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政治集会で演説する金正恩第1書記(朝鮮中央通信=共同)
【朝鮮半島ウオッチ】「プーチン」のメンツ丸つぶれ…対露関係「悪化」不可避でも「正恩」訪露キャンセルの取り沙汰される3つの理由
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150503/frn1505030947003-n1.htm
2015.05.03 夕刊フジ
ロシアに続いて中国も、北朝鮮の金正恩第1書記を今秋の戦勝70周年行事に招待した。さて、金正恩氏はロシア、中国の招待を受け外交デビューするのか。ロシアは金氏の参加について「待っている」とたびたび表明。朝露関係が「蜜月」であることから、金氏の訪露の可能性は高いとみられるが、北朝鮮は土壇場で態度を変えることもある。一方で関係冷却化が目立っていた中国はなぜ、「抗日戦勝70年」の軍事パレードに金正恩氏を招待したのか?(久保田るり子)
■金正恩氏のモスクワ・デビュー、準備は着々
韓国情報によれば、金正恩氏の訪露は北朝鮮がすでにロシアに内諾を伝えたとされる。北朝鮮は公式発表していない。警備などの問題もあるとみられ、参加の有無は直前まで判明しない可能性が高い。
北朝鮮とロシアは今年を「親善の年」と位置づけており、このところ北朝鮮から要人が続々とロシア入りしている。金正恩氏の「露払いか」とも取り沙汰されてきた。4月中旬に訪露したのは玄永哲・人民武力部長と盧斗哲副総理で、玄氏は安全保障の討論会、盧氏は「朝露親善の年」の開幕行事出席の名目だった。昨年11月には崔竜海・朝鮮労働党書記、今年2月には李竜男・対外経済相が訪露し経済協力強化などで合意している。
一方のロシア側は「プーチン大統領と金正恩氏の“交流”も行われている」としている。アレクサンドル・マチュゴラ駐北朝鮮ロシア大使はさきごろ、ロシアのタス通信に「両国は最高レベルと高官レベルで積極的に政治的対話を続けている」と述べ、「北朝鮮の鉱物資源開発のため、ロシア資本の投入を優先的に考慮している」と明らかにした。
韓国の有力紙「中央日報」は「金正恩氏はモスクワの対独戦勝70年記念行事で、プーチン大統領とサハリンからウラジオストク経由で北朝鮮の羅津に至るガスパイプライン事業を合意する予定」とし、李竜男・対外経済相の訪露はこの調整だったと報じた。
朝露の急接近は昨春から。3月にロシアのガルシカ極東開発相が訪朝、両国は2020年までに「貿易額を10倍にする」ことで合意した。中朝関係の悪化で国際孤立の続く北朝鮮は中国に代わる“スポンサー”が必要だった。一方のロシアは太平洋に通じるパイプラインや鉄路の建設などで朝鮮半島への影響力拡大を狙ってきた。
■中国は南北を影響下に入れたい?
今春から中朝関係に変化がみえる。王毅外相は3月初旬、全国人民代表大会(全人代=国会)に合わせた記者会見で北朝鮮との関係について「正常な発展に向けて努力している」と強調した。水面下で関係改善に向けた動きが始まったとみられている。王毅氏の発言の約1カ月後、中国は9月の「抗日戦勝勝利70周年」の記念軍事パレードに金正恩氏を招待した。
中国は何を狙っているのか。韓国・朴槿恵政権は就任以来すでに5回の中韓首脳会談を行い、対日歴史戦でも歩調を合わせている。朴政権は中国主導のアジアインフラ投資銀行にも参加を表明、韓国は経済関係でも中国傾斜を強めている。
習近平体制の目指す「新国際秩序」は「一帯一路」構想を青写真にしている。中央アジアを経た陸上のシルクロード(一帯)と東南アジアからインドを経た海のシルクロード(一路)を実現する構想だ。朝鮮半島は一路の付け根の部分である。中朝関係に詳しい専門家は「中国は自国の核心的利益に従う。対北政策の転換は、南北を制し朝鮮半島を影響下に入れる目的だろう」とみる。
朝鮮戦争を戦った中朝関係は「血盟関係」と呼ばれてきた。だが、習近平体制は金正恩政権に対してきわめて冷淡だった。関係が冷え切った背景にはそれなりの経緯があるが、「いちばんは習近平氏が金正恩氏を嫌っている」(北朝鮮筋)といわれる。
2013年3月、習近平氏が国家主席となった中国に、北朝鮮は崔竜海・総政治局長(当時)や金桂寛外務次官を送り、中朝対話を進めようとした。だが、同年2月の北朝鮮の核実験、同年末に親中派だった張成沢氏を粛清−この2件が習体制の中国を怒らせた。習氏は「北朝鮮による核開発は容認しない」と何度も表明し、張氏粛清後から原油の供給を止め経済援助を大きく減らした。党、軍、政府要人の往来はストップし中朝関係は冷え込んだ。
■今秋、北京での南北接触のシナリオも?
朝露、中朝が動きだし、そのなかで南北関係にも影響を及ぼす−そのスタートが5月9日のモスクワになるのか、金正恩氏の動向に世界が注目している。中国が9月3日に設定した「抗日戦勝70周年記念日」には韓国の朴槿恵大統領も招待されており、金正恩氏の動向次第では南北首脳の接近や会談も視野に入ることになる。
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