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シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロードの共同建設を推し進めるビジョンと行動(理論中国)
http://www.asyura2.com/15/china6/msg/368.html
投稿者 無段活用 日時 2015 年 6 月 17 日 23:20:23: 2iUYbJALJ4TtU
 

http://jp.theorychina.org/xsqy_2477/201504/t20150416_321486.shtml


シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロードの共同建設を推し進めるビジョンと行動



発表時間:2015-04-16


著者: | 出所:




シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロードの共同建設を推し進めるビジョンと行動


【新華社北京3月28日】 国家発展改革委員会、外交部、商務部は28日、『シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロードの共同建設を推し進めるビジョンと行動』を発表した。

全文は次の通り。




シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロードの共同建設を推し進めるビジョンと行動


国家発展改革委員会、外交部、商務部 (国務院の授権をうけて発表する)


2015年3月


目次

前書き

一、時代背景

二、共同建設の原則

三、枠組みと構想

四、協力の重点

五、協力メカニズム

六、中国各地の開放態勢

七、中国の積極行動

八、すばらしい未来の共同創出




前書き

2000年余り前、ユーラシア大陸において勤勉で勇敢な人々が、ユーラシア・アフリカにつながる多くの大きな文明間の貿易と人文交流の道を探し出し、後代の人々はそれをまとめて「シルクロード」と呼ぶようになった。千百年以来、「平和協力、開放包容、相互学習・相互参考、相互利益・ウィンウィン」というシルクロードの精神は薪火相伝(しんかそうでん、 薪(たきぎ)が自らを燃やしつつ火を伝えていく)し、人類文明の進歩を促進し、沿線国の繁栄・発展を促す重要な絆となり、東西の交流・協力するシンボルとされ、世界各国が共有する歴史・文化遺産である。

21世紀に入り、平和、発展、協力、ウィンウィンをテーマとする新しい時代に、回復力の乏しかった世界経済情勢、目まぐるしい複雑な国際や地域の局面に直面して、シルクロード精神を伝承し高揚することはいっそう重要で貴重とされている。

2013年9月と10月、中国国家主席習近平は中央アジアと東南アジア諸国を訪問した際、相前後して「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海上シルクロード」(以下、「1ベルト・1ロードと略称」)の共同建設という重要提案を打ち出し、国際社会の高い関心を集めた。中国国務院総理李克強が2013年中国・ASEAN博覧会に参加した際、ASEANに向ける海上シルクロードを切り開き、内陸地の発展を促進する戦略的サポートを整える。「1ベルト・1ロード」建設を加速させ、沿線国の経済繁栄と地域経済協力を促進し、異なる文明の交流・相互学習を強化し、世界の平和・発展を促進するに寄与し、世界各国人民に幸福をもたらす偉大な事業だと強調した。

「1ベルト・1ロード」建設はシステム工学であり、共同検討し、共同建設し、共有する原則を堅持し、積極的に沿線国の発展戦略の相互ドッキングを促進する。「1ベルト・1ロード」の重要な提案の実施を推し進め、古きシルクロードを新たに活力を呼びもして、新しい形でアジア・欧州・アフリカ諸国のつながりは更に緊密になり、互恵協力の新しい歴史的高みへ進み、中国政府は特に『シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード共同建設を推し進めるビジョンと行動』を制定して発表する。


一、時代の背景


今に世界は複雑で深く変わりつつあり、国際金融危機の深層的な影響が引き続き表面化され、世界経済が緩やかに回復しながら、発展し、分化されている。国際投資・貿易枠組みと多角的投資・貿易ルールは深い調整を孕まれており、各国が直面する発展の課題は依然として厳しかった。「1ベルト・1ロード」の共同建設は世界の多極化、経済のグローバル化、文化の多様化、社会情報化が進む流れに順応し、オプーン的な地域協力の精神を貫き、世界自由貿易体系と開放型世界経済の擁護に努めている。「1ベルト・1ロード」共同建設は経済要素の秩序立った自由的な流動、資源の高効率的配置と市場の深度融合の促進をはかり、沿線諸国が経済政策の協調を実現し、より大きな範囲、より高いレベル、より深層的な地域協力を展開し、共に開放的かつ包摂的な、バランスの取れた、一般優遇地域経済協力枠組みを形成するよう促進するのである。「1ベルト・1ロード」共同建設は国際社会の根本利益に合致し、人類社会の共通理想とすばらしい追求を著しく示し、国際協力とグローバル統治ガバナンスの新しいモデルへの積極的な探求であり、世界の平和発展のために新しいプラス・エネルギーを注ぐであろう。

「1ベルト・1ロード」共同建設はユーラシア・アフリカ大陸および近くの海洋の相互連結に努め、沿線国の相互連結パートナシップを打ち立て強化し、全方位、多段階、複合型の相互連結ネットワークを構築し、沿線各国の多元的かつ自主的な、バランスのとれた持続可能な発展を実現する。「1ベルト・1ロード」の相互連結プロジェクトは沿線各国の発展戦略のドッキング・融合を推し進め、地域内市場の潜在力を掘り起こし、投資と消費を促進し、需要と雇用を創りだし、沿線各国人民が人文交流と文明の相互学習を増進し、各国人民は知り合い、相互理解、相互信頼、相互尊敬、調和を共有し、安寧で豊かな生活を送るようになる。

当面、中国の経済と世界経済が高く関わりあっている。中国は一貫した姿勢で対外開放の基本国策を堅持し、全面的に開放する新たな枠組みを構築し、世界経済体系に深く融けこんでいく。「1ベルト・1ロード」建設を推進するには中国の対外開放の拡大を深める必要があり、アジア・欧州・アフリカおよび世界各国の互恵協力を強化する必要でもあり、中国は自分の力ができる範囲内でさらなる多くの責任と義務を引き受け、人類の平和発展のためにより大きく貢献するよう願っている。


二、共同建設の原則


国連憲章の趣旨と原則を厳守する。平和共存五原則を遵守し、つまり各国の主権と領土保全を尊重し、相互不可侵、内政の相互不干渉、平和共存、平等互恵をはかることである。

協力・開放を堅持する。「1ベルト・1ロード」の関連諸国が古代シルクロードに基くが、その範囲に限らず、各国と国際・地域組織はすべて参与でき、共同建設の成果を更に広範な地域に恩恵をもたらすようにする。

調和と包容を堅持する。文明と寛容を提唱し、各国の発展する道とモデルの選択を尊重し、異なった文明の間の対話を強化し、異を残して同につき、包括的に受け入れ、平和共存、共生共栄をはかる。

市場原理に則った運営を堅持する。市場法則と国際通行ルールに従い、市場の資源配置における決定的役割と各種類の企業主体の役割を発揮させるとともに、政府の役割をうまく発揮させる。

互恵・ウィンウィンを堅持する。各方面の利益と関心事を合わせて考慮し、利益の合致するところと協力の最大公約数を求め、各方面の知恵と創意を具現し、それぞれの長所を発揮させ、能力を尽くし、各方面の優位と潜在力を十分に発揮させる。


三、枠組みの構想


「1ベルト・1ロード」は共同発展を促進し、共に繁栄を実現する協力ウィンウィンの道であり、理解と信頼を増進し、全方位的交流を強化する平和・友好の道である。中国政府は、平和協力、開放包容、相互学習、互恵ウィンウィンの理念を貫き、全方位的に実務的協力を推し進め、政治的に相互信頼し、経済的に融合し、文化的に包容する利益共同体、運命共同体と責任共同体を構築するよう呼びかけている。

「1ベルト・1ロード」はユーラシア・アフリカ大陸を貫き、一方は活力に満ちた東アジア経済圏で、他方では発達しているヨーロッパ経済圏であり、中間にある広大な内陸の国々が経済発展の潜在力が大きなものである。シルクロード経済ベルトは重点的に中国から中央アジア、ロシア、ヨーロッパ(バルト海)まで、中国から中央アジア、西アジア経由で、ペルシャ湾、地中海まで、さらに中国から東南アジア、南アジア、インド洋までであり、21世紀海上シルクロードは重点的方向として中国沿海港から南中国海経由でインド洋へ、さらにヨーロッパに延び、中国沿海港から南中国海を通って南太平洋までである。

「1ベルト・1ロード」の方向にしたがって、陸上は国際大通路を依拠とし、沿線の中心都市を支えとして、重点経済・貿易産業パークを協力のプラットホームとして、共にユーラシアランドブリッジを構築し、中・ロ、中国・中央アジア・西アジア、中国・中南半島などの国際経済協力回廊をとする。海上では重点港を中継地として、共にスムーズかつ安全な高効率の運送大動脈を建設する。中国とパキスタン、バングラデシュ・中国・インド・ミャンマーという2つの経済回廊は「1ベルト・1ロード」建設の促進と緊密に関わり合うので、更に協力を促し、いっそう大きな進展を獲得する。

「1ベルト・1ロード」建設は沿線各国が開放協力する広大な経済ビジョンであり、各国が協力して努力する必要があり、相互利益・互恵、共同安全の目標を目指して向かい合って行かなければならない。地域インフラの更になる整備に努め、安全で高効率の陸海空通路ネットワーを基本的に形成し、相互連結が新たなレベルに達し、投資貿易の利便化レベルを更に向上させ、高基準の自由貿易区ネットワークを基本的に形成し、経済的つながりがいっそう緊密になり、政治的相互信頼が更に深まり、人文交流がいっそう広く深くなり、異なる文明が相互学習し、共に繁栄し、各国人民は知り合い交流しあい、平和・友好になる。


四、協力の重点


沿線各国の資源の保有・分布がそれぞれ異なり、経済の補完性が比較的に強く、相互協力の潜在力と余地はかなり大きかった。政策に関する意思疎通、施設の連結、貿易の円滑化、資金の融通、人々の心が通じ合うことを主要内容として、重点は次のような面で協力を強化することである。

政策に関する意思疎通。政策に関する意思疎通を強化すること、これは「1ベルト・1ロード」建設への重要な保障である。政府間の協力を強化し、政府間の多層的な政策に関する意思疎通メカニズムを積極的に構築し、利益融合を深め、政治の相互信頼を促進し、協力に関する新らたな共通認識を形成する。沿線各国は経済発展戦略と対策を十分に交流し、ドッキングし、共に地域協力計画と措置を制定し推し進め、協力する中での問題を話合いによって解決し、共に実務的協力と大型プロジェクトの実施のために政策的サポートを提供することができる。

施設の連結。インフラの相互連結が「1ベルト・1ロード」建設を優先する分野である。関係国の主権と安全保障への関心を尊重することをふまえて、沿線国はインフラの建設計画、技術標準体系のドッキングを強化しなければならず、共に国際基幹通路の建設を推し進め、アジアの各サブ地域とユーラシア・アフリカ間のインフラ・ネットワークを逐次形成する。インフラのグリーン・低炭素化整備と運営・管理を強化し、建設において気候変動の影響を十分に考慮する。

交通インフラという肝心な通路、肝心な関所と重点プロジェクトに取り組み、未整備区間を優先的に貫通し、ボトルネックとなる区間を滞りなく通るようにし、道路の安全防護で施設と交通管理施設設備を完備させ、道路の通過・到達レベルを高める。統一した全行程運送協調メカニズムの構築を促進し、国際通関、乗せ買え、複合一貫輸送の有機的な接続を促進し、多様な方式を兼ね、規範に合う運送規則を逐次形成して、国際運送の便利な化を実現する。通関港のインフラ整備を推し進め、陸水連絡輸送通路を開通し、港の協力建設を推し進め、海上の航路と便数を増やし、海上物流情報化協力を強化する。民用航空の全面的協力のプラットホームと枠組みを広く開拓して、航空インフラのレベル向上を加速させる。

エネルギーインフラの相互連結を強化し、共に石油、天然ガス輸送パイプなどの輸送ルートの安全を擁護し、クロスボーダー・送電通路の整備を推し進め、区域電力網のグレードアップ・改良への協力を積極的に展開する。

共にクロスボーダー光ケーブルなどの通信幹線ネットワーク建設を推し進め、国際通信の連結レベルを高め、情報的シルクロードがスムーズにする。クロスボーダー光ケーブルなどの整備を推し進め、大陸間を結ぶ海底の光ケーブルプロジェクトを計画し、BS通信のチャンネルを改善し、情報の交流と協力を拡大する。

貿易の円滑化。投資貿易は「1ベルト・1ロード」建設の重点内容である。投資貿易の利便化課題の検討に力を入れて、投資と貿易の障壁を取り除き、地域内と各国の良好なビジネス(商事)環境を構築し、沿線国と地域と共に自由貿易区を話し合い、積極的に築き上げ、協力の潜在力を引き出し、協力の「パイ」を大きくし、うまく作る。

沿線国が情報の相互交換、監督管理の相互承認、法執行の相互援助の税関協力および検証検疫、認証認可、標準計量、統計情報などの面の双務・多国間協力を強化し、WTO「貿易利便化協定」の発効と実施を推し進める。国境通関港施設の条件を改善し、国境通関港の「単一窓口」整備を加速させ、通関コストを引き下げ、通関能力を高める。供給チェーンの安全と利便化を強化し、クロスボーダー監督管理手続きの協調を推し進め、検証検疫証明書のインターネット検証を促進し、「認証済み経営者」(AEO)の相互承認を行う。非関税障壁を引き下げ、共に技術的貿易措置の透明性を高め、貿易自由化・利便化のレベルを高める。

貿易分野を広げ、貿易構造を合理化し、貿易の新たな成長ポイントを掘り起こし、貿易バランスを促進する。貿易方式を革新し、クロスボーダー電子商取引などの新しいビジネス業態を発展する。サービス貿易促進体系の設立、健全化をはかり、伝統貿易を強化し、拡大し、現代サービス貿易の発展に力を入れる。投資と貿易を有機的に結合させ、投資で貿易の発展を促進する。

投資の利便化プロセスを加速し、投資の障害を取り除く。二国間投資保護協定、二重課税防止協定の協議を強化し、投資家の合法的権益を保護する。

互いに投資の分野を広く開拓し、農林牧漁業、農機具と農産物生産加工などの分野で協力を深く行い、海水養殖、遠洋漁業、水産物加工、海水の淡水化、海洋生物製薬、海洋エンジニアリング、環境保護産業と海上観光などの分野での協力を積極的に推し進める。石炭、石油、天然ガス、金属・鉱物などの伝統エネルギー資源の探査・開発の協力に力を入れ、水力・原子力・風力発電、太陽エネルギーなどのクリーン・再生可能エネルギー資源の協力を推し進め、エネルギー資源をその場で最寄り場所で加工・転化の協力を推し進め、エネルギー資源協力の上下流一体化の産業チェーンを形成する。エネルギー資源の深度加工技術、装備とエンジニアリングサービスの協力を強化する。

新興産業の協力を推進し、優位の相互補完、互恵ウィンウィンの原則を則って、沿線国が新世代情報技術、バイオ、新エネルギー、新素材などの新興産業分野の深い協力を促進し強化し、ベンチャーキャピタル協力メカニズムの構築を促進する。

産業チェーンの分業配置を合理化し、上下流の産業チェーンと関連産業の協同発展を促進し、研究開発・生産・マーケティング体系の設立を励まし、地域産業のインテグレーション能力と綜合競争力を高める。サービス業の相互開放を拡大し、地域サービス業の発展を加速するよう推し進める。投資・協力の新たなモデルを探求し、クロスボーダー経済貿易協力区、クロスボーダー経済協力区などの各種の産業パークの建設を励まし、産業集積の発展を促進する。貿易投資の中でエコ文明理念を際立たせ、生態環境、生物多様性と気候変動対応の協力を強化し、ともにグリーン・シルクロードを建設する。

中国は各国の企業の対中投資を歓迎する。自国の企業の沿線国のインフラ建設と産業投資への参与を励る。企業の属地化原則に基づく経営管理を促進し、現地の経済発展を積極的に支援し、雇用を増やし、民生を改善するよう、すすんで社会責任を引き受け、生物多様性と生態環境を厳格に保護する。

資金融通。資金融通は「1ベルト・1ロード」建設の重要な支えである。金融協力を深め、アジアの貨幣安定体系、投融資体系と信用体系の建設を推し進める。沿線国の二国間通貨スワップや決済の範囲や規模を拡大する。アジア債券市場の開放と発展を推し進める。共にアジアインフラ投資銀行、ブリックス(BRICs)開発銀行の設立準備を促進し、関係諸各方面は上海協力機構の融資機構の設置を協議する。シルク・ロード基金の設立運営を加速する。中国・ASEAN銀行連合体、SCO銀行連合体の実務的協力を深め、シンジケートローン、銀行与信などの方式で多角的金融協力を行う。沿線国の政府と信用レベルのより高い企業および金融機関が中国国内で人民元債券をの発行をサポートする。条件にかなう中国国内の金融機関と企業は国外で人民元債券と外貨建債券を発行することができ、沿線国で調達した資金の運用を励る。

金融監督管理監の協力を強化し、双務的監督管理協力合意書の締結を促進し、地域内で高効率の監督管理協調枠組みを逐次整備する。リスク対策と危機対処制度の取り決めを充実化し、地域性金融リスクの早期警報システムを構築し、クロスボーダーリスク対策と危機対処の交流・協力枠組みを形成する。信用情報収集管理機構、信用情報収集機関と格付け機関の間のクロスボーダー交流と協力を強化する。シルク・ロード基金と各国の政府系基金(ソブリン・ファンド)の役割を十分に発揮し、商業的プライベート・エクイティ(PE)投資基金と社会の資金が共に「1ベルト・1ロード」の重点プロジェクト建設に参与するよう導く。

民心の相互疎通。民心の相互疎通は「1ベルト・1ロード」建設を行うための社会的基盤である。シルクロード友好協力精神を伝承・発揚し、文化交流、学術交流、人材の交流・協力、メディアの協力、青年、婦人の交流、ボランティアサービスなどを広く行い、二国間・両多国間の協力の深化のためにしっかりした民意的土台を打ち立てる。

互いに留学生の規模を拡大し、学校運営の協力を展開し、中国は年ごとに沿線国に万人の政府奨学金を提供する。沿線国間は互いに文化祭の年、芸術祭、映画祭、テレビ週間と図書展示会などのイベントを行い、ラジオ・映画・テレビの精選傑作およびその翻訳を行い、世界文化遺産を共同で申請し、共に世界遺産合同保護作業を行う。沿線国の間の人材交流協力を深める。

観光の協力を強化し、観光の規模を拡大し、互いに観光のPR週、宣伝月などのイベントを行い、共にシルクロードの特色のある国際精選観光ラインと観光ブランド製品をつくり、沿線各国の観光客の査証の利便化レベルを高める。21世紀海上シルクロード・クルーズツアーの協力を推し進める。スポーツの交流活動を積極的に展開し、沿線国の重要な国際スポーツ試合の申請をサポートする。

周辺国と伝染病の発生状況の情報交流、予防と治療の技術交流、専門人材の育成などの面の協力を強化し、合同で公衆衛生面の突発事件に対処する能力を高める。関連国のために医療支援と応急医療救助を提供し、婦人・児童の健康、身体障害者のリハビリおよびエイズ、結核、マラリアなどの主要な伝染病分野で実務的協力を行い、伝統医薬分野の協力を拡大する。

科学技術協力を強化し、連合実験室(研究センター)、国際技術転移センター、海上協力センターの共同建設を行い、科学技術者の交流を促進し、協力して重要科学技術の難関突破を展開し、共に科学技術イノベーション能力を高める。

既存資源を統合し、沿線国と青年の就職、起業育成訓練、職業技能開発、社会保障管理サービス、公共行政管理などの共に関心を寄せる分野で実務的協力を積極的に開拓し、推し進める。

政党、議会の交流の橋渡となる役割を十分に発揮し、沿線国間の立法機関、主要党派組織との友好的往来を強化する。沿線国の重要都市間で互いに姉妹都市を結ぶことを歓迎し、人文交流を重点とし、実務的協力を際立たせ、より多くの生き生きとした協力モデルを形成する。沿線国のシンクタンクの間で共同研究、フォーラム共催などの展開を歓迎する。

沿線国の民間機構間の交流協力を強化し、重点的に末端の民衆に向かい、教育、医療、貧困脱却扶助開発、生物多様性、生態環境保護などの様々な公益慈善活動を広く展開し、沿線の貧困地域の生産・生活条件の改善を促進する。文化・マスコミの国際交流・協力を強化し、積極的にネットワークのプラットホームを利用し、ニューメディアツールを運用して、調和のとれた友好的文化生態と世論環境を作る。


五、協力メカニズム


当面、世界経済融合の発展が加速され、地域協力が深まりつつある。積極的に利用して両国・多国間協力の構造があって、「1ベルト・1ロード」の建設を推進して、地域協力が盛んに発展するのを促進する。

二国間協力を強化し、重層的な、多ルートの意思疎通・協議を行い、双務的関係が全面的に発展するようを推し進める。協力覚書を締結するか協力計画を打ち立てることを促進し、多くの総務的協力モデルを建設する。双務的共同作業仕組みを確立し充実化させ、「1ベルト・1ロード」建設実施計画、行動ロードマップを検討し、推し進める。既存の連合委員会、合同委員会、協調委員会、指導委員会、管理委員会などの双務的機構の役割を十分に果たし、バランスよく協力プロジェクトの実施を推し進める。

多国間協力枠組みの作用を強化し、上海協力機構(SCO、中国−ASEAN「10+1」、アジア太平洋協力機構(APEC)、アジア欧州会合(ASEM)、アジア協力対話(ACD)、アジア相互協力信頼醸成措置会議(CICA)、中国・アラブ協力フォーラム、中国・湾岸協力会議戦略対話、大メコン圏地域(GMS)経済協力、中央アジア地域経済協力(CAREC)など既存の多国間協力枠組みの作用を発揮し、相関国と意思疎通を強化し、より多くの国家と地域が「1ベルト・1ロード」建設に参加するようになる。

沿線各国・地域、サブ地域関連国際フォーラム、展示会およびアジアフォーラム、中国−ASEAN博覧会、中国−アジア・ヨーロッパ博覧会、EuroASIA経済フォーラム、中国国際投資貿易商談会および中国−南アジア博覧会、中国−アラブ博覧会、中国西部の国際博覧会、中国−ロシア博覧会、前海協力フォーラムなどのプラットホームの建設的な役割を発揮し続ける。沿線国の地方、民間が「1ベルト・1ロード」の歴史文化遺産を掘り起こし、特定プロジェクトへの投資、貿易、文化交流活動を共催し、シルクロード(敦煌)国際文化博覧会、シルクロード国際映画祭と図書展示会をうまく運営するようサポートする。「1ベルト・1ロード」国際サミットフォーラムを立ち上げることを呼びかけている。


六、中国各地方の開放的な態勢


「1ベルト・1ロード」建設を推し進め、中国は国内各地の比較優位を十分に発揮し、より積極的かつ能動的に開放戦略を実行し、東部・中部・西部のインタラクティブな協力を強化し、全面的に開放型経済のレベルを高める。

西北、東北地区。新疆の独特な地域の優位と西に向ける開放する重要な窓口とする作用を発揮し、中央アジア、南アジア、西アジアのなど国々との協力・交流を深化し、シルクロード経済ベルトにおける重要な交通センター、商業貿易・物流と文化科学教育センターを形成し、シルクロード経済ベルト中心区域を構築する。陝西省、甘粛省の包括的経済・文化と寧夏、青海の民族・人文的優位を発揮し、西安の内陸型改革開放の新たな拠点群を築き上げ、蘭州、西寧の開発・開放を加速し、寧夏内陸地の開放型経済試験地域の建設を推し進め、中央アジア、南アジア、西アジア諸国への通路、商業貿易物流センター、重要産業と人文交流の基地を形成する。内モンゴルのロシア・モンゴルにつながる地域の優位を発揮し、黒龍江省のロシアへの鉄道通路と地域鉄道網および吉林、遼寧とロシア・極東地域の陸海連絡輸送協力を整備し、北京−モスクワ・ユーラシア高速輸送回廊の構築を促進し、北へ開放する重要な窓口を建設する。

南西地区。広西とASEAN諸国家の陸海隣り合っている独特な優位を発揮し、北部湾経済区と珠江−西江の経済を加速して持って発展を開放し、ASEAN地域に向ける国際通路を築き上げ、西南、中南地区の開放・発展の新しい戦略的サポート拠点群を構築し、21世紀海上シルクロードとシルクロード経済ベルトが有機的につながる重要な門戸を形成する。雲南の地域優位を発揮し、周辺国との国際輸送通路の建設を推し進め、大メコンサブ地域の経済協力の新たな拠点群を構築し、南アジア、東南アジアに向ける波及センターとして築き上げる。チベットとネパールなどの国家との国境貿易と観光文化協力を推し進める。

沿海と香港・マカオ・台湾地域。長江デルタ、珠江三角洲、海峡西岸、環渤海などの経済地域が開放度が高く、経済実力が強く、波及・先導効果が大きな優位を活かし、中国(上海)の自由貿易試験区の建設を推進を速め、福建の21世紀海上シルクロード中心地域の建設をサポートする。深セン前海、広州の南沙、珠海の横琴、福建の平潭などの開放協力地域の役割を発揮し、香港・マカオ・台湾との協力を深め、広東・香港・マカオの大湾地域を構築する。浙江の海洋経済発展モデル地域、福建海峡の海洋経済試験地域と舟山群島新区は建設し、海南国際観光島の開発・開放に力を入れる。上海、天津、寧波−舟山、広州、深セン、湛江、スワトウ、青島、煙台、大連、福州、厦門、泉州、海口、三亜などの沿海都市港湾建設を強化し、上海、広州などの国際ハブ空港の機能を強化する。開放の拡大により逆駆動の仕組みで深層的な改革を促進し、開放型経済体制枠組みを革新し、科学技術革新に取り組む度あいを大きくし、国際協力競争に参与して、新たな優位を形成し、それを引率し、「1ベルト・1ロード」、特に21世紀海上シルクロード建設する先衛と主力部隊となる。海外同胞と香港およびマカオ特別行政区の独特な優位作用を発揮し、「1ベルト・1ロード」建設に積極的に参与し協力する。台湾地域「1ベルト・1ロード」建設に参与するために適切に手配する。

内陸部。内陸地域が広々としていて、人的資源が豊富で、産業基盤が比較的良い強みを活かし、長江中流都市群、成渝(成都重慶)都市群、中原都市群、フフホト・包頭・オルドス・楡林都市群、ハルビン長春都市群など重点地域を依拠として、地域の相互協力促進と産業集積の発展を促進し、重慶西部の開発開放への重要なサポート、成都、鄭州、武漢、長沙、南昌、合肥などの内陸開放型経済拠点群を築き上げる。長江中流・上流地域とロシアボルガ川沿岸連邦管区との協力の推進を加速する。中欧通路の鉄道輸送、通関地の通関協調枠組みを構築し、中国と欧州を結ぶ国際貨物列車「中欧列車」のブランドを形成し、国内外を通り、東・中・西部につながる輸送通路を整備する。鄭州、西安などの内陸都市の空港、国際通関地、内陸港と沿海、国境地帯の通関港の通関協力を強化し、クロスボーダー電子商取引サービスモデルケースを行う。税関の特定監督管理地域の配置を合理化し、加工貿易モデルを革新し、沿線国と産業協力を深める。


七、中国の積極行動


ここ1年余り、中国政府は「1ベルト・1ロード」建設を積極的に推し進め、沿線国との疎通協議を強化し、沿線国との実務的協力を促進し、一連の政策と措施を実施し、早期に成果を収めるよう努めている。

指導部の引率・推進。習近平主席、李克強首相など国家指導者は相前後して20余ヵ国を歴訪し、相互連結パートナーシップ対話会議、中国アラブ協力フォーラム第6回閣僚会議に出席し、双方の関係と地域発展の課題について、何度も関係国の元首と政府首脳と会談し、深く突っ込んで「1ベルト・1ロード」の深い内包と積極的な意味を詳しく解釈し、「1ベルト・1ロード」の共同建設に関して広範な共通認識を達した。

協力枠組み協定の締結。一部の国々と「1ベルト・1ロード」共同建設の覚書を締結し、一部の隣国と地域協力・国境地帯協力覚書きおよび経済貿易協力の中長期発展計画を締結した。一部の隣国との地域協力計画綱要を研究し、作成する。

プロジェクト建設の推進。沿線の関係国との意思疎通、協議を強化し、インフラの相互連結、産業投資、資源開発、経済貿易協力、金融協力、人文交流、生態保護、海上協力などの分野において、多くの条件のそなわった重点協力プロジェクトを行った。

政策と措施の充実化。中国政府は国内の各種資源を統一的に計画し、政策支持を強化する。アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立準備を推し進め、シルクロード基金を発起、設立し、中国・ユーラシア経済協力基金の投資機能を強化する。銀行カード決済機構はクロスボーダー決済業務の展開、支払い機構はクロスボーダー支払い業務の展開を促進する。投資貿易の便利化を積極的に促進し、地域通関一体化改革を推し進める。

プラットホーム作用の発揮。各地は一連の「1ベルト・1ロード」をテーマとした国際サミット、フォーラム、シンポジウム、博覧会を成功裏に催して、理解を深め、共通認識を凝集し、協力を深めるために重要な役割を発揮した。


八、すばらしい未来の共同創出


「1ベルト・1ロードの共同建設は中国の提案であり、中国と沿線国の共通願いでもある。新しい起点で、中国は沿線国とともに、「1ベルト・1ロード」の共同建設をきっかけとして、対等な協議、各方面の利益を配慮し、各方面の要求を反映し、協力してより大きな範囲、より高水準、更に深いレベルの全面的開放、大きな交流、大きな融合を推し進めるよう望んでいる。「1ベルト・1ロード」の建設は開放的かつ包容的であり、世界各国と国際、地域機構が積極的な参与を歓迎する。

「1ベルト・1ロード」共同建設の道筋は目標の調和、政策に関する意思疎通を主として、必ずしも一致性を求めず、高度に柔軟で、弾力性に富み、多元開放的な協力の進捗過程である。中国は沿線国と一緒に、絶えず「1ベルト・1ロード」協力の内容と方式の充実化、健全化をはかり、共にタイムテーブル、ロードマップを制定し、沿線国の発展と地域協力計画へ積極的なドッキングするよう願っている。

中国は沿線国とともに、二国間・多国間地域と地域・サブ地域間協力枠組みの下で、共同研究、フォーラム・展示会、人員育成訓練、交流訪問などの多様な形式を通じて、沿線国の「1ベルト・1ロード」共同建設の内包、目標、任務などの面での更なる理解と認識を促進するよう望んでいる。

中国は沿線国とともに、着実にモデルプロジェクト建設を推し進め、共に多くの二国・多国のために利益をはかるプロジェクトを定め、各方面が認可し、条件の整ったプロジェクトのスタート・実施を急ぎ、早期に成果を獲得するよう努める。

「1ベルト・1ロード」は互いに尊重し、信頼する道であり、協力ウィンウィンの道、文明の相互学習の道である。沿線各国は心を合わせて協力し、向かい合って行きさえすれば、必ずシルクロード経済ベルトと21世紀海上のシルクロード建設の新たな一章をが書き添えることができ、沿線各国の人民が「1ベルト・1ロード」共同建設の成果を共有するようになる。



−参考−

推動共建絲綢之路經濟帶和21世紀海上絲綢之路的願景與行動(中華人民共和國外交部)

Vision and Actions on Jointly Building Silk Road Economic Belt and 21st-Century Maritime Silk Road (Ministry of Foreign Affairs, the People's Republic of China)



 

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