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筆者はある商材を中東に向けて輸出している。量的にはたかが知れているし、それ自体が決して大きな利益を齎すものではない。
寧ろ、10億人とも言われる巨大なイスラム圏の市場にパイプを持つことを目的にしている。加えて、ハラルという日本人にとっては未知な分野に対して、日本企業が参入する際のきっかけとなれば良いという思惑もある。
既に様々なメディアでハラル市場は注目され、多くの日本企業がハラル認証取得に動いている。ところが、その目的は飽くまでも年間13万人の来日ムスリムが顧客対象である。ホテルや飲食業界の食材業者が主で、それのみが注目されているが、実はハラル認証はかなり幅広く適用が可能である。これ以上は色々と影響が懸念されるので、詳細は割愛する。
そのハラル認証にあたって、中東や東南アジアにパイプを持つある企業に、日本におけるハラル認証と具体的な輸出に関してのコンサルを行うのが、筆者の本業以外のアルバイトみたいなものである。もっとも、儲けの殆どは経費で飛んでしまうので、ボランティアみたいなものだ。
ハラルの認証団体自体は敬虔なムスリムであるが、日本国内の企業にアプローチを行っているコーディネーターは純粋な日本人ばかり。ところが、最近のシリアとイラクで残虐行為を繰り返すダーイッシュ(IS:イスラム国)のお蔭で、イスラム圏に対しての日本人の認識に実態との大きな乖離が生じている。ムスリムは全てダーイッシュのような過激な思想を持っていると思われているのだ。実際にハラル認証に基づく国際的なビジネスを展開しているのはシーア派の人々であって、スンナ派(或いはスンニ派)の一部がダーイッシュだ。しかも、日本国内でビジネスを行っているムスリムの多くは、ダーイッシュに嫌悪感を持ち、ムスリムの国際的な地位を貶めていると批判している。ハラル自体はイスラム法に則ったものなので、最初は日本人に受け入れがたいと感じる面もあるだろう。ところが、ビジネスパートナーとしてのムスリムは、実に日本人的な感覚で共感できる面が多々ある。中東という地域は石油と天然ガスが発見されるまで、砂漠だらけの遊牧民が支配していたために、実は商売上手な気質を持っている。その彼らは、非常にグローバルな視点を持ったイスラム教の教えをベースにハラル市場を確立したため、異教徒に対して、実は非常に寛容な側面がある。つまり、儲けるなら共に・・・ということだろう。
現在、イスラム圏で問題視されているダーイッシュは、自ら預言者ムハンマドを継ぐ者「カリフ」だと主張するバグダディの指導の下、独自解釈のシャリーア(イスラム法)を振りかざし、シャリーアを犯した者を銃殺、磔刑、斬首といった手法で見せしめのように市民の前で殺す。そして、スンナ派の中でもサラフィー主義を更に極端にしたようなシャリーアで、自分達の支配地域を拡大してきた。市民の中には家族を守るために自分の意思とは裏腹にダーイッシュに忠誠を誓う者もいる。富を分配することで、市民生活の安定化を図ろうとしており、貧しい者に金銭や食べ物を分配することで、自分達の支配力を誇示しているのだろうが、実際は暴力による強制以外のものではない。女性は奴隷と同等の扱いを受け、売り物として扱われている。シャリーアには「妻を大切にしなければいけない」とあるが、それは所有物という意味に近く、結婚した筈の女性に飽きたら奴隷市場で売りさばき、次の妻を捜すということが平気でまかり通っている。
特に最前線で戦うムジャヒディーン(聖戦士)はジハード(聖戦)の英雄とされるが、それらをダーイッシュが公開している動画から推察すると、ただの自己陶酔にしか見えない。戦士としての階級を上げるために、無慈悲な殺戮を一般人であろうが、女子供であろうが容赦なく行う様と、自爆テロを行う若者を歓喜で送り出す様子を見ていて、そこから狂気あるいは狂信という言葉以外に見当たる表現はない。
あるサウジアラビアの国王は、「石油と天然ガスは神が我々を豊かにするために与え給うたものだ」と言い、自国発展の意義を全てアッラー(神)に帰結させることで、中東の安寧に寄与させてきた。一方、イラク、イラン、シリア、アフガニスタン、リビア、ヨルダン、レバノンといった国々は、UAEやサウジアラビアとは違った不幸な歴史を辿っている。イスラム教内の派閥争いと宗教的な対立、そして政争の具に使われてきてしまった。その意味では、ダーイッシュが断固として主張している「本来のムスリム国家の樹立を、ムハンマドに縁のシリアやイラクに建国することを目指す」というのも、あながち間違った主張ではない。ただ、過激なまでに偏ったあり方は、やはり国際社会で通用するものではないだろう。サイクス・ピコ協定で引かれたシリア・イラクの国境に激烈なまでに嫌悪感を抱くダーイッシュの主張は、遠くオスマン帝国の時代にまでその起源を遡っている。
これらの出来事を、ムスリム以外の異教徒が完全に理解することには、並大抵ではない努力が必要になる。だから、ダーイッシュは「余計なことに口出しをするなら、我々は容赦なく排除する」として、アメリカ人であろうが日本人であろうが欧州の人々であろうが、見るも無残な殺し方で見せしめを行うのである。
このような歴史の視点は、普通に世界の国々の成り立ちを学んだ人にとっては、当たり前以上のものである。
このダーイッシュの影は、既にこの平和な国、日本にもヒタヒタと忍び込んでいる。
もっとも、日本のダーイッシュはシリアのそれとは異なり、ウソとデマを吹聴するのみで、社会的に全く影響は与えていない。
ご本人達は必死に自分達があたかもネット上の世論を左右するほどの影響力があるかのように書いているが、そのような心配は無い。
アノニマスはダーイッシュがネット上に上げているツイッター、フェイスブック、Youtube、その他SNSのIDを全て削除すると宣戦布告した。世界にPR活動やリクルート活動を行うテロ集団をウィルスとして、徹底排除すると宣言し、現在も粛々と駆除活動を継続している。世界を敵に廻したことを後悔させると宣言したのだ。
仮に、筆者が言う日本のダーイッシュが本来の意味のダーイッシュだとするなら、アノニマスの標的になる筈だが、どうもそうはなっていない。世界中の無名の天才達にとって、日本のダーイッシュはその存在すら無視されているということである。
おかしい。自分達では世界の最高峰の頭脳が結集している集団だと豪語しているのに、同じ世界の無名の天才達からは一向に相手にされていない。やはりこれもウソだと断じるしかない。
日本のダーイッシュである『独立党』とそのカリフであるリチャード・コシミズこと輿水正は、シリアやイラクとは目的が異なる。目的自体ははっきり言って無い。強いて目的論的に意味合いをコジつけるなら、それはカリフ・輿水の島田屋のツケ払いを担うという以上のものはないのだ。つまり、カリフ・輿水のただの思いつきの積み重ねだけである。
可哀想なのはそのカリフの指導のままにジハード(聖戦)に参加する信者である。
「我々の敵はカリフである私の指導に逆らう者全てである。お前らは私の言うことに従っていればいいのだ。ただし、お前らがやることは私とは無関係だ。私を守り私に従うしか、お前らが幸福になる道は無いのだ」というカリフ・輿水の教えを信じ、「プーチン!ハオハオ!」「万チャン!ゴクローサマー!」「情報カーンシャ!」と言いながら、盆踊りを踊る信者は、お題目を復唱し必死に両手を振りまくる盆踊りによって日本は良くなると信じているのである。
カリフの指導の下、最新鋭の武器を前にロクな軍事訓練も受けていない元ニートや元ゲーマーが、「神ハ偉大ナリ!」と叫びながら自動小銃を乱射する様と酷似している。それは余りにも似すぎているのである。
カリフ・輿水はバグダーディがうらやましくて仕方ないのだ。
一人で数十個のIDを作り、カリフ・輿水のツイッターのフォロワー数が多いと見せかける工作をしたり、一日に数十回、ハナクソブログにアクセスしてアクセス総数を増やしてみたり、カリフ・輿水の指図する通り妄想ブログを多数作ってみたり、また無名のデマ情報を流布するブログから自分達に都合のいい記事を探したりといった愚行を繰り返していながら、それらの不毛な行為に疑問を持たないのは、信者もカリフの教えを信じきっているからだ。
筆者に言わせれば、そのエネルギーを自分の仕事に振り向けるだけで、どれほど家族や自分の将来に役立つかと思うのだが・・・
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