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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150611-00000001-sasahi-soci
2015年6月11日(木)7時7分配信
6月4日、川内原発のある鹿児島の地で、小泉純一郎氏(73)が講演「日本の歩むべき道」を行った。講演には900人以上が詰めかけ、「原発ゼロ」を安倍政権に突きつける小泉節が炸裂した。
今回の講演会を主催し、東京から小泉氏に随行した城南信用金庫の吉原毅理事長はこう話す。
「川内原発の再稼働が迫り、地元から小泉さんに講演に来てほしい、という要望が前からありました。小泉さんが『ちょうど再稼働の前だし、やるか』とおっしゃったので、地元の方々と連絡をとり、セットしました。当日はお一人で羽田にいらっしゃったので驚きました」
講演前、小泉氏は地元の企業の経営者ら十数人と昼食を共にし、こんな話を披露した。
「私は子どもの頃、鹿児島の『さつまあげ』が大好きでね。こっちでは『つけあげ』と言うんだよね。鹿児島は焼酎もうまいし、牛や黒豚、魚などおいしいものがいっぱいある。豊かな恵みを原発で失っちゃいけないですよ」
鹿児島大学の井村隆介准教授(火山学)も小泉氏側から声をかけられ、昼食会に加わった一人だ。
「『火山活動が活発だから、いつ何があるかわからない。こういう時に原発でもし事故があったら、大変なことになる可能性がある。原子力規制委員会は、火山灰が降り続くと避難もできないことを想定していない』と説明しました」(井村氏)
大盛況だったが、講演の詳細は地元以外のメディアではあまり報じられなかった。その理由を経済産業省幹部がこう明かす。
「鹿児島の桜島が今年に入って600回以上も噴火し、もうもうと煙をあげている中、5月末に口永良部島の噴火のニュースを見て、あちゃーって天を仰いだよ。川内原発に影響しますよ、これはきっと。省内で聞いた話ですが、実はけっこう危ない。そんな中、小泉さんが講演に来る。マスコミにあまり報じさせない対策は打ってあります」
原子力ムラからの圧力を感じたことがないか、小泉氏に会場で本誌記者が質問すると、こう答えた。
「原発の推進勢力からは『小泉の発言は迷惑だ』と聞いていますが、圧力とは私は感じていませんね」
(本誌・上田耕司、古田真梨子)
※週刊朝日 2015年6月19日号より抜粋
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