彼らが云う「兄に当たる・・」の論拠となるのは、
漢字や仏教の伝来が半島経由だったという話が元となろう。
だが、この話にも、半島人特有の歴史歪曲が混じっているのを多くの人は知らない。

漢籍を日本の応神朝に将来したという「王仁（わに）」は、一般に朝鮮人とされるが、実際は高句麗に滅ぼされた「前漢」の半島直轄地の遺民だろうとする説がある。
「王」という中国風の名からして充分にあり得る話なのだが、残念ながら半島人は直轄統治という都合の悪い歴史を頭から否定し、あまつさえ「王仁」の遺蹟まで造作してしまった。
彼らにとって真実よりもあるべき歴史こそが尊ばれるのだ。

仏教は欽明天皇の時代に半島の百済（くだら）からと教科書にあるが、その歴代百済王の古墳にある棺が日本産の木材「高野槙（こうやまき）」で作られていたと以前ニュースになった。
それは即ち、かの百済王とは日本の皇統の分家筋だったという事を意味している。素直に考えれば、自分の生まれ育った故郷の木材を棺に用いたからだと。
だが半島人はそんなことは決して認めはしない。

ちなみに、典拠があるから、そこから始まったと見るのは文献主義の悪弊。文字が発明されるよりはるか前から、この日本という国の祖形は存在していた。古くから人類が生活した痕跡がある日本と、半島は比べるべくもない。

これは、従来型の歴史観しか知らぬ方には驚くべき話となろう。
そうみると、少なくとも百済王朝の上層は日本語を話し、下層の民は朝鮮語を話すという、二重言語状態だったとなる。
面白い事に、かの「慰安婦」騒ぎと同様、半島人はそれをそのまま日本に投影して、日本で起ったことだと喧伝しているようだが。

話しを戻せば‥
欽明天皇はその分家筋の百済王から仏教を紹介された事になる。
そう、元日本人から本家日本人にだ。
これで「兄に当たる・・」とは随分と誇張に過ぎるものだと見えてくるだろう。

問題は、こうした半島人にみるファンタジー、歴史歪曲の原点は支那にあるということ。
なぜなら、支那人らの無意識に宿る「華夷秩序」なるものこそ歴史歪曲そのものだからだ。

冷静に歴史をみつめれば、日本は半島国家の「親国（おやぐに）」となる。
新羅（しらぎ）も、百済（くだら）も、日本に育てられた国だ。彼らが朝貢した記録がそれを明かしている。
ちなみに、歴史好事家には申し訳ないが、素戔嗚尊を半島に関連づけたのは後世の付会だろう。

日本書紀の垂仁紀三年に、新羅王の王子が日本に尋ね来て「やまとの国に聖皇（ひじりのきみ）ますと聞（うけたまわ）りて・・化帰（まうけ）り」とある。
こうした、王子（皇太子）が日本で幼年時代を過ごす遺風は、随分と最近まで続いていた。後世はそれを人質とこじつけたが、それは半島特有の歴史歪曲の影響を受けた結果でもある。
いまもどこかで、日本で学んだ王子こそ正当な後継者という意識がどこかにあるだろう。もしかすると、北朝鮮の為政者の母が在日朝鮮人というのは、彼らの無意識野には正統性を担保する何かになるのかも知れぬ。

そうした「子なる国」という半島国家観が、今の日本人の無意識の底流に流れている。
だから、あれほど手痛いしっぺ返しを食らいながらも、半島国家に救いの手を差し伸べずにはいられない。そうした行動に走る人が出てくる。
もっとも今は、その愚かなわが子を、手を出さず静かに傍観するのが「親国」たる日本の努めであろうが。