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反省なく理念先行 岸田首相の所信表明 「信頼と共感」強調も、安倍・菅政権の「負の遺産」触れず/東京新聞
2021年10月9日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/135751?rct=politics
岸田文雄首相は8日の所信表明演説で、重視する理念や姿勢に「丁寧な説明」「信頼と共感を得られる政治」を掲げた。異論に耳を貸さず、説明責任を軽視した安倍・菅両政権との違いを意識したのは明らかだが、森友学園など具体的な問題には触れなかった。「負の遺産」への反省もなく、行動を示さずに国民の「信頼と共感」を呼び起こすのは容易ではない。(上野実輝彦、清水俊介)
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◆生まれ変わった?
「国民の声を真摯に受け止め、丁寧な対話を大切にしていく」
所信表明演説でこう訴えた首相。作成に当たり「信頼と共感」のキーワードに「最も力点を置いた」(首相周辺)。念頭にあるのは、森友学園を巡る公文書改ざんや「桜を見る会」前夜の夕食会、日本学術会議の会員候補任命拒否などの問題で国民への十分な説明を怠り、政治への信頼を損ねてきた安倍晋三元首相と菅義偉前首相の対応だ。
だが、演説を聞いた立憲民主党の枝野幸男代表は記者団に「隠す、ごまかす、改ざんする政治に対する反省と改善策が全く示されていない」と酷評した。
安倍・菅両政権の負の遺産には、多くの国民が納得していない。森友問題で自殺した近畿財務局職員の妻は、首相あてに再調査を求める手紙を送った。「桜を見る会」の夕食会を巡っても、検察審査会が最近、安倍氏の元公設秘書らを政治資金規正法違反罪で不起訴とした検察当局の処分を「不起訴不当」と議決した。
首相は演説で反省に言及しなかったばかりか、これまでに森友問題の再調査を繰り返し否定。自民党総裁選で勝利した直後に「生まれ変わった自民党を国民に示す」と豪語したが、演説からは読み取れなかった。
◆転換? 踏襲?
首相は安倍政権の経済政策「アベノミクス」の是非は明確にしなかった。
「経済的環境や世代などにより生じる格差、分断が大きくなっている」と間接的に負の部分に触れたが、アベノミクスの検証は素通り。「大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進に努める」として、安倍氏が掲げた「3本の矢」を踏襲する考えを表明した。転換を主張する枝野氏は「我々が訴えてきたことを実行するなら歓迎するが、具体的にどうするのかという中身がなかった」と指摘した。
安全保障関連法など、安倍政権が国民の懸念や反対を押し切って進めた安保政策は継続していく考えだ。
演説では、沖縄県名護市辺野古での米軍新基地建設は「工事を進める」と明言。防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画も早期に改定し、日米同盟を軸に防衛力強化に取り組むと表明した。軍拡競争を招いたり、米国の戦争に巻き込まれたりする懸念が付きまとうが、首相が安保政策に割いた時間は短く、重視する「国民の納得感」を得ようという姿勢は見えなかった。
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