアの通常報道における透明性の明確な欠如がある限り、それは、ある人が明白なことを議論するのに寡黙であることを感知する事を含んでいるが、それがある限り、まるで意味をなさない政府が認可した物語の外(の意味)を理解しようと、新しいデータ一つ一つを捕らえる市民ジャーナリストや市民科学者の急増があるだろう、と私は予測しています...我々は、我々に福島放射性降下物の全範囲について真実を伝えるために、政府関係者に頼るべきではない。


See the ENENews report mentioned by McKinney here
ここでマッキニーが言及したエネニュースの報道を参照してください。
 

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コメント
 
1. 2015年10月26日 21:43:06 : FJJ1F7YIm2
★自民党よ!どこが「放射能は完全にコントロールされている」だ!全世界に謝罪せよ!
★太平洋諸国から賠償(数百兆円)請求されたら、すべて【自民党員と経済産業省官僚】が自前で支払え!

【原因】<福島原発事故>カナダ沿岸で放射能検出=セシウム134の半減期分析により福島からと特定(ANN)http://www.asyura2.com/15/genpatu42/msg/494.html
http://www.asyura2.com/15/genpatu42/msg/503.html

【結果】

★驚愕!【米西海岸であらゆる生物が大量死】現象が頻発!★
「米西海岸 大量死」で検索すると驚愕の事実が 【米西海岸でXが大量死】=>Xとは?

1【クラゲ】★クラゲのような「パープル・セイラー(purple sailors:Velella velella)、数十億匹が太平洋岸に打ち揚げ 海岸を覆い尽くす!アシカや海鳥のアメリカウミツバメ、イワシ、ヒトデなどの大量死に続いて、こんどは「紫色の船乗り」と呼ばれる“青クラゲ”の死体が、オレゴンなどの海岸に、気味が悪いほど無数に、打ち揚げられている!フクイチ放射能海洋プルームのせいではないか(大沼安史ブログ)?
http://onuma.cocolog-nifty.com/blog1/2015/05/purple-sailorsv.html

2【オキアミ】★〔米国西海岸で食物連鎖が停止〕オキアミが大量死→それを食べるアシカも大量死(はなゆー2015年4月8日)米国西海岸、400kmにわたってオキアミが大量死(ハフィントン・ポスト。2013年7月18日)。この数週間、カリフォルニア州北部からオレゴン州の海岸に、北大西洋オキアミ(ツノナシオキアミ)が大量に打ち上がっている。この地域では史上最大の大量死だ。北大西洋オキアミは小さな甲殻類で、北大西洋の食物連鎖で重要な役割を担っている。
http://alcyone-sapporo.blogspot.jp/2015/04/blog-post_73.html

3【アシカ】★米カリフォルニアでアシカ漂着が急増、当局が警鐘(AFP通信。2015年3月18日)。2013年から突然始まり、止まらない西海岸のアシカ大量死(shindenforestのブログ2015年03月27日)カリフォルニアで続くアシカの子供の飢餓、この写真アシカの子供です。ガリガリに痩せています。今年に入ってから、カリフォルニアで驚く程たくさんのアシカの子供たちが飢餓状態に陥り、次々と海岸で倒れているのです。(ニューヨークタイムズ)例年の1月だと20-40頭ほどのアシアの子供が保護されますが、今年は、1月で250頭を越え、さらに1月から3月中旬までで、すでに1800頭を超えてしまいました。この異変は、2013年から突然始まりました。

4【ヒトデ20種類】★北米西海岸では2013年以降、さまざまな種のヒトデが大量死している(ワイヤード2014年11月20日)。北米西海岸でヒトデ20種が大量死、原因は? 他の海洋生物への影響は?2013年の夏以降、北米の太平洋沿岸でヒトデが大量死している。北西部から南の沿岸にかけて20種のヒトデに感染が確認されており、病斑や腫れから始まって、病気の進行に伴い肢をコントロールできなくなる症状が見られる。最終的には、腕の一部がちぎれていき、全身が溶けてしまうという。種全体に対する破壊的な影響につながるのはほぼ避けられない。

5【鳥類】★アメリカ西海岸で鳥の大量死(ブーゲンビリアのブログ2015年1月12日)。アメリカ西海岸で海鳥が大量死。アメリカ西海岸では、2013年末くらいからヒトデも大量死。原発からは放射性物質が大量放出され続けているわけで、2013年末には海洋汚染がアメリカに到達するだろうと、複数の研究所が発表していたわけで、やっぱフクイチのせいだよねって、考えるのは非常識ではないと思う。
http://bougainvillea330.blog.fc2.com/blog-entry-365.html

★自民党は【原発推進の責任】とれ!
★太平洋諸国から賠償(数百兆円)請求されたら、

すべて【自民党員と経済産業省官僚】が自前で支払え!

総裁と経済産業大臣は半分ぐらい支払うんだ!オマエラが一番原発バカだろが!
https://www.youtube.com/watch?v=ds9lirgjdAA
https://www.youtube.com/watch?v=Z7oAJGb4bBM


2. 2015年10月28日 00:17:51 : gjSWR86AiA
そのうちに、こちらでも日本人排斥の運動が起きるんじゃないかね。当方、それを恐れている。歩いていたら、ビール瓶が飛んでくるかも。

原子力を推進した自民党は、徹底的に壊滅して、この世から抹殺しなければならない。彼らの犯した罪は、重すぎる。地球そのものを殺しているのだから。

特に罪が重いのが、当方の勤めていた大好きな国鉄をつぶしやがった、イルミナティ・ナカソネだ。こいつは科学技術庁長官をやって、日本中、原発で埋め尽くした。

国鉄の恨みもあるから、この機関車で踏み潰してやればよい。

"90 class" heavy haul locomotives on Pacific National coal trains in NSW
https://www.youtube.com/watch?v=zRRyN_Jmcgo

Pacific National Coal Train with 90 Class Locomotives - PoathTV Australian Railways & Railroads
https://www.youtube.com/watch?v=kP9x_Vgt2qs

●オーストラリアのパシフィック・ナショナルの90クラス・ディーゼル機関車です。運転整備重量165トン。4,060馬力です。

New South Wales 90 class locomotive
https://en.wikipedia.org/wiki/New_South_Wales_90_class_locomotive
●英語の解説です。


3. 2015年10月28日 03:00:23 : lv7vbj53vM
米国を始め太平洋沿岸国は、放射能汚染に関して、何百兆円という巨額の損害賠償を
日本に求めるだろうね。TPPどころの騒ぎではない。

もちろん日本は支払えないから、核ゴミの捨て場となることを受け入れ、
世界中の放射性廃棄物がぞくぞくと日本に運び込まれる。

それが日本を待ち受ける運命だ。

「原子力 明るい未来のエネルギー」ってわけだ。


4. 2015年10月28日 05:49:37 : MFTTGS0Zhc
心配ない。ほとんどの日本人は絶滅する。それに欧州以外も多くが絶滅する。万事計画とうり。北米を汚染さすために福島爆破もしたわけだから。世界中のえらいさん、国連も全員ぐる。えらいさんは爬虫類人だから放射能には強い。たくさん死んだ時点で放射能クリーナーを動かす。めー損いるミが放射能による日本人削減にまっしぐら。

5. 2015年10月28日 09:21:57 : jXbiWWJBCA
中国第三世代原発「華龍1号」の実力

英国進出で「日本を焦らせた」急成長に差す影

2015年10月28日(水)福島 香織

 習近平の初の英国訪問が終わった。英国メディアの辛辣な報道や世論の反応はさておき、習近平政権としては7億円超え相当の投資に見合う厚遇を受けて、米国や日本を少なからずヤキモキさせるなど十分な外交的成果を得たようだ。

「見えないハードル」越え、英国から受注

 特に、英国が中国自主開発の第三世代原発・華龍1号(HPR1000)の建設に合意したことは、大きな成果だろう。英国では古い原発の廃炉を迎え、2030年までに8基の新炉建設計画が進められている。その計画を受けて、日本の日立製作所(日立GE)は2012年に英国ホライズン・ニュークリアパワーを、競合相手の中国企業を退けて、親会社のドイツ電力会社RWEと同オーエンの2社から買収したことは、記憶に新しい。

 この時、中国政府をバックにした中国国有企業2社、国家核電技術公司(核電技術、SNPTC)と中国広東核電集団(広東核、CGN)がそれぞれ米ウェスチングハウスと仏アレバと組んで入札に挑んだものの退けられたのは、英国政府が中国企業に原発事業を任せることを安全保障上の問題と懸念し、介入したことが理由だと言われている。

 中国では「中国原発企業には見えないハードルがある」と恨みがましく報じていた。だが、その中国の独自原発技術がその後2年あまりのうちにIAEAのお墨付きをもらい、あれよあれよと言う間に英国政府から原発の建設・運用の発注を受けるまでになったのだ。

 一部で、これは原子力技術勢力地図の地殻変動がいよいよ起きるきっかけとなるという観測につながっている。つまり、中国が日本の技術を含む先進国技術を追い越して、世界の原子力技術のリーダーシップをとるようになる、という。では、その中国の第三世代原子炉というのはどれほどすごいのだろうか。今後の中国の原発事業というのはどれほどのものなのだろうか。

 華龍1号は中国が自主知的財産権を保有する第三世代原発技術。第三世代原発技術の概念とは、大規模な放射性物質放出事故発生確率が10のマイナス7乗を下回るように設計されたもの、つまり第二世代原発技術よりも事故が起きる確率が10分の1以下になるものという。

 世界で初めて第三世代原発技術の原子炉が建設されたのは1996年、日本の柏崎刈羽原発で、ABWR(改良型沸騰水型軽水炉)。日本ではABWRは4基運転されている。GE日立と東芝がこの技術を提供している。三菱重工の開発した第三世代技術はAPWR(改良型加圧水型軽水炉)といい現在、敦賀原発で建設(準備)中。ほかにVVER(ロシア型加圧水型原子炉)などがある。これは中国で2基稼働中、2基建設中。

「独自に開発」した技術にIAEAのお墨付き

 華龍1号は中国二大原発企業、中国核工業集団公司(CNNC)と中国広核電集団公司(CGN)のそれぞれの第三世代技術を融合させた設計で、3−Loop PWR(加圧水型)という。

 90年代から中国の原発技術・運転を指導、調査してきた技術者の知人によれば、これはフランス・フラマトム(アレバ)社からCGNに導入された技術で、この技術については中国国内で自由に使ってよい、とフランスから許可が下りていたという。中国側の主張では、これにCNNCの自主開発ACP1000とCGN自主開発のアレバのEPR(欧州型加圧水型)技術を取り入れたACPR1000を融合させて、独自に開発を重ねた、らしい。「福島原発の事故経験もフィードバックさせ、国内外の経験を十分に成熟させた安全性」と「目下、国際市場で最も単価が安いロシア製と競争できる経済性」の両方を兼ね備えた、主要部品の85%以上中国産の、輸出可能な中国独自技術の第三世代技術ということである。

 震源地の深さ50メートル、マグニチュード6.5級の揺れにも津波にも洪水にも、旅客機の衝突にも堪えうる強度だとも。

 2014年12月に華龍1号はIAEA(国際原子力機関)の原子炉安全設計審査で承認され、安全のお墨付きをもらった。ネット百科事典・百度百科によれば、2015年5月、福建省福清原発5号機として華龍1号の建設がスタート。建設が完了して原子炉が運転される実績を積む前に、英国からの発注が正式に決まったわけだ。

 英国も思い切ったものだ。まだ中国で建設もされていない原子炉の国内導入を決めたのだから。本当にそれほど、安全性の高い技術なのだろうか。

 だが、この華龍1号の設計について、CGN、CNNC二社のエンジニアから直接説明を受けた前述の知人によれば「相当安全なものを作った。よくぞここまで仕上げたものだ」と高評価の感想を漏らしていた。1991年に中国初の原発・浙江省秦山原発1号機の稼働以来、中国の原発稼働の歴史はわずか約25年だ。だが、2015年7月の段階で中国の原発は25基が稼働、27基が建設中。あわせて発電容量は5000と数百万キロワット相当となる。

 運用面も「かつての現場は、掃除の仕方からなってなかった。床に水が溜まっているとか、あり得なかった。あわや大惨事という事故もあった。その頃からみると飛躍的な進歩を遂げた」と肯定的に見る。

未公表の事故の経験も糧に

 中国の原発事故は報道、公表されていないだけで、小さなものは実はある。最近のものでは、2010年5月に広東省深圳市の大亜湾原発で放射能漏れ事故があった。燃料棒の容器に金属疲労による亀裂が入ったことが原因と見られている。下手に公表すると住民がパニックを起こすとして当初は報道封鎖された。香港メディア報道後は、「軽微な放射能漏れがあった」と認めたが詳しい状況は今もって謎である。ちなみに、この原発の稼働は94年から。中国は原発の耐用年数60年としているが「金属疲労で亀裂」ということであれば、公表されている耐用年数からして信じられないのではないか、という不安も出てくる。

 だが、知人に言わせれば、こうした事故も含めて、中国が経験として糧にしてきた。

 「原発というのは一基造るごとに技術が進歩する。経験の積み重ねがものをいう」。あと数年以内に日本より多くの原発を完成させて稼働させるのだから、20年前はお話にならなかった中国の技術や運転ノウハウが日本を追い越すのは時間の問題かもしれない。

 中国が原発大国になる背景は、単に技術やノウハウの進歩だけではない。放射能事故や被ばく問題に対する姿勢も能動的だ。

 2011年3月の福島第一原発事故後の対応はかなり早い。16日には中国国内で稼働中、建設中の全プラントの安全検査、新規プラント建設許可の厳格化および一時凍結を通達している。また3月末までに、放射線防護策問答集を編集した。この問答集は、放射線への認識の啓蒙を目的としている。たとえば、原発周辺の放射線量と火力発電所周辺の放射線量では、火力発電所周辺の放射線の方が2.7倍高い、といった指摘もあった。また、低線量放射線被ばくを克服する食事としてリコピンを含むトマトやアブラナ科の野菜などを挙げていた。

 知人に言わせれば「中国の方が、放射線についての認識が深い」。バリバリの原発推進派の知人からすれば、高い技術を持ちながら、事故のショックから立ち直れず、反原発世論に推されて国際社会で中国との競争に負けそうな日本の原発産業に歯がゆい思いをしているのだろう。だからこそ、中国のこういう積極的な原発推進政策に素直に感心するのかもしれない。

放射能を恐れない国家と臆病な国民

 ところで、少し驚いたのは、中国は放射能と言うものに対して意外に恐れをなしていない。これはやはり核実験を自国内で行い、核兵器を保有する国の経験値だろうか。中国は公表していないが、国内に実験による被ばく者は兵士一般市民も含めて相当数いると見られている。少なくとも46回も、新疆ウイグル自治区の観光地に比較的近いところで核実験を行ったのだから、村人の過半数が被曝した村などもある。こうした放射線被ばくに関する臨床データや、治療経験をかなり蓄積しているはずであり、放射能漏れ事故に対するある程度の準備、対応シミュレーションというか覚悟というものができているのかもしれない。あるいは少々、人民に健康被害が出ても気にしないか。

 一般市民は、放射線に対して日本人以上に臆病だ。2011年3月の東日本地震直後、東北で現地取材を予定していた中国人記者が、原発事故の一報を聞くや、取材を投げ出して大阪や九州にまで退避したのを目の当たりにしている。こんなに臆病なのに、中国国内に反原発の世論の声はほとんど聞かれない。私がかつて参加した環境NGOの会合では、決まって火力発電や水力発電による環境破壊問題が議題に挙がるのだが、原発については太陽光や風力発電と並ぶエコなエネルギーという認識の方が多い。確かに、事故さえ起こらなければクリーンエネルギーではある。事故が起きるということへの想像力が欠如しているか、あるいは当局が決定した原発推進戦略に庶民が異論を唱えるだけ無駄と諦めているのか。

 いずれにしろ、日本と違って世論の抵抗のない中国の原発推進政策がこのまま順調に進めば、2050年の段階で原子力発電設備容量は3億キロワットに達する原発大国となる見通しだ。2015年末まで凍結していた内陸部の原発建設プロジェクトも来年になれば解禁されるとみられている。同時に海外の原発市場参入も加速していくだろう。華龍1号はパキスタン・カラチでの建設が始まっているほか、タイ、インドネシア、ケニア、南アフリカ、トルコ、カザフの市場を開拓している。英国は先進国での最初の輸出となるが、これを皮切りに欧州へも進出することになるだろう。

 中国は、原発技術に関しては、かなり日本を意識していて、英国への進出についても、「日本を焦らせてやった」といったニュアンスの報道も散見される。中国は第四世代原発の超高温ガス炉建設を江西省瑞金で2017年に着工する予定だ。第四世代原発技術は、日本がリードしていると言われていたが商業化は中国の方が早いのかもしれない。

中国に預けるわけにはいかない

 東シナ海を挟んで向き合う中国の沿岸にずらりと中国独自開発の原発が並び建ち、世界中に安価な中国製原発が輸出されるやがて来るかもしれない時代を想像すると、私は正直恐ろしい。中国の技術が劣っている、と決めつけるわけではないが、天津大爆発のような死者100人規模の人災事故が年間に何度もおき、その事故の原因究明すら藪の中にしてしまう中国で、この異様に早すぎる技術開発のスピードの何百基もの原発を本当に何十年も安全に運転し続けることができるのだろうかと思う。人の暮らす地域で平気で核兵器実験をやる国が、本気で人々の暮らしの安全を守る意識を持ち続けることができるのかと思う。

 巨大地震の多い狭い島国の日本で原発を何十基も稼働させる必要はない、いっそ、原発などなくてもやっていけるのでは、という考えもチラリと頭をかすめるのだが、技術を手放して、この市場を中国に全面的に預ける恐怖を想像すると、日本はそれでも、有り余る慎重さをもって、執拗に原発技術の開発を続けていくことが、やはり必要だと思うのだ。


新刊! 画期的中国人論
『本当は日本が大好きな中国人』

反日デモ、抗日ドラマ……。連日のメディアの情報は「中国人はみんな反日だ」というイメージを私たちに植えつける。
しかし実際は、今や東京の町中は中国人の観光客だらけ。なぜ彼らはいがみ合う日本に夢中になるのか。
そこには共産党政権を背景とした複雑な歴史、文化、社会状況が大きく関係していた。両国の知られざる関係を浮き彫りにした画期的文化論。
朝日新書/2015年5月13日発売。


このコラムについて
中国新聞趣聞〜チャイナ・ゴシップス

 新聞とは新しい話、ニュース。趣聞とは、中国語で興味深い話、噂話といった意味。
 中国において公式の新聞メディアが流す情報は「新聞」だが、中国の公式メディアとは宣伝機関であり、その第一の目的は党の宣伝だ。当局の都合の良いように編集されたり、美化されていたりしていることもある。そこで人々は口コミ情報、つまり知人から聞いた興味深い「趣聞」も重視する。
 特に北京のように古く歴史ある政治の街においては、その知人がしばしば中南海に出入りできるほどの人物であったり、軍関係者であったり、ということもあるので、根も葉もない話ばかりではない。時に公式メディアの流す新聞よりも早く正確であることも。特に昨今はインターネットのおかげでこの趣聞の伝播力はばかにできなくなった。新聞趣聞の両面から中国の事象を読み解いてゆくニュースコラム。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/218009/102600019/?ST=print


6. 2015年10月29日 13:24:18 : hjEWRx2fp6
東電が 太平洋に重油をぶちまけたような感じですね

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