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朴大統領の無理筋の夢「シルクロードエクスプレス」…北朝鮮からすれば迷惑な話
http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20150724-00000510-biz_san-nb
SankeiBiz 2015/7/26 10:30
韓国の朴槿恵政権には壮大な構想がある。釜山から欧州を鉄道でつなぐ「シルクロードエクスプレス(SRX)」と呼ばれるものだ。鉄道は船よりも早いことから韓国の製品をこれまでよりも早く届けられる。同時に、日本や東南アジアの製品を釜山で船から荷揚げし、鉄道で欧州方面へ運搬することもできる−という狙いがあるそうだ。とはいえ、そもそもこの構想には大きな無理がある。同時に北朝鮮の“妨害”に遭い、構想を実現するための前提条件をクリアできないでいる。
■韓国の「正会員」入り否決
6月4日、モンゴルのウランバートルで開催された国際鉄道協力機構(OSJD)の会議が開かれ、韓国の「正会員」入りが諮られたが、否決された。
OSJDは、旧ソ連を中心とする当時「共産圏」に属した国や鉄道機関などによって結成されている。主な正会員はロシアや中国、モンゴル、東欧諸国、そして北朝鮮などである。正会員になれば、OSJDの定められた統一ルールに基づく信号や運行管理を行うことになる。ちなみに、日本の主なJR各社は西側を中心に結成された国際鉄道連合(UIC)に加盟している。韓国は、UICに加盟しているほか、韓国鉄道公社が「企業会員」としてOSJDの一員になっている。しかし、OSJDの正会員にならないとSRXが実現できない。
今回の会議で韓国の正会員入りに反対したのは北朝鮮だけだった。しかし、正会員すべての賛成がないと正会員入りできないというのがOSJDの決まりとなっている。2004年のOSJDの会議でも韓国は正会員入りを申請したが、このときも北朝鮮の反対で実現しなかった。
韓国と北朝鮮の間には軍事境界線が横たわる。07年5月に試験列車を南北に運行したこともあったが、現在は鉄路も分断状態にある。今年に入り、韓国側がOSJD加盟各国と交渉を精力的に行い、4月には東亜日報が「北朝鮮も同意」と報じ、SRXの実現が近づくという期待が高まったのだが…。
そもそも、北朝鮮からすれば迷惑な話といえそうだ。朝鮮半島事情通は「韓国などの製品が通過するのを北朝鮮が黙って許すはずがない」と、SRXの構想そのものを切り捨てる。
■構想自体に疑問の声も
仮に北朝鮮が民主化されたとしても、SRXの効果を疑問視する声も上がる。
すでに、中国からチベットを経由して中央アジア、欧州を結ぶ「新ユーラシアランドブリッジ」がシベリア鉄道よりも重要な鉄道輸送網として活躍している。中国側の起点は江蘇省連雲港。連雲港から欧州までの輸送は、海上と比べほぼ半分の日程で行けるという。シベリア鉄道は冬季の運行が難しくなるのに対し、新ユーラシアランドブリッジは季節に左右されずに安定した運行が見込めるというのも大きな特長だ。
中国の習近平政権はさらに、新ユーラシアランドブリッジを生かした「一帯一路(新シルクロード構想)」を掲げ、沿線国・地域へのインフラ整備や貿易拡大などを狙っている。中国が目指すアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立はその一環といえる。
仮に、SRXが実現しても、少なくとも東南アジアからの製品は釜山よりも連雲港からの輸送の方がはるかにメリットが大きい。政府関係者は「日本から欧州への輸送でも、釜山経由のメリットは少ないだろう」とみる。
北朝鮮内の鉄道インフラも韓国の希望を満たしているとはかぎらない。北朝鮮内の輸送力を上げるための鉄道インフラをどこが投資するのかという問題も出てくるだろう。日本の鉄道関係者は、そもそも論として「西側のUICに所属する韓国が東側のOSJDに参加しようとするのか」と首をかしげる。
ちなみに、正会員入りを逃した韓国の反応はどうか。
■鼻息荒い韓国サイド
中央日報によると、韓国国土交通省関係者は「今年は正会員加入が不成功に終わったが、北朝鮮を除くすべての会員国から韓国加入の必要性について共感を形成して支持を確保する成果を上げた」と語った。聯合ニュースは、会議に出席した韓国国交省次官の発言として、OSDJ内に新規加盟の条件を緩和する動きがあり、「次回の加盟が期待される」と報じた。韓国の政府やメディアはあくまで鼻息が荒い。(I)
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