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今年のはじめに任期も残すところ約一年まで迫ったオバマ大統領の口から「ミシガン州・非常事態宣言」が発せられたことをおぼえているだろうか。
オバマは、ミシガン州フリント市の一般住宅街の水道水汚染をめぐる一連の事実関係を重く受け止め、水銀混入事件を自らの言論で国民的大事件だと認証したのである。
昨年より、同市の(黒人世帯が多くをしめる)地域で安全基準を何千倍をも超える異常な水銀が水道水から見つかり、それはすでに政府を相手取った多数の訴訟に発展してきた。オバマは「自分の子供が危険にさらされているこのような場合、親はたちあがらなくてはならない」と訴訟沙汰を事実上けしかけてさえいる。
大統領のお墨付きで進行してきた裁判であるが、先月、フリントでは大きな展開を迎えた。
なんと、水質調査をしてきた責任者が、自宅で原因不明のまま死亡する事故が起きたのだ。43歳である。そして数日後には、乳児への影響を訴えて裁判に参加していた20歳の黒人女性と、その同じアパートの黒人友人の二人が、18歳の黒人の男に射殺される事件がおきた。交際のもつれから起こった逆上劇らしい。
フリントの水問題で、自治体を相手取ってアクションを起こしていた3人が次々と死んでしまったのである。
さっそくタブロイドは陰謀説を取り上げだした。そして健康食品情報界のカリスマ、米人マイク・アダムスは「100%政府の陰謀による黒人コミュニティーをターゲットにした民族浄化が背景にあり、3人とも政府に雇われた殺し屋に始末された」と世界的に有名な健康系ウェブサイトに見解を発表した。
最近では、コシミズみたいな野郎がどこにでもいるということであるが、発言力がそこそこ強いアダムスのようなインテリまでがこれだけの材料だけをもって陰謀を断言するとは、少し考えものではある。
ここまでの話で、謎があるとすれば水質調査をしていた技師の原因不明死だけだろう。少なくとも事件性は指摘されてはいない。
陰謀論にはかなりの無理があるとしかいいようがない。どこで自分にまわってくるかわからない水に毒物を混入させるようなことを地元の政治家が中心になってするとは考え難い。水銀は直接摂取しなくても、空気中に放散されるとんでもない公害の種であり、あんなものをばらまくようなことは自殺行為である。
もし黒人社会に打撃を与えたいなら、良い方法がある。子供を作るためのライセンスを連邦法で制定すればいいのだ。一定の税をおさめ、教育基準をクリアした犯罪歴のない男女双方による出産だけが許される、という規定を与えると、黒人など先進国のこの世から消えてしまうだろう。まともな部類の黒人は残るが、そういう一部の黒人ははなから黒人とは違う扱いを受けているはずである。どうしてそれができないか?それは奴隷階級としての黒人をどこかで白人社会が必要としているからである。水銀で毒殺している場合ではないのだ。
それにしても、フリント市の水道水事件というのは、これからアメリカ合衆国のインフラが一層崩壊をあらわにすることへの前奏曲のように思える。まだまだ、いままでの宗教・道徳をないがしろにした軽薄な競争社会へのつけが返ってくる時代が待っているはずである。
笑っているのはフリント出身の映画監督マイケル・ムーアだけか。彼からすれば今起こっていることはそれすなわち未来の映画作品へのネタの提供以外のなにものでもなく、またもや彼の懐に100億が転がりこむためのイントロのようなものかもしれない。
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