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インドネシア虐殺50年 和解目指す動き:9.30はスハルトなどが軍の一部勢力を唆してスカルノ氏と左翼の失権に利用した事件
http://www.asyura2.com/15/asia18/msg/689.html
投稿者 あっしら 日時 2015 年 10 月 02 日 00:59:26: Mo7ApAlflbQ6s
 


 個人レベルでは和解が進んでいるが、負の遺産を清算することを公約にして大統領に当選したジョコ大統領は、軍主導の大量虐殺に対する謝罪と補償を拒否している。

 究極の権力装置である軍に対して“いち”大統領が逆らうことは、自身の政治的終焉を意味するとわかっているのだろう。

 空軍将校が中心となってクーデタを起こしたとされる9.30事件は、その収拾過程で実権を掌握したスハルトグループが唆して起こされた可能性が高い。
 スハルト氏はクーデタの支援を約束したなどの容疑で取り調べも受けている。クーデタ取り調べ主体も検挙や更迭が行われるなど紆余曲折を経てスハルト体制が固まった。

 エジプト政変や「アラブの春」もそうだが、強力な権力者から権力を奪いたい勢力は、民衆や他の勢力を巧妙に利用して目的を達成しようとする。
 当時のスカルノ大統領を直接の標的にするのではなく、共産党勢力によるクーデタに見せることで、スカルノ大統領の重要な支持勢力であった共産党を壊滅させてスカルノ氏の実権を奪い象徴大統領に追いやった。

 9.30事件も、背後では米国CIAが関与しているのだが..

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インドネシア虐殺50年 和解目指す動き[NHK]
10月1日 6時00分

50年前、インドネシアで50万人以上が虐殺された事件を巡り、今も被害者に対し、インドネシア政府から謝罪も補償もないなか、かつてお互いを憎しみ合った加害者と被害者の間で和解を目指す動きが始まっています。

インドネシアでは50年前の9月30日に発生したクーデータ未遂をきっかけに、政府が共産主義者を黒幕だとして弾圧に乗り出し、その犠牲者は50万人以上に上ると言われています。

首都ジャカルタに住む被害者の1人、トゥミソさん(75)は、教師をしていた50年前、共産党員と疑われ、10年間収容所で強制労働などに従事させられました。釈放されたあとも「元政治犯」のらく印を押され、教師として働くことはできず、差別や偏見を恐れる家族からも縁を切られました。

虐殺や収容所での強制労働について、インドネシア政府は被害者やその家族に謝罪も補償もしていません。トゥミソさんは「政府にはわれわれの権利や没収された財産を返してほしい。被害者は高齢で、もう長くは生きられません」と訴えています。

虐殺の被害者が謝罪や補償を求め声を上げ始めるなか、「加害者の立場」から、和解を目指そうと動き出した人がいます。アメリア・ヤニさん(68)です。ヤニさんの父親は50年前、インドネシア軍の将校で、虐殺事件の発端となったクーデータ未遂により、家族の目の前で射殺されました。

ヤニさんは、かつてクーデターを起こした共産主義者が虐殺されたのは当然の報いだと考えていましたが、虐殺や収容所の悲惨さを本などで知り、衝撃を受け、被害者との和解を目指す団体を設立しました。ヤニさんは事件から50年になるのを前に、先月23日に被害者のもとを訪れ、トゥミソさんたちが経験した苦難に耳を傾けました。

ヤニさんは「同じ悲劇が二度と起きないように、和解を進めなければいけません。時間はかかりますが、必ず達成できると信じています」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151001/k10010254161000.html

 

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コメント
 
1. 2015年10月03日 00:14:27 : gjSWR86AiA
9月30日事件については、ウィキペディアにも解説があります。

9月30日事件
https://ja.wikipedia.org/wiki/9%E6%9C%8830%E6%97%A5%E4%BA%8B%E4%BB%B6

●インドネシア独立の父、スカルノ大統領は、ソ連や中共など東側諸国に接近し、日本を除く西側諸国と対決姿勢を取っていました。このような中、アメリカではドミノ理論と称して、東側諸国の勢力拡大でドミノ倒しが起きるとして、世界各国に内政干渉を行ないました。ベトナム戦争の発端となったトンキン湾事件も、アメリカ側の自作自演です。

地域大国のインドネシアは、ニューギニアの西半分を占めるイリアンジャヤに侵攻し、結果的にインドネシアの領土にしたのである。当時のインドネシア国軍は、ソ連の軍事援助により、ミグ17やTu-16爆撃機などを装備し、これらを使って軍事侵攻したのである。

イリアンジャヤ
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%A4

これにオーストラリア、ニュージーランドは危機感を深めた。第二次世界大戦で日本が攻め込んだように、今度はインドネシアがダーウィン爆撃をする恐れがある。これに対抗するために、オーストラリアではキャンベラ爆撃機に代わる高性能爆撃機として、イギリスのTSR-2を購入しようとしたが、時の労働党政権が開発中止を決めたため、オーストラリアはアメリカからF-111戦闘爆撃機を購入することを決定。頼りにならないイギリスからアメリカに乗り換えることにし、通貨をイギリス流のポンドから、アメリカ流のドルに切り替えたのである。

BAC TSR-2
https://ja.wikipedia.org/wiki/BAC_TSR-2

F-111 (航空機)
https://ja.wikipedia.org/wiki/F-111_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)

9月30日事件の頃は、インドネシアを巡って、同国と西側諸国の間で緊張が極度に高まっていた時期である。オーストラリアとニュージーランドは、インドネシアを本気で爆撃と艦砲射撃で壊滅させることを狙っていた。この事実については、こちらの退役軍人から聞きました。

●この9月30日事件は、明らかにアメリカCIAがスカルノ政権転覆を狙って引き起こしたものです。前年の1964年には、南米ブラジルの反米政権をクーデターで転覆させているが、これらはアメリカCIAと、コングロマリットのITT Corpが起こしている。ITTのトップ、ハロルド・ジェニーンが、暗躍しています。

この9月30日事件により、インドネシアは大打撃を受けましたが、CIAに支援されたスハルトが力を持つことにより、共産党勢力は白色テロ大虐殺により壊滅的打撃を受けました。これにより東側諸国との関係が絶たれ、ミグ17戦闘機やTu-16爆撃機も、部品がなくなり使えなくなったのです。

この事件は、インドネシア国内に修復しがたい遺恨を残したと言えます。このような悲劇を繰り返しては、なりません。


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