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男性社会のテレビ界、私が経験した「生きづらさ」は…キャスター安藤優子さんに聞く(前編)/東京新聞
2023年2月15日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/230909?rct=politics
ニュースキャスターとして報道現場で活躍してきた安藤優子さん。現役バリバリの40代後半で母校の上智大大学院に入学し、博士論文を基にした書籍「自民党の女性認識『イエ中心主義の政治指向』」(明石書店)を昨年刊行しました。同性婚に対する差別発言が岸田文雄首相や秘書官から飛び出した理由、研究の原点となったキャスターとしての経験などについて聞きました。(石原真樹、大野暢子)
自民党の女性認識などについて話すニュースキャスターの安藤優子さん
自民党の女性認識などについて話すニュースキャスターの安藤優子さん
あんどう・ゆうこ 1958年生まれ、千葉県出身。米国の高校を卒業後、米国の大学への進学を目指して貯金しようとデパートのエレベーターガールをしていたときにテレビ局のプロデューサーにスカウトされ、上智大3年生のときに旅のリポート役としてテレビ業界へ。国内外で取材や中継を行い、87年から番組キャスターとして取材、放送。2008年に上智大大学院グローバル・スタディーズ研究科グローバル社会専攻修士課程修了。19年にグローバル社会学博士号取得。
◆「若い女」扱いへの違和感
この本で自民党批判をしたかったわけではないのです。ずっと仕事をして感じてきた、目に見えない、ある意味「生きづらさ」みたいなものの正体を探りたいという思いがあったのが一つのきっかけです。
四十数年前の報道の世界は驚くべき、完璧なまでの男性社会。私はフリーのアルバイトの立場で報道の現場に足を踏み入れたので、ロールモデルを探すのがすごく大変でした。どうふるまっていいのかわからないし、たった1人、おじさんの海に投げ込まれた感じ。
しかも、私に与えられたのは男性のメインの司会者の横にいるアシスタントという、極めて「従属的」な立場で、もっと簡単に言えば「添え物」ですよね。いろいろなことを言われるわけです。「かわいらしくふるまえ」「かわいくない」とか。笑わないようにしていた時代もあったので。
若い女子に与えられる役割は決められていて、そこからちょっとはみだそうとすると、ものすごいハレーションが起きるわけです。
1986年にフィリピン政変でマルコス大統領が亡命したときに私が現地に行っていたのですが(この報道でギャラクシー賞を受賞)、その前の83年に亡命先の米国から帰国したベニグノ・アキノ元上院議員がフィリピンの空港で銃撃・暗殺される事件があり、その様子のVTRを実況風にリポートしたときに少しだけ自分の主観を入れたのですね。
どういう言葉を使ったかは覚えていないのですが、すごく怒られました。「こう思う」などとはっきり言ったのではなくて、形容詞を入れた程度でしたが。テレビ局の偉い人が怒り、視聴者も「生意気だ」のオンパレード。
「なぜ女のおまえがそんなに偉そうなことを言っているんだ」という抵抗感、違和感が当時の視聴者にあったのではないでしょうか。メインキャスターの男性と同じような立場で少しでもものを言ったり、やったりすることへの反発、抵抗。一緒に働いている人たちよりも、見ている方に抵抗があったと感じました。
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