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経産省有識者会合 原発依存鮮明 2030年構成最大22%
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2015042902000139.html
2015年4月29日 東京新聞
経済産業省の有識者会合「長期エネルギー需給見通し小委員会」は二十八日、二〇三〇年に政府が目指す電源構成目標の原案を了承した。原子力は20〜22%で、原発を「稼働から四十年で廃炉にする」と定めた法律を厳格に適用するならば実現できない高めの水準に設定。再生可能エネルギーは22〜24%と先進国の水準を大きく下回った。
経産省は自民党と公明党による調整をへて五月中に政府案として固める。
政府は東日本大震災後の一二年に原子炉等規制法を改正、原発の稼働可能期間に上限がなかったのを、稼働から四十年で廃炉にする原則を定めた。原則通りなら三〇年までに古い原発は順次廃炉になり、原発の比率は14〜15%に下がる計算だ。しかし経産省は原子力規制委員会の特別検査を受ければ稼働可能期間を六十年まで延ばせる特例を、複数の原発に認める前提にした。老朽化原発を廃炉にする法改正の趣旨を、自ら骨抜きにした格好。
一方、水力、太陽光、風力などを合わせた再生可能エネルギーは22〜24%とした。欧米各国の多くは30%超の目標を掲げており、日本は大きく下回る。
石炭火力は26%、液化天然ガス(LNG)火力は27%、石油は3%とした。
東京理科大教授の橘川武郎委員は「『原発への依存度を極力引き下げ、再生エネは可能な限り導入する』とのエネルギー基本計画に反する」と再考を求めたが、ほかの委員が経産省案に理解を示した。発電比率の目標は、電力行政運営の目安となる数字で、前回は一〇年六月に策定。当時は三〇年に原発53%、再生エネ21%、石炭火力11%、LNG火力13%、石油火力2%を目指すとしていた。
◆再生エネ低迷欧米に逆行
経済産業省は二〇三〇年に目指す電源種類別の発電比率案を公表したが、再生可能エネルギーは22〜24%と欧米諸国が目指す30%超の目標を大幅に下回った。国際潮流から懸け離れた「原高再低」の流れに識者からは疑問の声があがる。
欧米諸国は二酸化炭素(CO2)の排出による温暖化を防ぐため、再生エネの拡大に積極的。ドイツは二五年に40〜45%、原発大国といわれるフランスも日本より十年早い二〇年に27%の実現を目指す。
経産省は、「欧米は大陸に広い送電網があるので、どこかで再生エネが余ってもほかの地域に流すなどして導入量を増やせる」と説明してきた。
しかし、同じ島国の英国は二〇年までに、風力発電を中心に31%を導入する。環境省は日本も送電網整備などに費用をかければ三〇年までに最大35%の再生エネを導入できるとの試算を公表したが、経産省は「技術的制約やコスト面の課題などが十分に考慮されてない」(宮沢洋一経産相)と切り捨てた。
一方、原発については経産省は「ベースロード(基幹)電源」という概念を持ち出し、20〜22%にすることで、石炭火力と水力、地熱と合わせたベースロード電源比率を「現在の40%前後から56%程度に上げる」と説明している。名古屋大大学院の高村ゆかり教授は小委員会で「欧米では再生エネの拡大に伴って原発など特定の電源を基幹電源と位置付ける考え方は消えつつある」と再考を促したが、聞き入れられなかった。
新たな電源比率目標について関西大の安田陽准教授は「経産省の考え方は(原発や火力発電の比率を下げて再生エネを増やす)国際的な潮流に真っ向から逆走する」と批判している。 (吉田通夫)
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