http://www.asyura2.com/15/genpatu43/msg/193.html
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(独)国立環境研究所 資源循環・廃棄物研究センターの資料にこんな記事ありました。
この資料をどう取るかは読み手しだい。
放射性物質の挙動からみた適正な廃棄物処理処分
https://www.env.go.jp/jishin/attach/haikihyouka_kentokai/10-mat_3.pdf
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2.2 放射線健康障害について
放射線が人の健康に与える影響については、被ばくした人に直接現れる影響(身体的影 響)と継世代的に表れる突然変異等の遺伝的影響の二つに区分できます。
身体的影響については、一時的に大量の放射線を浴びた際に見られる早期効果及び急性 障害ともいわれています(嘔吐、下痢、発熱、造血器障害、脱毛、出血等)。少量の線量を 長期間浴びた場合や、数年、数十年といった長い潜伏期を経て障害が現れる晩発効果及び 晩発性障害ともいわれます(発がん、寿命短縮、白内障等)。全身被ばくしたヒトの急性障 害としては、0.5 Gy(γ 線とすると線量当量で 0.5 Sv)でリンパ球の一時的減少、2~6 Gy の被ばくで白血球の長期的減少や造血機能損傷等が現れます。ヒトの半致死線量当量(30 日間での死亡率が 50%)は 4 Gy(γ 線とすると線量当量で 4 Sv)と推定されています。一 方、低線量をめぐって、100 mSv 以上では線量と発がんのリスクには直線的な有意性のある 相関が認められるが、100 mSv 以下では有意な相関が認められないことも原爆被ばく者の調 査で分かっています。
放射線の人体に対する遺伝的影響や身体的影響のうち、晩発障害は線量の大きさによっ て障害の重篤度ではなく発生率のみが変化します(突然変異出現率、発がん率)。これを確 率的影響と呼びます。また、身体的影響のうち、急性効果と、発がん以外の晩発効果は、 あるしきい値を超える線量に応じて障害の重篤度が変化します(皮膚紅斑、脱毛、生殖能 力への影響、個体死等)。これを確定的影響と呼びます。
遺伝的影響については、放射線による生殖細胞の損傷によって起こり、損傷した遺伝子 が正しく修復されない場合、突然変異や染色体の異常の形で現れます。しかしながら、放 射線によって遺伝子の突然変異が起こっても、熱や化学薬品による突然変異やその他の劣 性遺伝子の継承による自然突然変異と区別することはできないとされています。ただ、放 射線は突然変異率を増大させうるものであり、遺伝的な損傷のリスクを低減する為にも、 医療行為による被ばくを含めて、無用な被ばくを受けない為の厳密な規制が必要です。
身体的影響を及ぼすものとして、外部被ばくと、内部被ばくについて述べます。
自然には、宇宙からの放射線(宇宙線)や、地殻や建材や植物中に含まれる天然放射性 物質(主として 40K やウラン系列やトリウム系列)による放射線が存在し、医療行為(レン トゲン撮影等)による医療放射線、過去の核実験などによる放射線降下物による放射線、 各種産業界などで利用される放射線なども存在します。それらの放射線を体外から受ける ことを外部被ばくと呼び、それらの放射性物質を吸入・摂取行為で体内に取り込むことに よって、体内から放射線を受けることを内部被ばくと呼びます。内部被ばくの場合、核種によっては特定の臓器に集まりやすいといった特徴があり、特定臓器や組織への蓄積への 留意が必要です。生体内の放射能量が半分になる期間(以下、実効半減期と呼ぶ)につい ては、放射性物質固有(不変)の物理学的半減期と代謝排泄による生物学的半減期の両方 の作用を受けます。
外部被ばくを低減する為には、放射線源自体を直接触れずに取り除くこと、取り除けな い場合には放射線源から人の間に放射線を遮るような遮蔽を設けること、放射線源から距 離を置くこと、放射線源の近くにいる時間を短くすることが大切です。また、内部被ばく を低減するには、放射性物質を封じ込めること(密封)、放射性物質量を低減すること(除 染)、適切な防護具を装着することが大切です。非密封の放射性物質がある場合、呼吸によ る吸引や付着物や含有物の摂取を避けること、開放している傷口や炎症している箇所から の体内への取り込みを避ける為に露出しないこと、マスク等の防護具を使用し、適宜洗浄 し、体内に取り込まないように注意することが大切です。仮に体内に取り込んだ場合は、 可能な限り洗浄することや、取り込んだ放射性物質が蓄積しないように代謝・排泄を促進 する行為も重要になっています。
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