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シンガポール総選挙、与党圧勝
得票率69.9%、前回上回る
【シンガポール=菊池友美】11日投票のシンガポール総選挙(一院制、定数89)の開票結果が12日未明に発表され、1965年の建国から政権を握る与党・人民行動党(PAP)が全89議席中83議席を獲得し圧勝した。与党の得票率は69.9%と過去最低の60.1%を記録した前回総選挙から大幅に上昇し、退潮傾向に歯止めがかかった。
リー・シェンロン首相は12日早朝に記者会見を開き、与党の高い支持率は「予想以上の結果だった」と勝利宣言を行った。同氏の実父で3月に死去した「建国の父」、リー・クアンユー初代首相についても触れ「彼を失った後も、国民は国を発展に導く道を選べると分かった」と語った。
与党の得票率は70%の大台にはわずかに届かなかったものの、2001年の総選挙(75.3%)以来の高水準を記録した。候補者らは1つの議席を争う13の「1人区」と、各政党の4〜6人のグループが競い得票が多い政党が全議席を得る16の「集団選挙区」で議席を争った。野党は今回初めて全選挙区で候補を立てたが、与党はほとんどの区で前回より得票率を伸ばした。
野党の得票率は労働者党(WP)が12.5%、シンガポール民主党(SDP)が3.8%、国民団結党(NSP)が3.5%などだった。野党で議席を獲得したのはWPだけ。
外国人受け入れの制限や年金制度の改善などを掲げ、2選挙区で与党に勝って6議席を得たものの、改選前の7議席から減らした。
議席数・得票率がともに前回選挙を上回った与党にとって、今回の結果は圧勝といえる。周辺国の景気が減速するなか、リー・クアンユー氏が築き上げた経済成長を優先する国家運営を踏襲する現政権の継続を国民が望んだ格好だ。
シンガポールは資源・人口に乏しく、これまでは外資系企業の誘致などで経済成長を遂げてきた。リー・シェンロン政権は今後も外資系企業の地域統括拠点や研究・開発(R&D)部門などの誘致を経済発展の軸に据えるとみられる。国際競争力の高い地場産業の創出をめざし、起業家・ベンチャー企業のほか、バイオ医療などの高付加価値産業の育成も続ける見通しだ。
与党の支持基盤がより強固になったことを市場が好感し、週明けに買いが入るのではとの観測もある。
[日経新聞9月12日夕刊P.2]
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