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DMM NEWSから
http://dmm-news.com/article/926762/
韓国・ソウルで発生したマーク・リッパート駐韓米国大使に対する襲撃事件では、今も韓国では喧々諤々の議論が巻き起こっている。北朝鮮と対立している米国の大使への襲撃事件であり、一部の韓国メディアは、犯人のキム・ギジョンを「従北」(北朝鮮に追従する人々)と見なしている。同様の見方をする与党セヌリ党からも、事件の背後を徹底的に調べるべきとの主張が出ている。
確かに、「南北統一」や「軍事演習反対」など犯人の主張は、北朝鮮に同調するものではある。しかし、犯人は従来から奇矯な言動が目立ったとされ、犯行もその延長線上での「暴走」と見るのが自然に思える。ところが、「たとえそう思えても、簡単には済ませられない事情がわが国にはある」と韓国紙記者は話す。
「第一に、韓国では反米機運にいったん火がつくと手がつけられないほど大きく燃え上がり、政権さえ揺るがす事態に発展しかねない。日本人が問題視する、独島(竹島)や従軍慰安婦問題でのデモなど比ではありません。そのためキム・ギジョンの極端な行動の背景に何があるのか、よく見極めておく必要があるのです」
李明博政権時代も反米デモが退陣へと繋がっていった
韓国で大規模な反米運動が起きた例として、近年では2008年の夏の米国産牛肉の輸入反対運動がある。きっかけとなったのは、韓国が同年4月に米国と交わした、牛肉輸入をめぐる政府間合意。韓国政府はそれまで、狂牛病の流入防止のために米国産牛肉の輸入を事実上、禁止していた。
ところが、3月に発足した李明博政権が一転して、全面的かつ事実上無条件の輸入解禁を決めたために、韓国の世論が「食の安全」を求めて反発したのだ。
このときの反対運動は、参加者が蝋燭に火を点して集まったことから「蝋燭デモ」とも呼ばれる。 約100日間もデモが続くうちに、目的が次第に変質。5月中には李明博大統領の退陣を求めるデモへと発展した。また、当初は平和的な集会だったものが警察と衝突するようになり、一部が暴徒化したことで、ソウルの首都機能がほとんどマヒする事態にも及んだ。
そして6月10日には、デモの規模が警察推定で8万人、主催者発表で50万人にまで拡大。3月の大統領就任時には50%以上あった李大統領の支持率が、6月半ばには15%以下にまで低下してしまう。それにしても何故、ここまでデモが過激化してしまうのか。
「韓国人は昔、80年代の軍事政権時代に拷問され仲間が殺されても屈することなく、民主化を戦って勝ち取った経験がある。それだけに、社会変革は自分の手で起こすもの、という意識を持っている人も多い。そういった人々を極左グループが組織化し、反米を焚きつけている部分がある」(前出の韓国紙記者)
そして、そうした極左グループの背後には、北朝鮮の影が見え隠れするという。
「リッパート大使を襲撃したキム・ギジョンもそうですが、あまりに過激な政治運動に参加する人は、韓国社会でも孤立する傾向にあります。しかし北朝鮮は、彼らの行動を惜しみなく称賛する。それを心の拠り所に運動に没入すると、さらに孤立が深まって、北朝鮮という心の支えがなければ生きていけなくなる。北朝鮮当局はそうした心理を巧みに操り、韓国社会に影響を及ぼそうとしている疑いがある」(同)
ということは、北朝鮮が米国でなく日本への敵意を強めたとき、激烈なデモの矛先が日本に向くこともあるのかもしれない。
(取材・文/承山京一)
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