2. 2015年6月13日 10:18:17
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韓国政府 国内初原発の廃炉勧告を決定 2015/06/12 15:19 【ソウル聯合ニュース】韓国政府は12日、国家エネルギー委員会の会議を開き、韓国初の原発、古里原子力発電所1号機(釜山市)の運転終了(廃炉)を勧告することを決めた。 産業通商資源部の尹相直(ユン・サンジク)長官は会議直後「原発産業の中長期的な発展のため、運転終了が望ましいとの結論を下した」と伝えた。 原発事業者の韓国水力原子力(韓水原)は18日までに取締役会を開き、古里原発1号機の寿命延長の可否を最終決定する予定で、エネルギー委員会は延長しないよう韓水原に勧告する。最終決定権は韓水原にあるが、管理・監督の主務官庁である産業通商資源部傘下のエネルギー委員会の勧告は拘束力を持つとみられる。 廃炉が決まれば、韓国の原発では初のケースとなる。古里原発1号機は米国からの借款と技術支援を受けて1971年に着工、78年に営業運転を開始した。2007年6月に30年の設計寿命を迎えたが、08年1月に政府の認可を受け、17年6月まで運転が延長された。 ☮http://img.yonhapnews.co.kr/basic/article/jp/20150612/20150612152133_bodyfile.jpg 古里原発1号機(資料写真)=(聯合ニュース) stomo@yna.co.kr ◓http://img.yonhapnews.co.kr/basic/article/jp/20150612/20150612152133_bodyfile.jpg ◓http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2015/06/12/0500000000AJP20150612002700882.HTML ◓http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/06/12/2015061202104.html 古里原発1号機、韓国初の廃炉勧告 韓国の電力需給の0.6%分、大きな影響はない模様 1978年に初めて商業発電を開始した「韓国第1号」原発にあたる古里原発1号機が、2年後に閉鎖される。37年におよぶ韓国の原発の歴史上、原子炉の永久停止は古里1号機が初めて。 産業通商資源部(省に相当)傘下の国家エネルギー委員会は12日、第12次会議を開き「釜山市機張郡にある古里原発1号機の永久停止(廃炉)を勧告すると決定した」と発表した。委員長を務める尹相直(ユン・サンジク)産業通商資源部長官は「原発産業の中長期的発展のためには、古里1号機の永久停止が望ましいという結論を下した。原発運営機関の韓国水力原子力(韓水原)理事会へ勧告することにした」と語った。韓水原は、今月18日まで理事会を開き、エネルギー委員会の永久停止勧告案を受け入れるという。
李仁烈(イ・インヨル)記者 , パク・コンヒョン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 ◓http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/06/13/2015061300559.html 原発建設は世界トップレベルの韓国、廃炉は初挑戦 22種類の技術の国産化に成功 使用済み核燃料の処理などは技術障壁が高く困難 韓国政府が12日、古里原発1号機の廃炉を決定したが、今後解決すべき課題は少なくない。韓国は、原子力発電所の設計から建設、運用に至るまで、世界最高水準の競争力を有している。アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビアなどに相次いで原発を輸出できたのも、こうした競争力が世界的に認められているからだ。 しかし、原発を解体して敷地を自然状態に戻す「廃炉」は、全く異なる分野だ。時間の面でも、作業に30−40年以上かかる。実際に廃炉を独自に進められる能力が韓国にあるのかどうかをめぐっては、原子力学界内部でも意見が分かれている。
韓国が廃炉研究を本格的に始めたのは、わずか4年前の2011年から。廃炉に必要な38種類の主要技術のうち、現在までに韓国が国産化できた技術は22種類だ。とはいえ、残留放射能の評価、環境影響評価、機械的切断など、基礎的なものが大部分を占める。廃炉作業の中心技術とされる居住地域の汚染の除去・復元、ウラニウム廃棄物の処理、高レベル放射性廃棄物の安定化技術などは、今後開発しなければならない。
未来創造科学部(省に相当)の関係者は「2012年までに38種類の技術全てを国産化するという計画を立てているが、残る技術の障壁は高く、てごわいものになりそうだ」と伝えた。韓国原子力研究院のムン・ジェグォン原電除染解体技術開発部長は「かつて韓国原子力研究院の敷地内にあった研究用原子炉2基を解体した経験があり、実際の廃炉が始まるまでには10年以上の時間があることから、大部分は国産化が可能だろう」と語った。
一方、フランスや米国など廃炉経験がある国々の支援を受けるしかない、という見方もある。原子力工学のある教授は「使用済み核燃料の処理など安全が最優先で必要な技術について、韓国はノウハウを持たない状況にある。外国の廃炉専門業者が、何らかの形で加わることになるだろう」という見方を示した。
パク・コンヒョン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 ◓http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/06/13/2015061300589.html 〖社説〗古里1号機廃炉を契機に廃炉産業を育成せよ 韓国産業通商資源部(省に相当)国家エネルギー委員会は12日、韓国で原子力発電所の運営を行う韓国水力原子力に対し、釜山広域市機張郡の古里原発1号機の稼働を停止するよう勧告することを決めた。その結果、これまで当初定められた商業運転の期間を今後も延長するかどうかについて激しく議論が交わされてきた古里1号機の廃炉が事実上決まった。1978年に韓国初の商業用原子力発電所として稼働を開始した古里1号機は、2007年に設計上の寿命とされた30年が過ぎたが、韓国政府が延長を許可したことを受け、今後も17年までの10年間、稼働を続けることがすでに決まっている。 関係者の間では2017年以降も稼働の延長を求める声が根強かったが、11年に日本で東日本巨大地震が発生し、その影響で福島第1原発が爆発事故を起こしたことを受け、国民は原発の安全性について非常に神経質になっている。とりわけ古里1号機と隣接する釜山市では、市民の間で稼働の延長に反対する声が非常に高まっていた。
今回の決定により今後の大きな課題として浮上したのは、古里1号機の解体と撤去をいかに安全に行うかという問題だ。韓国では今のところ研究用の小型原子炉の廃炉を行った経験しかない。大型原子炉の廃炉は原子炉の冷却といった準備段階から始まり、使用済み核燃料の搬出、設備の放射能除去、解体並びに撤去、放射能廃棄物の埋め立て、敷地の復元に至るまで、最低でも数十年はかかる長い作業が必要だ。その過程で放射線による被曝のリスクを完全に除去できる技術の確保も必要になるだろう。また廃炉の過程で当然出てくる放射性廃棄物を埋める最終処分場も確保しなければならない。
韓国国内には現在24基の原発が稼働しているが、その中の5基は2025年までに、さらにそれから5年以内に7基が使用期限を迎える。2013年の時点で全世界で稼働している437基のうち、廃炉の作業が始まっているのはすでに130基を上回る。国は標準タイプの原子炉1基を解体・撤去するのに必要な費用を6000億ウォン(約660億円)と見込んでいるが、中には1兆ウォン(約1100億円)以上が必要との見方を示す専門家も決して少なくない。
先進各国は今後世界の各地で数十年にわたり廃炉が行われることから、廃炉を一つの成長産業と位置づけている。韓国でも2012年以降の10年間、1500億ウォン(約165億円)を投じて廃炉に必要な技術を確保する計画を進めようとしている。今回の古里1号機の稼働停止決定をきっかけに、韓国も廃炉において世界的な競争力を確保することができるよう、今後も国家次元で研究と技術開発を続けていかねばならない。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 ◓http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/06/13/2015061300550.html
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