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「荒唐無稽な抗日ドラマ」で歴史を穢すことは許されない
【中日対訳】
人民網日本語版 2015年05月27日10:50
2015年は中国人民抗日戦争および世界反ファシスト戦争勝利70周年にあたる。70年という歳月は、長いといえば長いが、長くないと言えば長くはない。我々の歴史に深く刻まれたあの戦争を次第に忘れかけている人々がいる一方、コマーシャリズムが専横する中、視聴者から「抗日神ドラマ」(荒唐無稽な抗日ドラマ)と呼ばれる抗日戦争を題材にしたドラマが頻繁に制作されてもいる。これらの抗日ドラマは、間違った歴史認識や混乱した描写やプロット、でたらめなストーリーや設定、誇張された人物のキャラクター、常軌を逸したセリフなどで、人類の災禍を消費している。人民日報が伝えた。
いわゆる「抗日戦争ドラマ」のストーリーは、歴史的な真実を顧みず、厳粛な態度や史料によるしっかりとした時代考証も一般的に欠けており、抗日戦争期の歴史的常識や時代の特徴に対し憶測やねつ造が当然のように行なわれている。軽く言えば、愚かで無知、重く言えば、歴史を捻じ曲げ、英霊を冒涜するものだ。
「抗日神ドラマ」は現在の一部の脚本家・作家のプロ意識の欠如やコモンモラルの低下傾向を表している。また、投資・制作者はビジネス上の利益の最大化を実現させるため、原則を全く無視して、抗日ドラマの枠組みの中に、いわゆる「見所」や「衝撃度」「突っ込み所」といった要素だけを取り入れ、悪びれずに自虐的なプロモーションを推進することで、視聴者の注意を引くと同時に視聴者数を拡大させ、視聴率をさらに高める効果を得ようとしている。
「抗日神ドラマ」が歴史に対して全くはばかることなく織り込むダジャレや視聴者の受けを狙った要素のつぎはぎは、歴史教育の欠如を表している。現代化に向けて邁進する社会の中で、人々は物質的な利益を追求して、精神を消費させると同時に、歴史教育も普遍的に失ってしまった。一部の優れた伝統的な文化や古い歴史的遺跡にまつわる抗日の歴史に対して、厳粛で真面目な体系的な教育に欠けている。
現在、一部の若者の間で「韓国フリーク」や「日本フリーク」が流行している。さらには外国を崇拝し、媚びへつらい、自国の歴史を全く知らない若者もいる。こういった社会現象がみだりに歴史を冒涜する制作者たちにつけいるすきを与えている。制作者が歴史を思うままに改ざんし、革命に命を捧げた烈士をからかったとしても、大規模な批判さえ起こらず、これによって仕事を失うこともないからだ。
文筆業に携わる人は時代の精神的な指導者になるべきである。しかし、現実には抗日神ドラマの歴史観や戦争観には深刻な偏りが見られる。これらの脚本家は戦争の残酷さを痛切に感じたことがないだけでなく、民族の革命烈士に対する無神経さや無関心な精神状態が表れている。また、愛国主義の気持ちや責任意識および全体の情勢を捉える意識が欠落しており、抗日戦争の苦難に満ちた複雑な歴史や、当時の中国の社会状況や民族心理に対する理解や深い認識に欠けている。歴史を詳しく知らない、あるいは戦争を理解していなければ、抗日戦争がなぜかくも長い年月にわたったのかを正確に理解することはできないし、中国人民が抗日戦争で偉大な勝利を得るために、どれほど苦難に満ちた壮絶な努力と重い代価を払ったかを理解することはできない。
芸術は想像の翼を広げてもいいが、必ず地に足が着いていなければならない。歴史を題材にしたテレビ・映画の制作は民族の尊厳や歴史の正しい気風を維持することを自覚するべきであり、思想の品格や芸術の気持ちを堅持し、現実主義やロマン主義的な精神を以て、この偉大な歴史の過程を脚本に書き、社会的公益性や経済的公益性を併せ持った素晴らしい作品で英霊の魂を鎮め、歴史を銘記するべきだ。(編集MZ)
「人民網日本語版」2015年5月27日
http://j.people.com.cn/n/2015/0527/c94473-8898390.html
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