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【カイロ秋山信一】イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)内部で、シリア北部アインアルアラブ(クルド名コバニ)攻防戦で敗退したことについて「戦略ミスだ」との批判が高まっていることが3日、支配地域住民らへの取材で分かった。ISが拘束したヨルダン軍パイロットの処遇や、市民の徴兵などの問題でも意見対立が発覚。統制に乱れが出ているとの見方が強まっている。
ISは昨年9月から約4カ月間、コバニを集中的に攻撃し、一時はコバニ中心部を制圧した。しかし、米軍が主導する有志国連合の空爆で攻勢を止められ、地上戦でも今年1月までにクルド人民兵組織・人民防衛隊(YPG)に撃退された。
シリア内戦の戦況を調査する在英の民間組織シリア人権観測所によると、コバニ攻防戦では約1000人のIS戦闘員が死亡。既にISはコバニ周辺の村落からも撤退を開始。米CNNによると、IS系メディアは「空爆でコバニは破壊し尽くされたため引き揚げた」と報じているという。
しかし、IS支配地域住民やISに協力者を持つ反体制活動家によると、IS内で「多数の犠牲を払ってまで固執するほど、コバニは戦略的に重要ではなかった」との批判が噴出しているという。
人権観測所のアブドルラフマン所長は毎日新聞の電話取材に「IS内部では『コバニ攻撃を続けるのは自殺行為だ』との批判が以前から起きていた」と指摘した。
ISがコバニにこだわったのは「IS」対「有志国連合」の戦いを象徴する戦場だと国際社会で見なされていたことと関係があるとみられる。有志国連合はシリアでIS空爆を始める際、コバニでクルド人虐殺が起きる恐れがあることを理由の一つに挙げていた。また、ISも宣伝戦でコバニ攻防戦を積極活用していた。
最終的に敗退したことで、有志国連合やクルド人部隊に戦果を強調させることになった。
一方、ISが昨年末ごろから、シリアの支配地域で市民を徴発し、イラクの前線に送り込んでいることについても、組織内で「支持低下につながる」と異論が出ているという。
また、一部メンバーが昨年12月に拘束したヨルダン軍パイロット、モアズ・カサスベ中尉の「即時殺害」を主張。受け入れられなかったため、約150人が離反し、国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」に移ったことも反体制派幹部の証言で明らかになっている。
http://mainichi.jp/shimen/news/20150203dde007030036000c.html
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