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いま日本経済に起きている「異常すぎる事態」…原因は「植田日銀」にあった! 金融緩和の「不本意な副作用」/現代ビジネス
週刊現代 によるストーリー ? 1 時間前
https://www.msn.com/ja-jp/money/other/%E3%81%84%E3%81%BE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%B5%8C%E6%B8%88%E3%81%AB%E8%B5%B7%E3%81%8D%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B-%E7%95%B0%E5%B8%B8%E3%81%99%E3%81%8E%E3%82%8B%E4%BA%8B%E6%85%8B-%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%81%AF-%E6%A4%8D%E7%94%B0%E6%97%A5%E9%8A%80-%E3%81%AB%E3%81%82%E3%81%A3%E3%81%9F-%E9%87%91%E8%9E%8D%E7%B7%A9%E5%92%8C%E3%81%AE-%E4%B8%8D%E6%9C%AC%E6%84%8F%E3%81%AA%E5%89%AF%E4%BD%9C%E7%94%A8/ar-AA1ahHjF?ocid=hpmsn&pc=EUPP_LCTE&cvid=ddccda8b833145648ca86d5696448184&ei=18
値上げラッシュで物価の高騰が続いている。しかし、日銀にしてみれば、まだ十分なインフレにはなっていないらしい。物価上昇に歯止めをかける利上げに踏み切るのはいつか。そのときどうなるのか。元日銀審議委員と国債のプロが予想する。
原田泰(はらだ・ゆたか)/'74年、東京大学農学部卒。財務省などを経て、早稲田大学教授、日銀審議委員などを歴任。現在は名古屋商科大学ビジネススクール教授。著書に『デフレと闘う』など
森田長太郎(もりた・ちょうたろう)/'88年、慶應義塾大学経済学部卒。ドイツ証券、バークレイズ証券などを経て、'13年からSMBC日興証券チーフ金利ストラテジスト。著書に『政府債務』など
新総裁はすぐに動くのか
原田:日本銀行(日銀)総裁に、学者出身の植田和男氏が就任しました。植田総裁を推した人たちは、金融引き締めを期待していたようですが、当の本人は「大規模緩和を継続する」と明言しています。私も金融緩和を継続しなければならないと考えます。
森田:植田総裁は「基調的なインフレ率2%の達成」を強調しています。一時的に物価上昇率は2%を超えたものの、それは円安や資源高が原因で、'23年度半ば以降は再び2%を割り込むと見られている。植田総裁がこの認識のもとで金融政策を行うとすれば、今のところ金融引き締めに転じることはないでしょう。
原田:3月に米シリコンバレーバンク(SVB)が破綻したり、スイスでは銀行のクレディ・スイスがUBSに買収されたりと、世界的に見て金融システムは不安定です。
森田:環境が許せば、総裁が替わったタイミングで金融政策の微調整を施すのはありだとは思います。長期金利を抑える金融政策、イールドカーブ・コントロール(YCC)を6月にも見直すのではないかと言われているのは、そういうことが念頭にあるのだと思います。
しかし、原田さんがおっしゃったように、SVB破綻のような事象が起きたばかりです。このタイミングでわざわざ金融引き締めに動くことは考えづらい。
原田:日銀は景気を増幅させるためにYCCを行っているわけで、景気が十分によくなっていない現時点で撤廃するという選択肢はありえません。
森田:では、なぜこれまで日本の物価が上がらなかったのか。もともと、日本の物価は低いという要因があります。バブル崩壊以前の'80年代でさえ、日本の消費者物価指数(CPI)は米国と比べても2%ほど低かった。
原田:その後、バブルが崩壊し、速やかに金融緩和に踏み切らなければならなかったのに、十分な金融緩和を行わなかったのがデフレの原因です。日銀は景気悪化時に速やかに大規模な金融緩和をするべきだったし、回復局面になってすぐに拙速な金融引き締めをしなければよかった。日銀の金融政策の不手際がデフレを生じさせ、長引かせてきたのです。
日本経済の今後の見通し
森田:ただ、日銀が金融緩和の一環として導入したマイナス金利政策やYCCにどれくらい物価を押し上げる効果があったかというと、それほどではありませんでした。
デフレの原因は、必ずしも金融政策の不足だけではありません。他にも、金融と財政政策のバランスが悪いとか、そのやり方がまずいといったこともあるわけです。
原田:その通りです。
森田:たとえば、'90年代に日本では不良債権問題が起こりました。この対処法として、日本では金融規制を強める方向に向かっていきました。その結果、金融機関は積極的な融資をしないようになり、一方の企業側も融資を受けられないので、内部留保を過度に貯め込むことになった。
原田:財政の問題もあります。金融緩和をしている一方で、政府は'14年に5%から8%に消費税を引き上げるなど、財政を引き締めてしまった。これで景気に冷水を浴びせ、デフレ脱却が遅れてしまいました。
しかし、このところの人手不足から賃金は上昇傾向で、物価も上がってきています。日本にも少しずつインフレマインドが生まれてきていると期待しているんですが。
森田:現状で、デフレ以前の日本の一般的な特徴である、物価や賃金が上がらない「ゼロインフレ」にまで戻ってきています。これから先は物価や賃金が上がる状態になると私も思います。
金融緩和の副作用
原田:資源価格の上昇で、ガソリン代や電気代なども上昇していますが、いつまでも資源価格が高いままということはありません。年金も増額されているでしょうし、企業も賃上げをして、物価上昇による実質所得の減少もカバーされるでしょう。
森田:ただ、それで問題解決なのかというと、疑問があります。たしかにかつては金融緩和が不足している時代があった。しかし、今は正直、金融緩和をやりすぎているのではないかという感覚があるのもたしかです。物価上昇率が安定的に2%になったとして、これから何らかの副作用が出てくるのか、それとも経済成長につながるのか。それがこれからのテーマだと思います。
今の日本の対外資産はGDPの6割もありますが、10年後にどういう状況になっているかはわかりません。日本の経常赤字が何年も続いたところに、大災害やあるいは戦争が起きて、数百兆円単位が必要になったとき、マーケットが冷静な判断をするかはわかりません。だから、リスクマネジメント上、日銀の財務状況にはある程度の余裕が必要なのです。
原田:南海トラフ地震が起き、何百兆円もの資産が破壊されるような事態になれば、そのときのショックは計り知れないと言うしかない。
しかし、現状の金融緩和の副作用で、円が大暴落したり、物価が急騰したりするという指摘は極端な意見に聞こえます。
森田:私も直ちに極端な状況に陥るとは考えていません。とはいえ、金融緩和で資金調達コストがほぼゼロになったことで、企業の過当競争が促されていることも懸念されます。
今、地方の中小企業には、地方銀行や信用金庫が日参して、「おカネを借りてくれ」とお願いをしているような状態です。借りる必要がないのに借りている企業も多い。これは企業行動として健全なのでしょうか。
原田:金融緩和によって、雇用の拡大など現実によいことが起きています。銀行が中小企業におカネを借りてくれと頼むのは、貸し渋りに遭うより、はるかにマシでしょう。映画『男はつらいよ』のタコ社長はいつも資金繰りに困って、銀行に頭を下げていました。それが、銀行のほうから借りてくれというのですから、素晴らしい世界になっているのです。
森田:たしかに中小企業の資金繰りは楽になったでしょう。
その一方で、中小企業を含めた日本企業にまつわる問題が、日本経済の成長を阻害しているとも言える。構造改革、そして予想される「利上げ」はいつ行われるのだろうか? 後編記事『日本経済、「破滅」かそれとも「大復活」か…植田日銀を待ち受ける「究極の選択」』で詳しく解説していく。
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