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2015/05/25(月曜) 20:06
マレーシア首相の日本訪問(音声)
ホセイニー解説員
マレーシアのナジブ・ラザク首相が、日本との二者関係の強化を目的に、24日日曜から3日間に渡り日本を訪問しています。
評論家の多くは、ナジブ・ラザク首相の日本訪問は、安倍総理大臣のマレーシア訪問に応えたものだとしています。安倍首相は2007年と2012年、マレーシアを訪問し、同国の指導者らとの会談で、マレーシアを東南アジアの投資の中心に変わることを支持しました。このためナジブ・ラザク首相はこうした日本の意向を、地域におけるマレーシア経済の地位の強化に向けて利用するため、日本を訪問しています。マレーシア政府は、中国をけん制するため、地域諸国に影響力を及ぼそうとする日本の意向に注目し、この機会を利用しようとしており、日本政府に企業、金融機関、投資家をマレーシアへの投資と貿易の拡大に向かわせるよう求めています。
現在、日本はシンガポールと中国に次ぐ3番目のマレーシアの貿易相手国とされています。両国の2014年の貿易額は420億ドル以上に達していますが、マレーシアは依然としてとくに技術やインフラプロジェクトなどで、日本の支援を多く活用したいと考えています。日本はこれ以前、マレーシアへの技術・インフラ支援の意向を示しており、安倍首相は、高速鉄道網の建設や水・廃棄物処理計画において必要な技術を提供することを約束しました。クアラルンプール・シンガポール間の高速鉄道建設プロジェクトは、ナジブ・ラザク首相の日本訪問の主な目的となっています。
これに加えて、アジア大陸のインフラ計画における1000億ドルの支援と投資に向けた日本の最近の意向は、マレーシアの指導者にとって魅力的なものであり、彼らはこの支援の大部分をマレーシアのインフラ開発にひきつけたいと考えています。麻生財務大臣はこれ以前、この措置はアジア大陸における日本の大規模な投資活動であるとし、「まもなくこの大陸は大きな変化を遂げることになるだろう」と述べました。彼によれば、この投資は鉄道、道路、橋、その他のアジア大陸のインフラプロジェクトに当てられるということです。
日本はマレーシアをはじめとする東南アジア諸国との関係拡大に向けた経済利益に加えて、この地域の国々が中国のけん制に向けて、日本に協力することを望んでいます。専門家によれば、日本は現状において、東南アジア諸国、とくに中国との競争において自らの地位をある程度奪われています。日本政府は南シナ海において中国と対立する東南アジア諸国の領有権の主張を支持しており、経済支援をてこに、この地域の国々を中国から遠ざけようとしています。マレーシア、ブルネイ、ベトナム、フィリピン、中国は南シナ海の沿岸地域となっています。
これまでマレーシアは中国との領有権をめぐる対立を控えてきましたが、安倍首相はASEAN東南アジア諸国連合間の新たな投資計画とこの地域諸国の指導者の日本への招待など、外交的な動きにより、マレーシアをはじめとするこの地域の国々を中国のけん制において日本に協力させようとしています。
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