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生き物に異変!原発事故の「不都合な真実」 無視できない変化が起きている(東洋経済)
http://www.asyura2.com/15/genpatu42/msg/132.html
投稿者 赤かぶ 日時 2015 年 2 月 28 日 14:15:05: igsppGRN/E9PQ
 

当たり前だと思っていた、モンシロチョウが菜の花の周りを飛び交う春の光景(写真:Skylight / Imasia)


生き物に異変!原発事故の「不都合な真実」 無視できない変化が起きている
http://toyokeizai.net/articles/-/61864
2015年02月28日 塩田 春香:HONZ 東洋経済


数日前、庭木の枝に小さな鳥の巣を見つけた。お椀型の巣は空っぽで、内側をシュロなどの繊維、外側はコケや地衣類で覆われ、クモの巣で枝に接着されている。


「メジロかな?」


かわらしい緑色の小鳥の姿を思い浮かべて笑顔になりかけたとき、不安に襲われた。コケや地衣類は放射能に汚染されやすいと聞くが、それを巣材に使った小鳥は、どうなってしまうのだろう?


■ある写真家がみた原発事故


そんな疑問をもったとき、書店で見かけたのが本書『原発事故で、生きものたちに何がおこったか。』永幡 嘉之 (著・写真)http://urx.nu/hT6sである。子ども向けの写真絵本だが、解説もしっかりとしていて、読みごたえがある。著者は山形県在住の写真家で、原発事故で被害を受けた福島県の阿武隈山地にも昆虫調査で足を運んでいた。


本書のタイトルを見てまず想像したのは、「放射線を浴びた生物に奇形や生殖能力への影響が出たことがショッキングな写真でたくさん紹介されている」……というものだったが、違った。


“テレビ局の記者から、「角のまがったカブトムシが見つかっています。これは放射線の影響ですよね」という質問を受けたことがありました。脱皮したばかりの昆虫は体がやわらかく、何かがふれただけで形がゆがんでしまいますから、ふつうにおこることなのですが、事故の直後は、何でも放射線の影響ではないかとうたがう空気がありました。”


あおることなく、淡々と、冷静に、原発事故後に起きた自然環境の変化が写真とともに解説される。


本を開いて最初に目に飛び込んでくるのは、「春うららか」という言葉がぴったりな、里山の写真。新緑のさえずりが聞こえてきそうだ。だが、これが原発事故の被害を受けた地域であることを知れば、受け止め方は一変する。――こんなに美しい場所を、わたしたち人間は汚してしまった。


事故後しばらく、放射線についての情報が正確に伝えられていたとは言い難い。著者も線量計に表示された毎時20マイクロシーベルトという数字の意味もわからないまま、津波跡の海岸の生きものを毎日調べていたという。しかし、事故から半年以上が過ぎて、「日本では毎時0.23マイクロシーベルト以下におさえるという基準が示された」という事実。感じた不安や怒りをあえて書かずに読者の想像に委ねようとする姿勢が、本書では貫かれている。


わたしが最初に想像してしまったように、「放射線の影響=生物の体への直接的な影響」というイメージを持つ人は少なくないと思う。しかし現時点では、人が住まなくなったことによる自然環境の変化が、生物に多くの影響を与えているようだ。


■人間がいないことへの生態系への影響



アブラナ科の植物が減ったことも生態系へ影響を及ぼしていると考えられる(写真:スマイル!777 / Imasia)


たとえば、放射線量の高い地域でモンシロチョウが姿を消したことが紹介されている。それはモンシロチョウの幼虫が食べているアブラナ科の植物が、人がいなくなって草刈や畑での耕作をしなくなったために背丈の高い草に覆われてしまったことが原因のひとつだと考えられる。


また、何百年にもわたって守り継がれてきた田畑は、わずか数年で外来の植物に覆いつくされてしまった。こうした「身の回りのあたりまえの自然」は、その価値が見過ごされがちであることを、改めて思い知らされる。


“地域で動植物を調べている人々を動かしている原動力は、慣れ親しんだ土地の自然が大好きで、それが今後も失われずにあってほしい、という愛着です。それだけに、原発事故で野山を歩くこともできなくなり、外来種がはびこり、草が生いしげった田畑や水路を見なければならないのは、非常につらいことだろうと思います。”


里山や田畑、水路、草原などが入り混じった環境は複合生態系と言われ、じつは原生的な自然よりも生物の多様性に富んでいる場合がある。しかしそれは人の手が入って初めて成り立つものであり、田んぼに水がはられないことによって、水を必要とするカエルが減った。カエルが減ることによって、それを餌としていた生物たちも、いずれは姿を消すかもしれない。



蜜を吸うヤマトシジミ(写真:海と猫 / Imasia)


本書で唯一、奇形について触れているのは、ヤマトシジミという小型のチョウだ。琉球大学の研究者が原発事故後の5月に、事故現場周辺で100匹以上のヤマトシジミを採集して調べた結果、野外で採集したチョウに、目がくぼんだり脚が変形するなどの異常が見つかった。放射線の影響を受けていない沖縄のヤマトシジミに放射性物質を含んだ餌を与えて飼育したものにも、異常が見つかった。



昆虫と人間とでは、体の大きさも違えば、世代交代のスピードも違う。食べものを選べない野生生物は人間とは異なり、放射性物質に汚染された餌を食べ続けている。昆虫や動物に起きた変化を、短絡的に人間にあてはめることはできない。それでも……。


“大切なのは「大丈夫ですか」とたずねることではなく、自分で考えること。事故がおこってしまった東北地方で、多くの人びとは、これからもくらしてゆくことを、考えぬいた末に選びました。そのためにも、自然界の異変にはしっかりと目を向けてゆかなければなりません。”


行間からにじみ出るような、静かな怒り。事故後、まだ人間が最優先だったときにチョウを採集してまわった研究者を、白い目で見ていた人もいたかもしれない。だが、それは研究者としてするべき使命だった。同じように、これからを生きていかなければならない子どもたちに向けて、「自分で考える」本書を送り出すことも、著者にとっては写真家としての使命だったのだろう。


■春が、永遠に春であるために


農薬汚染を告発したレイチェル・カーソンの名著『沈黙の春』に、こんな記述がある。


“春がきたが、沈黙の春だった。いつもだったらコマドリ、スグロマネシツグミ、ハト、カケス、ミソサザイの鳴き声で春の夜は明ける。そのほかいろんな鳥の鳴き声がひびきわたる。だが、いまはもの音一つしない。草原、森、沼地――みんな黙りこくっている。”

原発事故で汚染された地域には、ずっとにぎやかな春が来てくれるだろうか。そのために、わたしには何ができるのだろう。


キーボードを打つ手を止めて、机の上に転がっている小鳥の巣を眺めながら、ふと思い出した言葉がある。


“Today Birds,Tomorrow Men(今日の鳥は、明日の人間)”


 

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コメント
 
01. 2015年2月28日 20:08:04 : WR6DD25ZiM
@ >『原発事故で、生きものたちに何がおこったか。』

このタイトルは羊頭狗肉。

A 耕作放棄によって、カエルがすむ環境が激変したように書いているけれど、米の収穫量で見ると、2014年度は、2010年度の85.7%ある。

福島県の農民は、原発事故にも関わらず、田に水を張り、米を作り続けている。

>福島県は、米の主要な生産県であり、2010年(平成22年)は、全国で4番目で、収穫量は44万5,700tでした。・・・・2014年(平成26年)の作付面積は68,200ha、収穫量は38万1,900tとなり、全国で6番目となっています。

https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/36035b/inasaku-gaiyou-sakutukejyoukyou.html(注意。アクセスしようとすると、「接続の安全性を確認できません」と表示される。)

著者は、次のようなカエルには、被曝の影響がないと考えているのか?

>福島の山林の生き物、セシウム蓄積 カエル6700ベクレルーー海を汚し、山を汚し、命を汚し続ける東電原発 

http://www.asyura2.com/13/genpatu30/msg/523.html

B 昆虫だけではない。鳥に目は向かないのか?それとも曇っているのか?

>「鳥が消えていく・・」 福島の放射線量の高い地域で 鳥類の減少 チェルノの2倍の速度 ムソー教授とメラー教授の共同研究 

http://www.asyura2.com/13/genpatu32/msg/479.html

C 猿にも放射線被曝の影響は現れている。

>福島第一原発付近のサル、血球数が減少!被ばくの可能性を示唆!三田医師「東京はもはや人が住む場所ではない」

http://www.asyura2.com/14/genpatu39/msg/486.html

D >事故がおこってしまった東北地方で、多くの人びとは、これからもくらしてゆくことを、考えぬいた末に選びました。

避難したくても、様々な事情で留まっている人々がいるはずだ。簡単に「考えぬいた末に選びました」と言って良いのか?

E 多分読み終えた後に、時間泥棒だった思うのではないか。


02. 2015年2月28日 20:29:01 : olYmmNpmYw
蝶や昆虫の変化よりも細菌界・バクテリア界であれば入れ替わりの変異は
さらに強弱をつけたものになると想定するのは容易。

つい最近のNHKスペシャルで腸内細菌はガンや成人病の発生にも大きく関与する
ことを伝えていたけれども、放射線というしろものに減菌作用があるのは
よく知られた現象であって、確かに放射線がより多く飛び交うこととなった
福島始め東日本の外界は、以前に比べて「クリーン」になったのかもしれない、
しかし人間の腸内環境レベルの視点に立つと、そのクリーンさが
腸内に作用を与え、微妙なバランスを変え始めてると予想するのも容易い。


03. けろりん 2015年3月01日 11:39:23 : xfW5FN1G6ouU2 : pUn8Qsa3JU

>放射線というしろものに減菌作用がある

・・・ことから、発芽を押さえて農産物を出荷する。病気野菜だ。
滅菌幻想に横たわる信念は、悪玉菌と善玉菌は金輪際入れ替わらないという
西洋科学の低俗な観察眼からくる妄想だ。

悪玉菌を滅菌すれば「 クリーン 」になって、いまのゾンビ・ロボット社会が出来上がり
自らが作り出した、「 クリーンなゲンパツ 」事故にさえ事故対処できなくなっている。


『 善と悪は瞬時に入れ替わる 』それは腸内細菌であろうが同じことだ。


それは、文化であろうが、戦争であろうが、経済活動であろうが
すべて事象にフラクタルに反映されていっている・・・。
西洋型弁証法の誤謬が、科学・思想・経済にまでいまや浸透してしまい、
アカデミズム・アフォ意識層が大量に排出されている・・・それが現状だ。


04. 2015年3月01日 11:54:15 : YmAxualMI2
----“Today Birds,Tomorrow Men(今日の鳥は、明日の人間)”

ヤマトシジミの研究者も多摩川のヤマトシジミに奇形が多いのを見て、わたしなら
避難すると言っていました。ガンと奇形が待っています(その他の病気もあるそうだが)。


05. あず子 2015年3月02日 17:32:44 : FbHay3iNqHnXE : mSez8VFqWw

「沈黙の春」を引用しているにもかかわらず、

文章の雰囲気が、汚染に対して呑気で他人事という印象を受ける。

先のコメントにもあるように、

人間と、腸内細菌のような共生寄生生物との関係は無視できない。

生態系は、どこかで繋がっている場合が多い。

農薬や添加物について「虫や微生物には害があるが、人の細胞には影響がない」

などど言われるが、虫や微生物がいなくなって大丈夫などという保証はない。

景色をただ見ていても何も分からないよ。放射能が目に見えないのと同じで。


06. けろりん 2015年3月02日 19:57:35 : xfW5FN1G6ouU2 : pUn8Qsa3JU
>生態系は、どこかで繋がっている場合が多い。

補足しておけば、多い少ないではなく、
< 生態系はそもそもが一体 >だ、ということだ。

色心一如、身土不二、これの構造そのものが解らず、医療や産業そのものが病気の原因を、それこそ『 垂れ流す 』『 排出しまくる 』・・・・二元性ステレオ・タイプの善悪の妄想に取り憑かれた、低脳思い込み洗脳によって、幼児のような『 正義の味方/悪の野郎 』からすべてが発想が、または感情・情動が喚起されてくる。 

<悪モノ>vs<正義のミカタ>・・・5歳ぐらいまでに卒業しておけ。
世の中は、両方が溶け込んでいるんだよ・・・。


悪玉・大腸菌が居なければ、腸内コントロールは不可能でっせ・・・になる。
プール一杯の水に、つまみ分量の金属ミネラル無ければ、身体は維持できませんゼ・・・になる。

土から出来ている身体はそもそもが、生態系のシステムに組み込まれていまっせ・・・だ。
身体は、どこぞかの宇宙から持って来ている物じゃ無いんだ。
魂や情報DNAは、別として・・・・。


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