http://www.asyura2.com/15/asia18/msg/325.html
Tweet |
記事入力 : 2015/07/28 10:38
もはや別の民族、かけ離れていく南北の住民
南北の住民の同質性、7年連続で低下
「統合指数」は1000点満点で190点
差が開くほど統一費用は増大
「文化・教育などの分野から準備を」
南北が統一基盤を構築するためには住民間の同質性の回復が重要な課題となるが、南北間の異質化現象はますます深刻になっていることが分かった。南北間で住民の考え方と生活様式がここまで大きく異なってくると、南北の真の統合は困難になり、潜在的な統一費用が増加することも懸念される。
ソウル大統一平和研究院が今月2日に明らかにしたところによると、政治・社会・文化など分野別に南北の同質化の程度を数値化した「南北統合指数」は、昨年末現在で過去最低水準まで落ち込んだ。統合指数は2007年の272.2点(1000点満点)をピークに年々下落し、14年の指数は暫定で190点だった。同院のキム・ビョンヨン副院長は「南北間の交流が急激に冷え込んだことで、南北の異質化現象はますます深刻になっている」として「民族の同質性が損なわれ、北朝鮮の社会主義的な考え方が(住民に)染み付いてしまうと、『統一大当たり論』を実現するのは難しくなる」と指摘した。
昨年の南北協力基金の使用実績を見ると、民族共同体の回復という分野での支出は383億ウォン(現在のレートで約42億円、以下同じ)で、07年の4267億ウォン(約466億円)の8.9%にとどまった。南北間の相互訪問者数も07年は5万9122人だったが昨年には3454人まで落ち込んだ。社会文化協力事業は07年の47件をピークに急減し、12年以降は全く行われていない。
朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は昨年の新年会見で「南北の住民があまりに長い間、異なる体制下で暮らしているため、果たして同じ民族なのだろうかと思うほど異なってしまった」として「同質性の回復」を核心課題に掲げたが、北朝鮮が応じないなどの理由により実質的な成果を上げられずにいる。現代経済研究院のイ・ヘジョン研究委員は「南北間の信頼を回復して統一基盤をつくるためには、イデオロギー的な対立が起きにくい『同質性の回復事業』を優先的に進めるのが望ましい」として「まずは言語・歴史・文化・スポーツから始め、保険・環境・教育・法律などの各分野で研究をはじめとするさまざまな準備が必要だ」と指摘した。
イム・ミンヒョク記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/07/28/2015072801174.html
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
記事入力 : 2015/07/28 10:41
南北分断70年「容姿・文化・笑いのツボまで変わった」
韓半島(朝鮮半島)が南北に分断されて70年を迎えたが、南北間の異質化現象はますます深刻になっている。対北朝鮮支援団体の関係者たちは「このままでは南北が人種まで別になってしまう感じだ」と述べている。
対北朝鮮支援団体で幹部を務めるA氏は「女性は結婚して夫の家に入ると、10年暮らしただけでも生活習慣や文化が実家のやり方から嫁ぎ先のやり方に変わる。南北(の住民)は70年も別々に暮らしているではないか。今や南北は本当にあらゆる面で異なっている」と指摘した。脱北者のキム・チョルジンさん(35)は「韓国に来て2年が過ぎたが、いまだに『ギャグコンサート』(韓国のバラエティー番組)を見ても何が面白いのか分からない。逆に会社の韓国人の友人たちに北朝鮮のコメディーを見せたら、笑わずに困惑した表情を浮かべていた」と話した。分断が長期化しているせいで、笑いのツボまで異なってしまったわけだ。
2007年、南北は共同でドラマ『死六臣』を制作した。韓国側が出資し、北朝鮮のトップスターたちが大勢出演した。南北で共同放映されたが、北朝鮮ではドラマの放映時間に街から人がいなくなるほど人気を博した。だが韓国では視聴率が2%にも届かなかった。ドラマに対する南北の住民の見方と評価が完全に異なっていたわけだ。
分断70年という歳月は、同じ民族の容姿までも変えてしまった。青山学院大学の木村光彦教授の調査によると、1940年当時、北朝鮮の20代男性の平均身長は163.4センチで、韓国(162.3センチ)より高かった。だが2010年には韓国の20代男性の平均身長が174.2センチまで伸びたのに対し、北朝鮮は165.4センチにとどまった。南北の住民の平均寿命も10−13歳ほど開いている。
さらに大きな問題は、住民たちの考え方や世界観など「ソフトウエア」も異なってきている点だ。北朝鮮は近現代史を故・金日成(キム・イルソン)主席とその一族の活動を中心とするものに歪曲(わいきょく)し、住民を幼稚園児の段階から洗脳する。3.1独立運動についても「金日成の父、金亨稷(キム・ヒョンジク)が組織し、8歳の金日成が万歳運動に参加した」といった具合だ。北朝鮮では90度のおじぎは金日成、金正日(キム・ジョンイル)父子に対してのみ許される。
ソウル大統一評価研究院が2014年に実施した脱北者へのアンケート調査によると「(北朝鮮の)主体思想に自負心を持っている」との回答が57%に上った。北朝鮮を離れても主体思想を捨てられずにいるわけだ。先ごろ脱北者の定着支援施設「ハナ院」で脱北者を相手に講義を行ったAさんは「約100人の脱北者に『人間が生きていく上で重要なのは精神か、それとも物質か』と尋ねたところ、9割以上が『精神が重要』と手を挙げた」と話した。
民族固有の風習も異なってきている。北朝鮮で最大の年中行事は、故・金日成主席の生誕記念日である太陽節(4月15日)と故・金正日総書記の生誕記念日である光明星節(2月16日)だ。これに対し、韓国最大の年中行事である旧正月は、北朝鮮では単に「新しい年が始まる日」としか考えられていない。また、韓国では秋夕(チュソク、中秋節)に松餅(ソンピョン、松の葉を敷いて蒸した餅)を食べるが、北朝鮮では旧正月に松餅を食べる。北朝鮮はエネルギー事情が悪く、列車の運行が事実上まひしているため、旧正月や秋夕の前後でも「民族大移動」のような光景はほどんど見られない。1994年から北朝鮮に30回ほど足を運んでいる対北朝鮮支援団体の関係者は「北朝鮮には男尊女卑の風潮が根強く残っており、とても驚いた。共産主義に従来の儒教文化が異常な形で結び付き、女性が差別を受けている」と話した。
休日や余暇の楽しみ方も異なる。北朝鮮の協同農場で働く農民は毎月1日、11日、21日といった具合に10日に1回ずつ休みがある。休みの日には三々五々集まって西洋式のトランプで遊ぶ。週末に外食したり遠出したりする韓国とは大きく違う。
結婚式の文化も異なる。北朝鮮の新婦は結婚式で韓服(伝統衣装)を着る。結婚式は式場ではなく主に新郎の自宅で行われ、式が終わると金日成主席・金正日総書記の銅像に参拝して記念写真を撮る。新婚旅行はない。葬儀の文化も、韓国では火葬が主流なのに対し、北朝鮮ではほとんどが土葬だ。
国際救護団体のあるメンバーは「北朝鮮に行くと、言葉以外は全てが違うという印象を受け、われわれが本当に同じ民族なのかと疑問に思うこともある」と話し「これ以上分断状態が固定化する前に民族の同質性を回復しなければならない」と指摘した。
キム・ミョンソン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/07/28/2015072801187.html
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。