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ソウル市の中国人居住エリア・九老地区
在韓中国朝鮮族 「韓国人は我々を無視し厄介者的に接する」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151030-00000007-pseven-kr
SAPIO2015年11月号
国際空港のある韓国・仁川の“チャイナタウン”は、今でこそ韓国観光の目玉だが、その歴史は高々15年しかない。1999年6月5日付の韓国全国紙「京郷新聞」を開くと、当時廃れていたそのエリアを「チャイナタウンとして整備する計画」が持ち上がったと報じられている。
そこはもともと、李朝末期に山東省からやって来た清の人々が定住して「清国租界」が形成されたエリアだ。清朝滅亡を経た後、日本植民地時代に最盛期を迎えた。当時は1万人以上の「華僑」が暮らし、中華料理店や商店などが軒を並べていたという。
その活気のある街が、朝鮮戦争(1950年〜)を機に廃れていった。ジャーナリストの伊東順子氏によると、2000年代に入ると〈小さな華僑学校と数軒の中華料理店〉があるだけだったという(*注)。
【*注/伊東順子「チャイナタウンのない国」(明治学院大学言語文化研究所紀要『言語文化』21号)より】
チャイナタウン衰退の裏には、中国との国交断絶時代に敷かれた「華僑弾圧政策」があった。中でも決定的だったのは、朴正煕政権下の1970年に出された「外国人特別土地法」だ。これにより、華僑たちは50坪以上の店舗がもてなくなった。
伊東氏は〈この法律こそが、在韓華僑の生活権を奪い、チャイナタウンを消滅させ〉たとみる。ほかにも、韓国人には適用される医療保険が使えず、病気になっても医者に診てもらえないなど、差別的な政策が実施された。
ソウル市の西のはずれにある九老地区には、「新興チャイナタウン」がある。そのエリアはソウル名物の高層マンションなど皆無で、アパートや平屋建ての小さな住宅がひしめき合い、一見して貧しさが感じられる。韓国人がしばしばいう「生活の良くない街」(低所得者などが集住する街)の典型である。
その一角にある、中国人(主に朝鮮族)向けの職業斡旋業者を訪ねた。所長の韓国人男性に、韓国で暮らす中国人への「差別待遇」について聞くと、「そういうことを言う連中の考え方が間違っている。中国は働かなくても国家が食べさせてくれるが、ここは資本主義の国だ。中国人は働かざる者、喰うべからずということがわからないんだ」と、声を荒らげた。
この斡旋業者が中国人に紹介している職種を見ると、弁当の梱包作業、電気工事、サウナ職員などが主で、休みはいずれも月に2回のみ。
取材中、中国朝鮮族の男性が運転代行の仕事を探しにやって来た。斡旋業者が「韓国人と仕事することになるけど大丈夫か」と尋ねると、男性は「それは仕事だから仕方がない」と答えた。韓国人と仕事をすると「ぞんざいに扱われる」のだという。
中国朝鮮族に対して向けられる蔑視について、ある朝鮮族の男性は「韓国人は私たちを無視し、厄介者のように接する。だから朝鮮族だけで寄り集まって暮らすしかない」と嘆息した。
文/藤原修平(在韓ジャーナリスト)
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